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ベルパーク(9441)

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ベルパーク(9441)

主要財務データ

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直近更新内容

概略

2012年1月10日、株式会社ベルパークは販売実績台数(2011年12月速報値)を発表した。

(会社HPへのリンクはこちら、月次動向の項目へのリンクはこちら


2011年12月6日、同社は販売実績台数(2011年11月速報値)を発表した。


2011年11月7日、同社は販売実績台数(2011年10月速報値)を発表した。


2011年11月1日、同社は2011年12月期第3四半期決算を発表した。

(決算短信へのリンクはこちら、2011年12月期第3四半期決算実績の項目へのリンクはこちら


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業績動向

月次動向

Image:9441JP-Monthlies.png


四半期業績推移

Image:9441JP-Quarterly.png


2011年12月期第3四半期実績

2011年11月1日、同社は2011年12月期第3四半期の決算を発表した。通期会社予想に変更はない。

2011年12月期第3四半期累計期間における販売台数は、新規販売台数284,185台(前年比6.2%増)、機種変更台数204,630台(同0.7%増)、総販売台数488,815台(同3.8%増)となり、通期の総販売台数計画67万台に対する進捗率は73.0%となった。

2011年12月期第3四半期累計期間の売上高は総販売台数の増加によって47,802百万円(前年比7.3%増)となったが、営業利益は1,822百万円(同22.2%減)となった。正社員比率の上昇による人件費の増加、他販売店との競合激化による販売促進費用の増加などにより、販売管理費が6,705百万円(前年比16.7%増)と大きく増加したことが営業減益の主因とみられる。

2011年12月期第3四半期会計期間における販売台数は、新規販売台数90,498台(前年比0.8%減)、機種変更台数71,052台(同10.3%減)、総販売台数161,550台(同5.2%減)であった。同社は総販売台数の減少について、「iPhone4」の後継機種の発売が予想されたために、「iPhone4」の買い控えが発生、2011年8月及び9月の総販売台数が前年同月に比べて減少したと述べている。

2011年12月期第3四半期会計期間の売上高は総販売台数の減少によって15,359百万円(前年比3.4%減)となった。また、正社員比率の上昇による人件費の増加、他販売店との競合激化による販売促進費用の増加などにより、販売管理費が2,321百万円(同17.9%増)と大きく増加したことから営業利益は578百万円(同20.5%減)となった。

同社は、2011年12月期第3四半期会計期間の実績について、概ね計画通りであったとコメントしている。ただし、2011年12月期第3四半期会計期間を前半と後半にわけると様相は異なったようだ。前半に関しては、iPhone4やデータカードなどの販売が好調に推移していたため、同社の想定に対して上振れ気味であった模様。一方、後半については、「iPhone4」の後継機種の発売が予想されたために、「iPhone4」の買い控えが発生、同社の想定に対して下振れ気味に推移したとのことだ。

その後、2011年10月14日に「iPhone4S」が発売され、同社の2011年10月の総販売台数は前年比37.3%増と2011年9月の同13.0%減より大きく持ち直している(2011年12月期会社予想については「2011年12月期見通し」を参照)。


2011年12月期第2四半期実績

2011年7月29日、同社は2011年12月期第2四半期の決算を発表した。また、同時に2011年12月期通期会社予想の下方修正を発表した。

2011年12月期第2四半期累計期間における販売台数は、新規販売台数193,687台(前年比9.8%増)、機種変更台数133,578台(同7.7%増)、総販売台数327,265台(同9.0%増)となり、通期の総販売台数計画(計画修正後)67万台に対する進捗率は48.8%となった。

新規販売台数の内訳は、2010年12月期が携帯電話:71.5%、データカード:7.8%、フォトビジョン等:20.7%であったが、2011年12月期第2四半期累計期間では、携帯電話:78.9%、データカード:10.9%、フォトビジョン等:10.3%となり、ARPU(1人当たり通信料収入)の低いフォトビジョン等の売上構成比が減少、その分携帯電話(通常のARPUの端末)の比重が高まった格好だ。

