ジャパンベストレスキューシステム(2453)
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直近更新内容
概略
2011年11月10日、ジャパンベストレスキューシステム株式会社は2011年9月期通期決算を発表した。
(決算短信へのリンクはこちら、2011年9月期決算実績の項目へのリンクはこちら)
2011年11月8日、同社は2011年9月期通期会社予想の修正を発表した。
(リリース文へのリンクはこちら)
2011年9月期会社予想
売上高:7,210百万円(前回予想7,472百万円)
営業利益:634百万円(同590百万円)
経常利益:582百万円(同530百万円)
純利益:430百万円(同513百万円)
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業績動向
四半期業績推移
2011年9月期通期実績
2011年11月10日、同社は2011年9月期通期決算を発表した。
2011年9月期通期実績は売上高が7,210百万円(前年比5.6%増)、営業利益が635百万円(前年比17.3%増)、経常利益が582百万円(前年比10.8%増)となり、いずれも過去最高となった。また、当期純利益もバイク関連子会社等の株式売却益364百万円を特別利益で計上したこともあり(特別利益合計は388百万円、2010年9月期は特別利益合計で13百万円)、430百万円(前年比42.1%増)と過去最高となった。
同社が2011年3月に修正した通期会社予想との対比でいえば、売上高、売上総利益は会社予想を下回った格好。ただし、販売管理費も会社予想を下回ったことで、営業利益は会社予想を上回った。
2011年9月期通期の事業概況は以下の通りである。会社計画対比(売上高、2011年3月公表の会社予想対比)でいえば、コールセンター事業、企業提携事業、少額短期保険事業が会社予想を下回った一方、会員事業、自動車賃貸事業他が会社予想を上回った。同社は、コールセンター事業や企業提携事業が計画を下回った要因として、同社は、タウンページなど紙媒体の広告を減らす一方、インターネット広告の比率を高めるなど、広告宣伝の媒体を変化させているが、それに伴う影響が出ているのではないかと指摘している。同社はこうした点への対応策の一つとして、2012年9月期以降、より同社の認知度を高める努力を行っていくとしている。
コールセンター事業:売上高697百万円(前年比1.6%減)、営業利益251百万円(同26.0%減)
売上高の主な内訳は以下の通り。
- カギ部門:463百万円(前年比1.8%減)
- パソコン部門:96百万円(同1.6%増)
営業減益はインターネットを通じた広告宣伝費の増加等による。
会員事業:売上高2,435百万円(前年比2.1%増)。営業利益422百万円(同6.7%増)
売上高の内訳は以下の通り。
- 安心入居サポート会員:1,094百万円(前年比16.2%増)
- 学生生活110番会員: 113百万円(同8.0%増)
- ライフサポートパック会員:589百万円(2011年9月期より新規連結化)
同社は2011年9月期における生活会員数は230,000人(継続28,000人、新規会員202,000人 、ライフデポ会員を除く)であるとしている。
バイク会員事業については、2011年4月1日付でバイク関連子会社(バイク会員事業)等の株式を譲渡済である。2011年9月期第2四半期累計期間までのバイク会員の売上高は509百万円であった。
企業提携事業:売上高3,476百万円(前年比0.4%減)。営業利益346百万円(同10.5%減)
売上高内訳は以下の通り。
- 水の救急車事業:1,713百万円(前年比1.1%減)
- 旭硝子ガラスの救急車事業:813百万円(同2.1%増)
- コールセンター受託事業:854百万円(同1.0%増)
- セコムウィン事業:96百万円(同16.9%減)
同社によれば、サービスを利用している法人顧客は170社であった。
加盟店事業:売上高211百万円(前年比13.4%増)、営業損失386百万円(2010年9月期は営業損失514百万円)
営業損失の縮小は、広告に占めるインターネット広告の比率を増やしたことにより、当該事業の広告宣伝費負担が減少したことによる(コールセンター事業の広告宣伝費が増加)。2011年9月期末時点の加盟店ネットワークは合計で1,425拠点となり、加盟店が449拠点、協力店が976拠点であった。
少額短期保険事業:売上高738百万円(前年比28.9%増)、営業利益267百万円(同86.7%増)
自動車賃貸事業:売上高251百万円(前年比929.9%増)、営業利益19百万円(前年比728.2%増)
2011年9月期第3四半期実績
2011年8月10日、同社は2011年9月期第3四半期決算を発表した(上図参照)。
2011年9月期第3四半期累計期間実績は売上高が5,555百万円(前年比9.9%増)、営業利益が503百万円(前年比21.0%増)、経常利益が460百万円(前年比12.7%増)となり、いずれも過去最高となった。また、四半期純利益もバイク関連子会社等の株式売却益367百万円を特別利益で計上したこともあり(特別利益合計は389百万円、前年同期は特別利益合計で13百万円)、339百万円(前年比9.5%増)と過去最高となった。
会社予想との対比でいえば、売上高、売上総利益は会社予想(売上高:5,690百万円、売上総利益:2,641百万円)を下回った格好。ただし、販売管理費も会社予想を下回ったことで、営業利益は会社予想(429百万円)を上回った。
2011年9月期第3四半期累計期間の事業概況は以下の通りである。会社計画対比(売上高)でいえば、コールセンター事業、企業提携事業、少額短期保険事業が会社予想を下回った一方、会員事業、自動車賃貸事業他が会社予想を上回った。
コールセンター事業:売上高は530百万円(前年同期比3.0%増)、営業利益は201百万円(前年同期比20.0%減)、営業利益率は37.9%という結果であった。営業減益はインターネットを通じた広告宣伝費の増加等による。
売上高の主な内訳は以下の通り。
- カギ部門:357百万円(前年同期比3.7%増)
- パソコン部門:74百万円(同3.2%増)
売上高は会社予想を下回ったが、同社はこの要因について、広告媒体をインターネット中心としたことで、全国各地から問い合わせが増え、同社加盟店・協力店からの距離を踏まえると短期間で駆けつけることができないような事例が増えたためとコメントしている。同様のケースは、企業提携事業の「水の救急車事業」でも発生しているとのことである。同社はこうした機会損失を減らすべく、協力店の増加を計っている。
会員事業:売上高は1,984百万円(前年同期比12.7%増)。営業利益は327百万円(前年同期比13.6%増)、営業利益率は16.5%という結果になった。
売上高の内訳は以下の通り。
- 安心入居サポート会員:855百万円(前年同期比14.8%増)
- 学生生活110番会員: 82百万円(同4.4%増)
- ライフデポ会員:440百万円(2011年9月期より新規連結化)
同社は2011年9月期第3四半期累計期間で187,000人の生活会員(更新22,000人、新規会員165,000人 、ライフデポ会員を除く)を獲得したと発表している。
バイク会員事業については、2011年4月1日付でバイク関連子会社(バイク会員事業)等の株式を譲渡済である。2011年9月期第2四半期累計期間までのバイク会員の売上高は509百万円であった。
企業提携事業:売上高は2,705百万円(前年同期比4.0%増)。営業利益は310百万円(前年同期比3.8%増)、営業利益率は11.5%という結果であった。
売上高内訳は以下の通り。
- 水の救急車事業:1,337百万円(前年同期比3.3%増)
- 旭硝子ガラスの救急車事業:616百万円(同1.6%増)
- コールセンター受託事業:677百万円(同10.7%増)
- セコムウィン事業:75百万円(同16.2%減)
同社の発表によれば、サービスを利用している法人顧客は168社であった。
加盟店事業:売上高は163百万円(前年同期比23.4%増)、営業損失は293百万円(前年同期は営業損失409百万円)。営業損失の縮小は、広告に占めるインターネット広告の比率を増やしたことにより、当該事業の広告宣伝費負担が減少したことによる(コールセンター事業の広告宣伝費が増加)。2011年9月期第3四半期末時点の加盟店ネットワークは合計で1,415拠点となり、加盟店が459拠点、協力店が956拠点であった。
少額短期保険事業:売上高は552百万円(前年同期比33.1%増)、営業利益は169百万円(前年同期比18.8%増)。営業利益率は、30.6%であった。
自動車賃貸事業・その他:売上高は143百万円、営業利益は7百万円となった。
2011年9月期第2四半期(上期)業績
2011年5月12日、同社は2011年9月期第2四半期(上期)決算発表を行った(上図参照)。
2011年9月期上期実績は売上高が3,897百万円(前年比16.5%増)、営業利益が387百万円(前年比39.4%増)、経常利益が352百万円(前年比25.9%増)となり、いずれも過去最高となった。一方、純利益は法人税等が前年より増えたため、101百万円(前年比52.1%減)に留まった。
売上高は会社予想の3,955百万円を上回った。事業別にいえば、会員事業、企業提携事業(コールセンター受託事業)が計画を上回った一方、コールセンター事業、企業提携事業(包括提携事業)、少額短期保険事業などが計画を下回った。一方、自動車賃貸事業他は計画並みであった。
2011年9月期上期の事業概況は以下の通りである。
コールセンター事業:売上高は352百万円(前年同期比4.8%増)、営業利益は141百万円(前年同期比15.6%減)、営業利益率は40.2%という結果であった。売上高の主な内訳は以下の通り。
- カギ部門:243百万円(前年同期比7.8%増)
- パソコン部門:50百万円(前年同期比4.9%増)
会員事業:売上高は1,490百万円(前年同期比31.3%増)。営業利益は242百万円(前年同期比7.9%増)、営業利益率は16.2%という結果になった。売上高の内訳は以下の通り。
- バイク会員:509百万円(前年同期比3.1%増)。ホンダユーザー向けOEM会員138百万円(前年同期比4.8%減)、バイクよくばりあんしん倶楽部会員271百万円(前年同期比15.7%増)。同社は上期に68,000人の新規会員(更新17,000人、新規会員50,000人 )を獲得したと発表している。
- 生活会員:981百万円(前年同期比53.0%増)。安心入居サポートの売上高は572百万円(前年同期比11.8%増)、ライフデポ社の売上高は292百万円(2011年9月期より新規連結化)。同社は上期に117,000人の新規会員(更新16,000人、新規会員101,000人 、ライフデポ会員を除く)を獲得したと発表している。
企業提携事業:売上高は1,933百万円(前年同期比8.2%増)。営業利益は224百万円(前年同期比6.9%増)、営業利益率は11.6%という結果であった。このセグメントの売上高内訳は以下の通り。
水の救急車事業-958百万円(前年同期比5.8%増)
旭硝子ガラスの救急車事業-425百万円(前年同期比1.4%増)
コールセンター受託事業-497百万円(前年同期比23.5%増)
同社の発表によれば、サービスを利用している法人顧客は164社であった。
加盟店事業:売上高は109百万円(前年同期比29.9%増)
営業損失は、207百万円(前年同期は営業損失302百万円)。上期末時点の加盟店ネットワークは合計で1,399拠点となり、加盟店が452拠点、協力店が947拠点であった。
少額短期保険事業:売上高は355百万円(前年同期比44.4%増)。営業利益は、106百万円(前年同期比31.0%増)。営業利益率は、29.9%であった。
2011年9月期第1四半期業績
2011年2月14日、同社は2011年9月期第1四半期決算発表を行った(上図参照)。
売上高は前年比15.3%増、営業利益は同17.4%増となったが、経常利益は同4.1%減であった。経常減益は持分法投資損失8百万円(前年同期は持分法投資利益15百万円)の計上が主因である。
2011年9月期第1四半期の事業概況は以下の通りである。
コールセンター事業:売上高は、184百万円(前年同期比6.3%増)、営業利益は79百万円(前年同期比12.5%減)、営業利益率は42.8%という結果であった。売上高の主な内訳は以下の通り。
- カギ部門:126百万円(前年同期比11.0%増)
- パソコン部門:26百万円(前年同期比3.8%増)
会員事業:売上高は664百万円(前年同期比33.8%増)。営業利益は54百万円(前年同期比14.3%減)、営業利益率は8.2%という結果になった。売上高の内訳は以下の通り。
- バイク会員:265百万円(前年同期比3.3%増)。ホンダユーザー向けOEM会員73百万円(前年同期比2.6%減)、バイクよくばりあんしん倶楽部会員141百万円(前年同期比19.2%増)。同社は、この四半期に34,000人の新規会員(更新8,000人、新規会員26,000人 )を獲得したと発表している。
- 生活会員:397百万円(前年同期比66.7%増)。安心入居サポートの売上高は、199百万円(前年同期比8.4%増)、ライフデポ社の売上高は、142百万円(2011年9月期より新規連結化)。同社は、この四半期で39,000人の新規会員(更新5,000人、新規会員33,000人 、ライフデポ会員を除く)を獲得したと発表している。
企業提携事業:売上高は949百万円(前年同期比4.8%増)。営業利益は103百万円(前年同期比2.5%増)、営業利益率は10.9%という結果であった。このセグメントの売上高内訳は以下の通り。
- 水の救急車事業-458百万円(前年同期比0.4%増)
- 旭硝子ガラスの救急車事業-222百万円(前年同期比3.2%増)
- コールセンター受託事業-241百万円(前年同期比17.8%増)
同社の発表によれば、サービスを利用している法人顧客は159社であった。
加盟店事業:売上高は55百万円(前年同期比28.9%増)。営業損失は、104百万円(前年同期は営業損失157百万円)。第1四半期末時点の加盟店ネットワークは合計で1,381拠点となり、加盟店が448拠点、協力店が933拠点であった。
少額短期保険事業:売上高は164百万円(前年同期比67.9%増)。営業利益は、42百万円(前年同期比5.9%減)。営業利益率は、26.0%であった。同社によれば、営業減益は責任準備金繰入25百万円の計上による。
2012年9月期予想
2012年9月期の会社予想は、売上高で前年比9.1%増の7,867百万円である。一方、営業利益は前年比17.3%減の525百万円、当期純利益は前年比44.9%減の237百万円となっている。
売上高については、1)会員事業の生活会員で「安心入居サポート」会員の好調な新規会員獲得を織り込んでいること、2)少額短期保険事業で、連結子会社ジャパン少額短期保険株式会社の携帯電話の修理等の費用をカバーする保険や、賃貸住宅の家財を補償する「新すまいRoom保険」の販売が引き続き好調に推移するとみていること、3)自動車賃貸事業の拡大(単価は横ばい、稼働台数は2011年9月末の400台から2012年9月末800台をめざす)、などによって、上記増収を見込んでいる。
ただし、増収の予想にも関わらず、同社は営業利益について減益を予想している。その主因は広告宣伝費の増加(92百万円の増加)や人件費の増加(98百万円の増加)である。
広告宣伝費の増加については、従来から注力しているWeb広告やタウンページ広告に加えて、新たな試みとしてマグネット広告を試験的に導入するなど、当社サービスの認知度向上のため、より積極的な広告展開を進めることが理由である。2011年9月期の広告宣伝費は583百万円、内訳はインターネット広告:259百万円、インターネット以外の紙媒体(新聞広告を含む):277百万円、一般広告費:46百万円であった。2012年9月期の広告宣伝費は675百万円が見込まれており、内訳はインターネット広告:296百万円、インターネット以外の紙媒体(新聞広告を含む):229百万円、一般広告費:149百万円であった。一般広告の中にマグネット広告が含まれている。
マグネット広告について、詳細は検討中とのことだが、「カギの生活救急車」、「水の救急車」、「ガラスの救急車」、「パソコンの生活救急車」の4ブランドを1つのマグネットに記載して一部の地域の家庭に配布することにより、同社の「生活救急車」ブランドイメージへの統一化と認知度向上を狙っていく模様だ。いわば、今後の拡大を睨んだ先行投資的な色彩が強いものとSR社では認識している。一方、人件費の増加については、同社が進めているコールセンターの移管(千葉県浦安市から岐阜県大垣市へ)に伴う一時的な増加である。
当期純利益については、営業減益に加え、2011年9月期に特別利益で388百万円を計上した反動もあって、上記減益率となっている。
同社は、2012年9月期の会社予想について、マクロ経済の先行きに不透明感があるものの、この計画値であればダウンサイドリスクは限定的ではないかとコメントしている。また2012年9月期については、中長期的な利益拡大をめざす過程における通過点に過ぎないとも評している。すなわち、高齢化社会の進展に伴う独居老人の増加、犯罪発生率の上昇などの社会的事象はある意味、同社のビジネスにとっては業務拡大余地が大きいことを意味する。そうした環境下で、中長期的な拡大を遂げるための足場をつくるタイミングが2012年9月期に該当するのではないかとSR社は考える。
事業内容
ビジネス
JBRは、日常の「生活トラブル」解決サービスを全国で展開している。顧客は、窓ガラスの破損、水道の水漏れなど、様々なトラブルを同社に問い合わせ、それに対しJBRは加盟店・協力店を出動させる。
サービスは2つのカテゴリーに分類されている。生活サポート(配管のつまり、窓ガラスの破損、カギの交換などへの対応)と自動車・バイクサービス(バッテリー切れ、パンク、燃料切れ、バイクのレッカー移動の対応など)である。
同社は、主要な6セグメントについて業績を発表しているが、各事業には、顧客のサービス依頼を受け付け、適切な対応を講じるという共通点がある。JBRは、多くの異なるサービスを提供している。その例としては、バイクと自動車ロードサービス、カギの交換、ガラス修理、賃貸住宅入居者向け家財保険、水まわり修理サービス、害虫駆除、屋根のリフォーム、小型電気製品の修理、庭の手入れサービスが挙げられる。
主要な事業セグメント
注:同社は6つのセグメント分類を用いているが、コールセンター事業と企業提携事業セグメントはほぼ同じ事業であり、売上の会計処理が異なるだけと捉えた方がいいだろう。また加盟店事業セグメントでは、加盟店からの収入が、各サービスの広告宣伝費に貢献する形となっている(広告代理店のような仕組み)。詳細は、以下のセグメント内容を参照。
コールセンター事業(2011年9月期 売上高構成比率:9.7%、売上総利益:696百万円)
JBRの基幹事業がコールセンター事業である。各顧客からサービスの依頼を受け付け、加盟店・協力店を出動させる。売上に対する貢献度が比較的小さいため、このセグメントの重要性は目立たないが、JBRの事業はほとんどがコールセンターの運営により支えられている。
コールセンター事業の業務はシンプルである。トラブルを抱えた顧客は同社に問い合わせをする。コールセンターのオペレーターは、問題の特性を判断し、加盟店・協力店にサービスの作業依頼を行い、必要に応じて顧客へのアフターサービスを行う。
加盟店は、JBRのユニフォームを着用し、指定デザインの車両で出動する。彼らはJBR専属でサービス業務を提供する専任の現場作業員である。同社と加盟店の関係はフランチャイズ形式にも似ているが、固定のロイヤリティー支払いは発生しない。同社は、加盟店に仕事(顧客からの依頼)と広告サポートを提供し、その対価として売上の一定比率を手数料として受け取る。手数料の金額はサービスタイプによって異なるが、顧客の支払金額に対して20~30%の範囲である(JBRが価格を設定する)。加盟店は協力店の中から選出される場合が多く、加盟店契約は1年更新である。協力店は、加盟店が出動できない場合のサービス依頼に対応する。加盟店・協力店は、選定前に技術評価を受ける必要がある。2011年9月期末時点で、加盟店は449店(加盟店・協力店合計1,425店のうち31%)であり、主に東京近郊、大阪、愛知に集中している。
JBRのコールセンターは24時間365日稼働しており、1日約3,500件の問い合わせに対応、そのうち約600件(17%)にサービス出動が必要となる(2011年9月期末時点)。同社の説明によれば、20,000件/日の問い合わせに対応できる規模にまで、コールセンターの処理能力は容易に拡張可能であるとしている。コールセンター業務を拡張する上で唯一の制約となるオペレーターの確保も、容易に解決できる課題だ。
企業提携事業(2011年9月期 売上高構成比率:48.2%、売上総利益:509百万円)
企業提携事業セグメントは、2つの事業カテゴリーに分けられる。法人パートナーと業務提携の上で顧客にサービスを提供する包括提携事業(2011年9月期セグメント売上高の75.4%)と、他社からのコールセンター受託事業(2011年9月期セグメント売上高の24.6%)である。包括提携事業においては、JBRが業務を行い、パートナー企業がブランドを提供する。JBRは認知度の高いブランドを活用して売上を高め、パートナー企業は自社製品が売れる、というメリットが双方にある。
包括提携事業の業務は、同社の基幹であるコールセンター事業とほぼ同じだが、この二つの事業は収益の会計処理上の認識が違う。コールセンター事業の場合は、サービス代金に対する手数料が売上として計上される。一方、包括提携事業の場合は、サービス代金そのものが売上として計上される仕組みである。
包括提携事業の例
- 株式会社水の救急車は、配管治具と浴室陶器設備メーカーである株式会社INAXとのジョイント・ベンチャーであり、水まわり修理サービス(つまり、水漏れなど)を提供している。2011年9月期の売上高は1,713百万円。
- 旭硝子ガラスの救急車事業は、ガラスとガラス関連製品のメーカーである、旭硝子株式会社との業務提携事業であり、ガラスの交換サービスを提供している。2011年9月期の売上高は813百万円。
- セコムウィン株式会社は、日本有数のセキュリティー企業であるセコム株式会社とのジョイント・ベンチャーである。セコムが営業活動を担当する。作業はJBR加盟店・協力店が実施し、セコムウィンは工程管理を行う。2011年9月期の売上高は96百万円。
コールセンター受託事業は、2つのサービスを法人向けに提供している。純粋なコールセンター受託(顧客からの電話などの問い合わせに対応する)とJBRの加盟店・協力店が現場に出動する緊急出動サービス付きのコールセンター受託である。緊急出動サービス付きのコールセンターで典型的な例が、不動産管理会社などのトラブル受付代行および緊急出動、各種メーカーの機器対応・メンテナンス出動である。コールセンター受託事業が企業提携事業セグメントの売上高に占める割合はさほど大きくないが、この事業には成長の可能性がある。というのも、コールセンター受託事業にはスケールメリットが働くため、稼働率を上げれば、コールセンターのコストが下がり、コールセンターのオペレーター(売上増)だけでなく、サービス利用者(コスト減)も恩恵を受けるからである。JBRのコールセンター受託を利用した企業は、2011年9月期末時点で、170社であった。
会員事業(2011年9月期 売上高構成比率:33.8%、売上総利益:1,275百万円)
会員事業セグメントは、会員期間中、会員に対し同社のサービスを割引価格で提供する。このセグメントは2つの主な会員グループで構成されている。生活会員(2010年9月期末時点で会員数約193,000人)とバイク会員(2010年9月期末時点で会員約171,000人)である。生活会員は、2010年9月期のセグメント売上高において、43.9%を占めており、バイク会員は48.8%を占めている(残りは自動車会員の売上高)。
購入者の観点から見ると、会員になれば、無料あるいは部材代を支払うだけでサービスを受けられ、多くの場合、保険もパッケージの一部に含まれている。また、JBRが30分から60分で出動するサポートを24時間365日受けることができる。
生活会員には、主に3つのサービスがある。「学生生活110番」と「安心入居サポート」、「ライフサポートパック」である。会員パッケージでは、一定期間、定額料金で、サービスのパッケージを会員に提供する(水まわり修理、カギのサービス、ガラス修理が一般的)。
- 「学生生活110番」会員パッケージは、大学生協を通じて学生に販売される。会員期限は通常4年間で、料金は約8,000円である(4年間全てをカバー)。2011年9月期の学生生活110番の売上高は、113百万円であった。
- 「安心入居サポート」会員パッケージは、不動産管理業者を通じて、賃貸住宅入居者に提供される。会員期限は通常2年間で(日本の標準的賃貸契約期間)、約15,750円で販売される(会員2年分)。2011年9月期の「安心入居サポート」の売上高は、約1,094百万円であった。
生活会員(ライフサポートパックを除く)は、2011年9月期で約230,000人だった。
加盟店事業(2011年9月期 売上高構成比率:2.9%、売上総利益:181百万円)
加盟店事業では、加盟店ならびに協力店の開発・管理業務を行っている。その他、「生活救急グループ」ブランド全体としての受注拡大のために、加盟店から一部費用負担(同事業の売上)を受けてプロモーション業務を行っている。同社はこれまで、固定額を加盟店に課金していたが、2010年9月期以降は、この仕組みをほぼ取りやめ、代わりに収益に応じた手数料へと切り替えている。
少額短期保険事業(2011年9月期 売上高構成比率:10.2%、売上総利益:295百万円)
同社は、少額短期保険事業において、携帯電話の修理等の費用をカバーする保険や、「新すまいRoom保険」というブランドで、家財とそれに関連する賃借人保険を提供している。家財保険でカバーされる項目は、火災、水害、または盗難(最大10百万円まで)によって損害を受けた賃貸住宅の家財である。保険契約は、15,000円から27,000円で販売され、一般的には2年間の契約となる(一般的な賃貸契約期間と一致)。
自動車賃貸事業他(2011年9月期 売上高構成比率:3.5%、売上総利益:157百万円)
同社が2010年9月期より開始した新たな事業。顧客(ユーザー)は月々の定額使用料と任意保険料、ガソリン代だけで、車を所有しているのと同様に車を借りて利用することができるというサービスである。
基本的な流れは以下のようになる。
- 顧客が車種を選択する。
- 同社は、自動車ディーラーのオークションで自動車を購入する。
- 同社は関連会社のドクター・ペイントを使い、その自動車の整備を行う。
- 顧客は、その自動車を6ヵ月~2年間レンタルする。この間、この自動車は同社子会社名義となる。
- 顧客は、同社に自動車を返却する。
- 整備を行ったこの自動車の耐用年数到来時に、同社は自動車ディーラーのオークションでこの自動車を売却する。
ビジネスモデル
JBRの中核は、サービス等の問い合わせに対するコールセンターの運営である。同社は、会員からの継続的な会費と、非会員からのサービス利用手数料を徴収して収益としている。収益変動の主因は「数量」(会員数、またはサービス件数)である。
非会員向けのサービスでは、収益とコストは連動している(サービスが提供される都度支払いを受ける)。一方、会員向けのサービスでは、会費(同社に取っての売上)を受け取ったあと、問い合わせに応じてサービスを加盟店・協力店を通じて提供する格好となる。従って、コストは出動回数に応じて変動する。
コールセンター事業の収益は、サービスに対する手数料である。顧客は、作業者(加盟店・協力店)に支払い、作業者(加盟店・協力店)からJBRに手数料が支払われる(手数料率はサービス内容と契約関係に応じて25~30%;2011年9月期時点)。
会員事業セグメントでは、会員は同社に会費を前払いし、適宜、サービスを無償または割引価格で受けられる。同社は、この前払代金を収益として計上(必要に応じて手数料を差し引く)し、コストはサービスが利用された時点で発生する(加盟店または協力店への支払い)。
企業提携事業の業務は、コールセンター事業と同じである。顧客からのサービスの問い合わせを受けて、同社は、加盟店・協力店を出動させることで対応する。ほとんどの一般的サービスで、標準料金が設定されている。標準的なガラス交換では19,400円、浴室の排水詰まり修理で11,550円(2011年9月期)である。セコムウィンサービスは、作業が標準的ではない(部材により価格は変動し、労務費は作業の規模と工程の複雑さによって変動する)ことにより、価格が変動するとしている。
コスト構造
同社ビジネスモデルにおける最大のコストは販売管理費であり、主に人件費と広告宣伝費で占められている(2004年9月期から2011年9月期までの売上高販売管理費率の平均は35.8%)。広告宣伝費は変動費であり、人件費は準固定費といえよう。
同社はこれまで、主にタウンページで広告を展開してきたが、2009年9月期以降、WEB・モバイル経由の広告(パソコンインターネットサイト、モバイル専用サイト、スマートフォン専用サイトを媒体とした広告)の活用を増やしている。2011年9月期売上高のうち約1,406百万円(19.4%)はWEB・モバイル経由であった。
正社員の業務については、集客のための営業活動や管理業務、コールセンターでオペレーターを指導するスーパーバイザー等の業務に従事する。外注人件費ともいえる加盟店・協力店のコストは売上原価にあたるため、完全な変動費であるといえる。
利益性、財務指標
同社は、新規事業の利益貢献を反映して、比較的営業利益が変動しやすい状況にある。同社の営業利益率は、2003年9月期から2011年9月期まで、平均では6.9%であるが、1.7%(2003年9月期)から9.7%(2007年9月期)と、その幅は広い。
同社には、上場している類似企業がなく、同業他社との比較が困難である。同社のみの分析を行う場合も、事業単位でみても(コールセンターと企業提携事業、損益計算書の売上高に関する記述を参照)異なる会計処理を行っているため、留意が必要となる。
SW分析
強み
- 強固な財務状況。東京証券取引所第一部上場。JBRは、潤沢な手元資金(2011年9月期時点で5,623百万円)を抱え、東京証券取引所第一部に上場している。非上場の競合や、同様のサービスを提供している無数の中小企業に対して、これは強力な差別化要素である。つまり、強固な財務体質と知名度が取引相手および顧客の安心感につながるといえる。
- 同じ固定コスト基盤(コールセンター)を利用しながら、さまざまなサービスを提供。
弱み
- 現在、他社にはない「一社でさまざまなサービスを提供できる」という特徴を活かせていない。リピート率の低水準(2011年9月期末時点10%未満)がこの点を端的に示唆している。独自性が不明瞭であると、競合他社はJBRという幅の広いブランドイメージとしてではなく、個別のサービスと競争するだけでよいとみなされてしまい、競争上の弱みとなるだろう。同社はまた、複数のサービスを宣伝するために比較的高い広告宣伝費を負担しなければならない。すべてのサービスを一つのブランドで提供できれば、大規模な相乗効果を生みだすかもしれない。同社はそれを理解してはいるが、実行には移せていない。また、同社のサービスを提供する加盟店・協力店(例:カギ修理店)が、他のサービス(例:水まわり、ガラス)を顧客に勧めるモデルが確立されていない。同社は「ありとあらゆるトラブルに対応するサービスをここで解決できる」というメッセージをわかりやすく消費者に伝える統一ブランドを探ることが必要であろう。SR社はそれが、競合他社との差別化や成長加速の大きな要因になると考える。
- 協力店への依存。協力店は、同社のサービスネットワークで大きな役割を担う(2011年9月期で69%)。加盟店とは異なり、協力店は同社と比較的緩い契約関係を持つ。そのため、同社の方針が協力店には十分に伝わらず、場合によっては同社のサービス品質管理、ブランド育成、そして消費者による評判等の問題につながりうるリスクがある。
グループ企業
2011年9月末時点で、グループ内には、3つの子会社、持分法による関連会社が5社存在している。
連結子会社(2011年9月末時点での出資比率)は以下の通り。
- JBR Leasing株式会社(100.0%):自動車賃貸事業「カー賃貸」を展開している
- ジャパン少額短期保険株式会社(100.0%):主に携帯電話ユーザー向けの保険(関連会社である株式会社ライフデポ経由で販売)や家財保険を販売する保険会社
- 株式会社ライフデポ(51.0%):株式会社光通信とのジョイント・ベンチャーであり、携帯電話向け保険(ジャパン少額保険株式会社によって提供される)を販売する目的で設立
持分法による関連会社(2011年9月末時点での出資比率)は以下の通り。
- ジャパンロックレスキューサービス株式会社(36.6%):カギ関連のサービスを提供
- 株式会社ハウスドクター(40.0%):小規模住宅および屋根のリフォーム
- 株式会社水の救急車(40.0%):株式会社INAXとのジョイント・ベンチャーであり、水まわり修理サービスを提供
- 株式会社BAC(32.7%):旭硝子株式会社とのガラス事業の基盤となる企業であり、窓とガラスの交換サービスを提供。サービス名称「旭硝子ガラスの救急車」で運営
- セコムウィン株式会社(33.3%):セキュリティー企業であるセコム株式会社とのジョイント・ベンチャーであり、セコムの防犯ガラスを施工
グループ戦略
JBRの事業は、グループ構造によく適合している。事業の基幹業務はコールセンターであり、グループ企業はさまざまなサービスパッケージを消費者に提供する組織として活用されている。
市場とバリューチェーン
マーケット概略
JBRによると、提供するすべてのサービスに関わる市場規模は少なくとも15,000百万円だが、同社の主たる競合他社であるクラシアン株式会社が水まわりサービス事業において年間約8,000百万円の収益を上げていることを考えれば、トータルの市場規模は同社予想よりも大きく上回る可能性がある。
会員事業―安心入居サポート 安心入居サポートのパッケージは、主に賃貸住宅の賃借人と賃貸物件を管理している法人向けに販売されている。同社は、安心入居サポートパッケージのトータル市場規模は、年間約300万世帯と予想している。
会員事業―学生生活110番 同社は、学生生活110番を大学生協経由で販売している。1年当たり約20万人の学生が生協のある大学に入学、同じく約105万人の学生がその他の大学や教育機関に入学し、年間の合計学生数は約125万人と同社は見ている。
市場の成長
これまで日本では、小さなトラブルの対応には近隣の「便利屋」が活躍していた。しかし、近年の人口動態や生活環境の変化は、同社が提供するような組織的サービスのみが成長できる環境を育みつつある。従来、便利屋は地元の商店街で営業していたが、近年においてはいわゆる「シャッター通り」の急増にみられるように、商店街の店舗は閉店を余儀なくされている(オーナーの高齢化、小売チェーンとの競争)。顧客は郊外の大規模ショッピングセンターへと流れ、その結果残されたわずかな小売店や便利屋を含むサービス提供者はさらに弱体化してしまっている。一方、一人暮らし人口は増加(人口が減少しているにもかかわらず、世帯数は継続的に増加)しており、潜在的な顧客数は増加している。
顧客
同社の顧客は多くの場合、緊急にサービスを必要としている。日中、夜中にかかわらず、「今すぐ」サービスが必要なのだ。その結果、顧客は低価格を求めて数社に当たるのではなく、提示された価格で購入する傾向が強い。場合によっては、地元の便利屋よりも20~30%程価格が高いことを、同社は認めている。しかし、同社のサービスは、緊急のトラブルがいつ起きたとしても、信頼できるプロが迅速に駆けつける。
パートナー企業(例:賃貸住宅管理会社)を通じて提供されるサービスパッケージの会員である顧客にとってみれば、同社に対し最初の段階で固定料金を支払っているため、他社と価格比較をする必要性は低い。例えば安心入居サポートの場合、同社のパートナーである不動産仲介業者は、新規賃貸契約と合わせて安心入居サービスの入会を賃借人に勧めている。
サプライヤー
同社の主なサプライヤーは、加盟店と協力店である。同社は、加盟店・協力店双方の人材を活用して、サービスの依頼に対応している。同社と加盟店・協力店の関係は、双方にとって有益である。加盟店・協力店には同社から仕事が提供され、同社には加盟店・協力店から手数料が支払われる。将来的にJBRのブランドが強化されれば、加盟店・協力店に対する影響はより増すことになるだろう。
参入障壁
個々の市場における参入障壁はない。便利屋が個人でタウンページに広告を載せることは容易に可能である。しかし、広域または全国ネットワークを立ち上げるには、同社がこれまで事業に投資したのと同等のコストと時間が必要であり、同社に先行者としての優位性があろう。
競合環境
同社の最大の競合は、国内の水まわりの緊急メンテナンス最大手のクラシアン株式会社(非上場)である。同社は、2010年9月期のクラシアンの売上高が、約8,000百万円程度であると推測している。その他、小さな便利屋や修理店は全国に無数存在している。
代替
同社が提供するサービスの代替は限られている。例えばカギの交換の場合、カギ専門店を呼ぶこと以外の代用はない。ガラス交換や水まわりサービス修理も同じであり、いずれのサービスも技術的専門性と特別な工具が必要である。
経営戦略
同社の戦略は、魅力的なニッチ市場を同社が見出し、同社内に振り向けるだけの経営資源があれば継続的に新サービスを立ち上げるということである。つまり、「新サービスが顧客を満足させ、利益を生むのであれば、新サービスを立ち上げる」という基準に基づいてサービスを追加してきた。こうしたアプローチが成功して、同社の売上高は2000年9月期から2011年9月期まで約38倍に増加している。
この成長の過程で、同社に残されている課題は、ブランドの育成である。どんなサービスを利用しても、すべての顧客に届くようなブランドイメージを作り出せば、同社にとってさらなる成長のチャンスが生まれるだろう。同社は現在、「カギの生活救急車」、「水の救急車」といった複数のサービス名称(ブランド)を使用している。サービス名称は、顧客にサービスの内容や特徴を認知させるのに効果的な道具である。しかし、同社の全サービスをアピールするような統一ブランドの不在は、「成長の加速」や「競合他社との差別」のチャンスを奪っているのではないかとSR社では危惧している。
この数年の成長から、同社の個別サービスの広告宣伝が成功していると言うことはできよう。しかし、同じ消費者に対してさまざまなサービス提供をすることにより発生する相乗効果がまだ生まれていない。
過去の財務諸表
前期以前の業績概況(参考)
2010年9月期業績
2010年11月10日、同社は2010年9月期決算発表を行った(上図参照)。概ね2010年11月8日の修正値通りの着地であった。主要セグメントは加盟店事業を除いて、増収となり、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも過去最高となった。
売上高は前年比22.4%増であった。セグメント別の売上高としては、コールセンター事業のカギ部門が堅調に増加した。また、会員事業では、全国的な不動産業者の新規パートナーによる貢献から生活会員部門が堅調であった。バイク会員部門は業界が低迷するなか、なんとか増収は維持した格好だ。包括提携事業では水の救急車がWeb広告の効果によって作業件数が増加し好調であった。旭硝子ガラスの救急車事業は景気低迷や競合激化により、売上高が前年比3.9%増と伸び悩んでいる。
2010年9月期の事業概況は以下の通りである。
コールセンター事業の売上高は708百万円(前年比21.1%増)。このセグメントの営業利益は340百万円(前年比38.2%増)、営業利益率は47.9%であった。売上高の主な内訳は以下の通り。
- カギ部門:385百万円(前年比37.6%増)
- パソコン部門:98百万円(前年比22.4%増)
会員事業の売上高は2,384百万円(前年比16.6%増)。営業利益は395百万円(前年比2.4%増)、営業利益率は16.6%という結果になった。売上高の内訳は以下の通り。
- バイク会員は1,162百万円(前年比7.5%増)。うち、ホンダユーザー向けOEM会員357百万円(前年比1.2%減)、バイクよくばりあんしん倶楽部会員544百万円(前年比22.6%増)。同社は、2010年9月期に128,000人の新規会員を獲得したと発表している。
- 生活会員は1,221百万円(前年比26.9%増)。うち、安心入居サポートは941百万円(前年比23.2%増)、学生生活110番は104百万円(前年比3.0%増)。同社は、2010年9月期に167,000人の新規会員を獲得したと発表している。
企業提携事業の売上高は3,489百万円(前年比37.5%増)。営業利益は386百万円(前年比141.7%増)、営業利益率は11.1%という結果であった。このセグメントの売上高内訳は以下の通り。
水の救急車事業:1,732百万円(前年比37.5%増)
旭硝子ガラスの救急車事業:796百万円(前年比3.9%増)
コールセンター受託事業:846百万円(前年比10.1%増)同社の発表によれば、サービスを利用している法人顧客は158社であった。
加盟店事業の売上高は186百万円(前年比4.0%減)。営業損失は514百万円(前年は営業損失365百万円)。2009年9月より開始した積極的な広告宣伝活動による支出により、営業損失が前年を上回る結果となった。(「事業概要」を参照)。
2010年9月期末時点の加盟店ネットワークは合計で1,338拠点となり、加盟店が449拠点、協力店が889拠点であった。
少額短期保険事業の売上高は572百万円(前年比248.8%増)。営業利益は143百万円(前年比128.7%増)。営業利益率は25.0%であった。
自動車賃貸事業他の売上高は28百万円(前年比498.9%増)。営業利益は1百万円。営業利益率は6.8%であった。
2010年9月期業績第3四半期
2010年8月10日、同社は2010年9月期第3四半期決算発表を行った(上図参照)。同社の通期業績予想値に対する第3四半期の業績進捗率は以下の通り。
- 売上高: 74.1%(通期業績予想 6,818百万円に対し)
- 営業利益: 78.7%(通期業績予想 528百万円に対し)
- 経常利益: 81.7%(通期業績予想 500百万円に対し)
- 当期純利益: 95.0%(通期業績予想 326百万円に対し)
主要セグメントの売上高は、加盟店事業を除いて前年同期比で増加した。企業提携事業においては、Web広告による作業件数の増加や成約率の上昇により水の救急車事業の業績が伸展し、増収増益となった。会員事業においては賃貸住宅入居者向け「安心入居サポート」会員の会員数が順調に伸張した。一方、加盟店事業においては料率変更等により、売上高が減少した。また、広告宣伝を積極的に展開したことにより、営業損失が拡大した。
2010年9月期業績予想は変更されていない。同社は、業績予想の達成には自信を持っているようだ。
同社によれば、好調な事業・部門とその理由は以下のようになる。
- コールセンター事業のカギ部門:加盟店・協力店の数を増やすことにより、ネットワークを強化している。ネットワーク強化は、顧客から入電があっても、迅速なサービスができずにキャンセルといったケースがあったがこうしたケースを減らすのが目的であり、同社によれば、これまではキャンセル理由のうち15%を占めていたとのことである。
- 会員事業の生活会員事業:全国的な不動産業者の新規パートナーによる貢献。生活会員獲得のための営業人員を増員し、学生会員獲得のために各大学への営業活動を活発化している効果(取扱い大学は既に100大学超)など。
- 企業提携事業の水の救急車事業:Web広告の効果。また、旭硝子の救急車との違いは、より迅速性が求められるため、同社のネットワークが強みとして作用することなど。
- 少額短期保険事業:「新すまいRoom保険」の順調な伸びに加え、前連結会計年度から提供を開始しているライフサポートパックが、当期に入り著しい伸びをみせた(会員数は26万人)。
一方、苦戦している事業・分野とその理由は、同社によれば以下のようになる。
- 会員事業のバイク会員事業:増収だが、バイク会員の売上原価であるロードサービス出動費の増加により、粗利益は前年同期比1.4%減。
- 企業提携事業の旭硝子ガラスの救急車時事業:防犯ガラスで高額なため景気低迷の影響を受けたほか、工務店などとの競合が激化。
その他、前四半期より開始した自動車賃貸事業に関しては、同社の見込みによれば2010年9月末の稼働台数は120台、2010年9月期の平均単価は約7.2万円、同売上高は50百万円、同営業利益率は15%である。また、2011年9月末の稼働台数は約720台をめざすとのことである。
その他、2010年9月期第3四半期の事業概況は以下のようになる。
コールセンター事業の売上高は、514百万円(前年同期比30.0%増)。このセグメントの営業利益は、251百万円(前年同期比55.8%増)、営業利益率は48.8%であった。売上高の主な内訳は以下の通り。
- カギ部門:281百万円(前年同期比50.3%増)
- パソコン部門:72百万円(前年同期比26.4%増)
会員事業の売上高は、1,760百万円(前年同期比15.8%増)。営業利益は288百万円(前年同期比8.1%減)、営業利益率は16.4%という結果になった。売上高の内訳は以下の通り。
- バイク会員811百万円(前年同期比3.6%増)。ホンダユーザー向けOEM会員255百万円(前年同期比2.8%減)、バイクよくばりあんしん倶楽部会員381百万円(前年同期比21.2%増)。同社は、この四半期に121,000人の新規会員(更新31,000人、新規会員89,000人)を獲得したと発表している。
- 生活会員:943百万円(前年同期比30.5%増)。安心入居サポートの売上高は、745百万円(前年同期比25.1%増)、学生生活110番の売上高は、79百万円(前年同期比3.9%増)。同社は、この四半期で158,000人の新規会員(更新20,000人、新規会員138,000人 )を獲得したと発表している。
企業提携事業の売上高は、2,601百万円(前年同期比15.4%増)。営業利益は299百万円(前年同期比142.8%増)、営業利益率は11.5%という結果であった。このセグメントの売上高内訳は以下の通り。
水の救急車事業:1,294百万円(前年同期比42.2%増)
旭硝子ガラスの救急車事業:606百万円(前年同期比3.9%増)
コールセンター受託事業:612百万円(前年同期比6.3%増)同社の発表によれば、サービスを利用している法人顧客は151社であった。
加盟店事業の売上高は、132百万円(前年同期比18.9%減)。営業損失は、409百万円(前年同期は営業損失214百万円)。
第3四半期末時点の加盟店ネットワークは合計で1,318拠点となり、加盟店が451拠点、協力店が867拠点であった。
少額短期保険事業の売上高は、414百万円(前年同期比346.8%増)。営業利益は142百万円(前年同期比349.7%増)。営業利益率は34.3%であった。
2010年9月期業績第2四半期
2010年5月11日、同社は2010年9月期第2四半期決算発表を行った(上図参照)。同社の通期業績予想値に対する第2四半期の業績進捗率は以下の通り。
- 売上高: 49.1% (通期業績予想 6,818百万円に対し)
- 営業利益: 52.5% (通期業績予想 528百万円に対し)
- 経常利益: 55.9% (通期業績予想 500百万円に対し)
- 当期純利益: 64.9% (通期業績予想 326百万円に対し)
主要セグメントの売上高はそれぞれ前年比で増加し、全体として上期の業績進捗率は予算を上回った(上記表を参照)。上期の営業利益は主に、以下で説明する企業提携事業の売上増加により予算を上回った(同事業の上期営業利益率は、前年同期の6.0%から11.8%になった)。
2010年4月27日に修正された業績予想は変更されていない。同社は、最低でも2010年9月期業績予想を達成できるという自信を持っているようだ。また、第3四半期は好スタートを切ったと補足した。
コールセンター事業の売上高は、予想を若干下回った(予算377百万円に対し335百万円)が、同社は第3四半期に入り、売上モメンタムが改善しつつあると指摘している。(電話帳広告を増やしたことがプラスに働いた)カギのサービス部門が同事業の売上高に大きく貢献し、パソコン部門も同様に伸びた。
会員事業の売上高は、前年ならびに予算も上回った。生活会員の売上高は、全国的な不動産業者である新規パートナーの貢献も手伝って堅調な結果となった。生活会員数は合計で約103,000人(新規会員88,000人、前年同期は77,000人)、バイク会員数は合計で67,000人となり前年同期比で安定した伸びを見せている。
企業提携事業の売上高は、主に水の救急車事業の売上(前年同期比45.5%増)が予想を上回ったことから、内部予算を上回った。インターネット広告がますます有効であることが証明されたことになる。このセグメント内その他の売上高内訳は以下の通り。
コールセンター受託事業:前年同期比7.7%増
旭硝子ガラスの救急車事業:前年同期比4.7%増
セコムウィン:前年同期比46.5%減
少額短期保険事業の売上高は、内部予算を若干下回ったが、前年同期比では堅調な伸びを示した。同社によると、年末までに2万件(当初予想は15,000件)の契約達成が可能なようである。
光通信社を通して提供される携帯電話向け保険サービスである「ライフサポートパック」の売上高は、会員数が20万人に達した(JBRは9月末までに40万人突破を期待しており、実現すれば収益全体に大きなプラスとなる)ことから堅調な伸びを示した。このサービスは、携帯電話を紛失し他人に利用されたり、携帯電話が壊れた場合などに対し、5,000円が支払われるというもの。パッケージには、同社の標準的なサービスが10~30%割引になるという会員特典も含まれる。会員は、月額300円の保険料を支払うが、これを光通信社とJBRグループ企業で案分している。同社によると、保険事故の発生率は低い模様である。
新規事業
同社は本四半期中、新たに自動車の長期レンタル事業に乗り出した。
基本的な流れ
- 顧客が車種を選択する。
- 同社は、自動車ディーラーのオークションで自動車を購入する。
- 同社は関連会社のドクター・ペイントを使い、その自動車の整備を行う。
- 顧客は、その自動車を6ヵ月~2年間レンタルする。この間、この自動車は同社子会社名義となる。
- 顧客は、同社に自動車を返却する。
- 整備を行ったこの自動車の耐用年数到来時に、同社は自動車ディーラーのオークションでこの自動車を売却する。
論理的根拠
法律が厳しくなったこと(割賦販売法改正)により、リースの利用がますます困難になってきており、自動車ローンにはより費用がかかるようになっている。同社は、その強固な財務体質から新規事業のための財源確保が可能であり、ディーラーオークションネットワークの流動性から在庫リスクは低いと見ている。
同社予想:
平均レンタル契約期間:6ヵ月(契約時、2ヵ月分のデポジットが必要)
平均月次契約価格:80,000円
1台当たりの同社所有年数:2年間(2年後の簿価は50%)
営業利益率予想:15%
同社は、通年で200契約獲得を目指しており、3,000件まで獲得できる可能性があると予想。同事業による2011年9月期の売上高増は450百万~500百万円(営業利益67百万~75百万円)が見込まれる可能性がある模様。上記の比較的高い営業利益率を考えると、収益全体に好影響を与えるものと思われる。
2010年9月期業績第1四半期
2010年2月10日、同社は2010年9月期第1四半期決算発表を行った(上図参照)。同社の第2四半期累計予想に対する第1四半期の業績進捗率は以下の通り。
- 売上高: 51.7% (第2四半期累計予想3,078百万円に対し)
- 営業利益: 50.5% (第2四半期累計予想192百万円に対し)
- 経常利益: 60.3% (第2四半期累計予想166百万円に対し)
- 当期純利益: 86.9% (第2四半期累計予想86百万円に対し)
第1四半期連結営業利益は97百万円(前年同期比8.0%減)となった。前年同期に対しマイナスとなった要因は、販売管理費が約184百万円(前年同期比37.9%増で670百万円)増加したことによる。販売管理費のうち、広告宣伝費(タウンページで100百万円増、インターネットで25百万円増)が最も増加した。広告キャンペーンは、2009年9月期第2四半期に開始されたため、前年同期との比較に影響を及ぼしている。
2010年9月期業績予想は変更されていない。
コールセンター事業の売上高は、173百万円(前年同期比62.3%増)。このセグメントの営業利益は90百万円(前年同期比83.5%増)、営業利益率は52.0%という結果であった。売上高の主な内訳は以下の通り。
- カギ部門:92百万円(前年同期比130.7%増)
- パソコン部門:25百万円(前年同期比29.8%増)
会員事業の売上高は、496百万円(前年同期比17.2%増)。営業利益は63百万円(前年同期比13.5%減)、営業利益率は12.8%という結果になった。売上高の内訳は以下の通り。
- バイク会員:256百万円(前年同期比10.2%増)。ホンダユーザー向けOEM会員75百万円(前年同期比2.6%減)、バイクよくばりあんしん倶楽部会員118百万円(前年同期比26.7%増)。同社は、この四半期に33,000人の新規会員(更新12,000人、新規会員21,000人)を獲得したと発表している。
- 生活会員:238百万円(前年同期比27.1%増)。安心入居サポートの売上高は、184百万円(前年同期比21.9%増)、学生生活110番の売上高は、26百万円(前年同期比4.5%増)。同社は、この四半期で34,000人の新規会員(更新4,000人、新規会員29,000人 )を獲得したと発表している。
企業提携事業の売上高は、906百万円(前年同期比18.2%増)。営業利益は101百万円(前年同期比212.6%増)、営業利益率は11.2%という結果であった。インターネット広告キャンペーンの成功と需要の増加で売上を伸ばした。このセグメントの売上高内訳は以下の通り。
水の救急車事業-456百万円(前年同期比42.5%増)
旭硝子ガラスの救急車事業-216百万円(前年同期比2.5%増)
コールセンター受託事業-204百万円(前年同期比9.7%増)同社の発表によれば、サービスを利用している法人顧客は146社(2009年9月期第4四半期に対し12社増)であった。
加盟店事業の売上高は、42百万円(前年同期比47.1%減)。営業損失は、157百万円(前年同期は営業損失22百万円)。前年より開始した積極的な広告宣伝活動の結果、営業損失が前年より増加している(「事業概要」をご参照ください)。
第1四半期末時点の加盟店ネットワークは合計で1,269拠点となり、加盟店が447拠点、協力店が822拠点であった。
少額短期保険事業の売上高は、98百万円(前年同期比336.3%増)。携帯電話の修理等の費用をカバーする保険や「すまいRoom保険α」など家財保険の需要が伸びた結果、売上が大幅に増加した、と同社は説明している。(「目を見張る」業績とコメント)。営業利益は、45百万円(前年同期比278.0%増)。営業利益率は、46.3%であった。
損益計算書
同社の売上高は、2000年9月期から2011年9月期まで増加傾向にある。前年比で減収となったのは1期だけ(2008年9月期、セコムウィン株式会社での売上低迷と不動産市場の不景気による会員事業の生活会員売上への影響)であった。
2004年9月期から2011年9月期まで最も売上に貢献したのは、企業提携事業である。その一つの理由として、収益の会計処理の仕方も挙げられる。企業提携事業の場合は顧客が支払った代金が売上として計上される。一方、コールセンター事業の内容は、企業提携事業と同様であるが、コールセンター事業の売上高計上の方法については、加盟店・協力店から受け取る手数料のみになる。
当初会社計画と実績
貸借対照表
同社の資産規模は2003年9月期から2011年9月期までに約17.8倍へと増加している。公募増資による資金調達もあり、フリーキャッシュフローは概ねプラスだったが、2008年9月期以降に有利子負債の割合が上昇した。それは広告費増額と出資(ただし、事業シナジーの見込める出資先に限定と同社がコメント)のためである。
とはいえ、2003年9月期から2011年9月期までネット有利子負債(有利子負債合計から現金および現金同等物を差し引いたもの)はマイナス、つまり実質無借金である。
資産
現金および現金同等物が同社の貸借対照表上の最大の勘定科目となっている。同社は、最低限の設備投資しか必要としないサービス事業を展開しており、たな卸資産もわずかしか保有していない。
固定資産の大半は、投資有価証券である。
負債
固定負債よりも流動負債が多いという特徴がある。
会員より会費(同社の売上)が支払われてから一定期間を経て、会員からの作業依頼により発生すると想定される支払相当額(同社の費用)は、貸借対照表上で会員引当金として反映されている。
株主資本
株主資本の増減については、注目すべき点はない。2010年9月期に自社株買いを行っている。
同社は、株式分割を4回行っている。同社株式は2004年には1:5、2005年には1:3、2006年には1:2、さらに2007年には1:2に分割された。
同社の配当方針は、安定配当である。
キャッシュフロー計算書
営業活動によるキャッシュフロー
2004年9月期を除き、対象期間の営業活動による営業キャッシュフローはプラスであった。非現金支出が比較的少額であることを反映して、営業キャッシュフローの大半は当期純利益である。キャッシュ・コンバージョン・サイクル(現金循環日数)での測定をみると、同社の現金利用は相当効率的になっており、2003年9月期の40.8日から2011年9月期には4.8日となった。
投資活動によるキャッシュフロー
ほとんどが無形固定資産(例:ソフトウェア)や投資有価証券の取得である。2006年9月期から2008年9月期に比較的大きな支出があるが、これは年間平均482百万円相当の有価証券取得によるものである。
財務活動によるキャッシュフロー
注目すべきは、新規株式公開(2004年9月期)とその後の追加公募増資(2007年9月期)による資金調達である。また同社は、2008年9月期には900百万円、2009年9月期には600百万円を銀行借入により調達している。
単純フリーキャッシュフロー(当期純利益と減価償却費合計から資本支出と運転資本の増減を控除する)は、2003年9月期から2010年9月期まで大きく変動したが、これは、主に当期純利益の増減によるものである。2009年9月期に単純フリーキャッシュフローがマイナスであるのは、当期純利益がマイナスであったことと、前期より資本支出が多かったことに起因している。
その他情報
沿革
同社の創業者である榊原暢宏氏は、学生時代にバイクの故障で困っている人を助けて、感謝された経験があった。社会人になり、スクーターで通勤していたが、バイクショップの閉店時間よりも遅くまで仕事をすることが多く、必要な時にスクーターを修理してくれる人が見つからないことが多かった。また、バイクには、JAF(日本自動車連盟、自動車向け会員サービス)と同様のサービスがないため、他のバイクやスクーターのライダーも同じ問題に直面していた。
そこで、困っているライダーとバイクメカニックの橋渡しをするため、榊原氏は、ジャパンベストレスキューシステムの前身である、日本二輪車ロードサービス株式会社を1997年に設立した。榊原氏は、一から事業を興し、同社のサービスを使ってもらうよう全国のバイクショップを回った。当時、全国ネットのバイクロードサービスは斬新であった。バイクサービス市場としては、バイクショップが多数あったが、バイクショップ間のネットワークは欠如していた。日本二輪車ロードサービス社は、消費者が必要な時に、必要な場所で、技術的緊急対応を提供するという試みであった。
1999年から同社は他の新たなサービスを始めた。榊原氏は、ほとんどのライダーは、冬期にバイクには乗らないことからバイク事業が季節性の強い事業であることに気付いた。そこで榊原氏は、一般消費者向けにカギの交換サービスを提供し始め、現状の約20種類までサービスを追加していった。1999年に社名は現在のジャパンベストレスキューシステム株式会社に変更されている。
同社は2002年、認知度の高いブランドである「旭硝子」の製品を活用したガラス交換と修理サービス、旭硝子の救急車事業を立ち上げ、成長を加速させた。2004年には、セコム株式会社とのジョイント・ベンチャーであるセコムウィン株式会社と、株式会社INAXとのジョイント・ベンチャーである株式会社水の救急車を設立した。同社事業において、企業提携事業は大きな位置づけとなり、2004年9月期収益に対し60.6%を占めた。
2005年8月に同社は東京証券取引所マザーズに上場し、2007年9月に東京証券取引所第一部へ市場変更した。
同社は2008年に少額短期保険の会社を買収した。この買収が同社の会員向け商品を強化し、収益に貢献することが期待される。
ニュース&トピックス
2011年8月
2011年8月10日、同社は2011年9月期第3四半期決算を発表した。
2011年5月
2011年5月12日、同社は2011年9月期第2四半期決算を発表した。
2011年3月
2011年3月15日、同社は3月11日に発生した「東日本大地震」の2011年3月15日時点における影響について、下記のようにコメントを発表した。
被害の状況
- 地震発生直後より、東北地方の加盟店等の状況確認を進めているが、依然として確認できない加盟店等があり、現在、コールセンター事業、会員事業及び企業提携事業におけるサービスエリアを限定した形で作業対応している
- 今後の復旧状況等を踏まえて、全国でのサービス再開に向け、加盟店等と連携して対応を進めてまいります。
業績への影響
地震による影響は現在調査中。今後、業績に重大な影響が見込まれる場合は、速やかに情報開示する。
2011年3月8日、同社は2011年4月1日をもって子会社のJBR Motorcycle株式会社のバイク会員事業部門およびJBR Bike Relations株式会社の株式を譲渡することを決定したと発表した。また、当該子会社株式の譲渡などに伴い、2011年9月期の上期および通期業績予想の修正を行った。
2011年9月期上期
- 売上高:3,955百万円(前回予想4,048百万円)
- 営業利益:333百万円(同312百万円)
- 経常利益:301百万円(同280百万円)
- 当期純利益:134百万円(同156百万円)
2011年9月期通期
- 売上高:7,472百万円(前回予想8,207百万円)
- 営業利益:590百万円(同658百万円)
- 経常利益:530百万円(同600百万円)
- 当期純利益:513百万円(同325百万円)
2011年2月
2011年2月14日、同社は2011年9月期第1四半期決算を発表した。
2010年11月
2010年11月10日、同社は2010年9月期通期決算を発表した。
2010年11月8日、同社は2010年9月期通期業績予想の修正を発表した。修正後の会社予想は下記の通りである。
- 売上高: 6,827百万円 (前回予想6,818百万円)
- 営業利益: 540百万円 (同528百万円)
- 経常利益: 525百万円 (同500百万円)
- 当期純利益: 302百万円(同326百万円)
同社は営業利益の上方修正要因については、販売管理費の圧縮や会員引当金繰入額が見込みを下回ったとしている。一方、当期純利益の下方修正理由については、少額短期保険事業について、責任準備金繰入額(将来の保険金や給付金の支払のために積み立てておくための準備金の繰入額)が当初の計画を上回ったことなどを挙げている。
8月
2010年8月24日、ジャパンベストレスキューシステム株式会社は2010年9月期の期末配当金の予想を従来の1株当たり500円から増額修正し、1,000円にすると発表した(通期ベースの配当金予想は1株当たり1,000円から1,500円に増額修正)。理由について、同社は2010年9月期の業績予想がほぼ達成可能であるためとしている。また、同日、持分法適用関連会社であった株式会社ライフデポ(「グループ企業」を参照)の第三者割当増資を引き受けることにより、株式を追加取得し、2010年10月1日をもって同社の子会社とすることを決議したと発表した。2010年9月期の連結業績に影響はないが、同社は本件が今後の当社連結業績に与える影響は現在精査中であるとしている。
2010年8月10日、同社は第3四半期決算発表を行った。
5月
2010年5月11日、同社は第2四半期決算発表を行った。また同日、中間配当金を1株につき500円支払うことも発表した。
4月
2010年4月27日、同社は第2四半期累計期間及び通期の業績予想の修正を行った。内容は以下の通り。
2010年9月期第2四半期累計期間業績予想(連結):
- 売上高: 3,346百万円 (前回発表予想の3,078百万円から8.7%増)
- 営業利益: 251百万円 (前回発表予想の192百万円から30.5%増)
- 経常利益: 261百万円 (前回発表予想の166百万円から57.4%増)
- 当期純利益: 195百万円(前回発表予想の86百万円から124.4%増)
2010年9月期通期業績予想(連結):
- 売上高: 6,818百万円 (前回発表予想の6,400百万円から6.5%増)
- 営業利益: 528百万円 (前回発表予想の546百万円から3.2%減)
- 経常利益: 500百万円 (前回発表予想の500百万円を据え置き)
- 当期純利益: 326百万円(前回発表予想の291百万円から12.0%増)
上期業績は、企業提携事業セグメントにおいて、水の救急車事業の売上高がSEO、SEM等のWeb広告戦略の集客効果により283百万円(前回予想比+45.6%)に増加したほか、安心入居サポート会員や生活救急車会員の順調な増加により、会員事業も伸張したことから、連結・個別の売上、利益とも、2009年11月に発表された業績予想を上回る見込みとなった。
通期については、上期に引き続き水の救急車事業がWeb広告による集客効果で売上が531百万円(前回予想比+42.2%)に増加する見込みであるのに加え、会員事業セグメントの生活会員事業も同74百万円増加する見込みである。営業利益については、新規の自動車・バイクレンタル事業にかかる先行投資などの費用を織り込み、若干下方修正された。
トップ経営者
代表取締役であり、同社創立者でもあるのが榊原暢宏氏である。同社では、榊原氏がキーパーソンであり、戦略と経営方針の策定に責任を負っている。
従業員
2011年9月期末時点で、同社単体の従業員数は150名(就業人員83名、臨時雇用者67名)であった。平均年齢は33.2歳(平均勤続年数は4.2年)で、平均給与は4.3百万円であった。
大株主
実質支配株主は、創立者であり代表取締役である榊原暢宏氏である。
配当と株主優待
同社は、株主優待プログラムとして、9月末時点の株主に対し、同社サービス(カギの交換、窓ガラスの修理、水回り修理サービスなど)に利用できる5,000円の優待券等を提供している。
IR活動
中間および本決算発表後の年二回、東京にて決算説明会を行う。


