2011年12月期第2四半期累計期間においてソフトバンクショップを新たに3店舗(直営2店舗、フランチャイズ1店舗)増加し、好立地への移転も3店舗実施。同社の店舗数は2011年6月末時点で直営131店舗、フランチャイズ51店舗の合計182店舗となった。また、ウィルコムプラザを2011年12月期に入り新たに運営しており、2011年6月末時点で同社が運営するウィルコムプラザは7店舗である。

2011年12月期第2四半期累計期間の売上高は総販売台数の増加によって32,443百万円(前年比13.3%増)となったが、売上総利益は5,627百万円(前年比4.4%増)と伸び悩んだ。売上総利益の増加率が売上高の増加率を下回った主因は、継続手数料や付属品販売の増加というプラス要因があったが、一部手数料の減少というマイナス要因をカバーするには至らなかったことによる。また、正社員比率の上昇による人件費の増加、他販売店との競合激化による販売促進費用の増加などにより、販売管理費が4,383百万円(前年比16.1%増)と大きく増加したことから、営業利益は1,244百万円(前年比23.0%減)となった。

期初の業績予想に対する達成率は、売上高が98.3%、営業利益が92.1%であった。


2011年12月期第1四半期実績

2011年4月28日、同社は2011年12月期第1四半期の決算を発表した。

同社は2011年12月期第1四半期実績についてほぼ計画並みであったとコメントしている。従って、2011年12月期上期会社予想に変更はない。

2011年12月期第1四半期会計期間における販売台数は、新規販売台数97,928台(前年比1.9%増)、機種変更台数67,167台(同4.5%減)、総販売台数165,095台(同0.8%減)であった。機種変更台数がやや弱めの実績であったが、新規販売台数が逆にやや強めの実績となり、総販売台数は計画通りの実績であった模様。通期総販売台数計画70万台に対する進捗率は23.6%であった。

また、2011年12月期第1四半期会計期間においてソフトバンクショップを新たに2店舗(直営1店舗、フランチャイズ1店舗)増加し、好立地への移転も2店舗実施。同社の店舗数は直営130店舗、フランチャイズ51店舗の合計181店舗となっている。

2011年12月期第1四半期は、第1四半期としては過去最高の総販売台数、売上総利益を達成した2010年12月期第1四半期との比較で、総販売台数、売上総利益ともに同水準を確保した。しかし、正社員比率の上昇による人件費などにより、2010年12月期第1四半期より販売管理費が増加したことから、営業利益は前年比32.2%減になった。

東日本大震災により仙台市内の直営2店舗が臨時休業を余儀なくされたが、2011年5月上旬に臨時休業していた2店舗のうち、1店舗は既に営業を再開している。もっとも、同社の運営するソフトバンクショップは2011年12月期第1四半期末で181店舗であり、現在の臨時休業店の比率は0.6%と低い。従って、同社の業績に対する東日本大震災の直接的な悪影響は限定的であるとSR社は認識している(残り1店舗も2011年6月4日より営業を再開、2011年6月4日移行は全店舗が営業をしている)。

同社の2011年12月期業績を占う上で、重要なポイントの一つが新型iPhoneの発売タイミングであろう。2011年4月20日にロイター通信社が「7月にも製造を始め、9月にも出荷を開始する見通し」と報じたが(ロイター通信社記事ここをクリック)、米アップル社は正式なリリースを行っていない。SR社は、新型iPhoneの発売タイミングが早ければ、2011年12月期の業績にはポジティブで、逆に発売タイミングが遅れれば短期的にはネガティブに作用するものと認識している。

一方、ソフトバンクモバイル社の今後の商品政策も重要であろう。SR社の認識している限り、2011年1月から4月にかけて、ソフトバンクモバイル社は、NTTドコモやKDDIなど他の キャリアに比して、新商品(音声端末)をあまり投入していない。つまり、今後の新機種投入という観点からみれば、余力を残した状態とも取れる。従って、今後ソフトバンクモバイル社が数多くの新機種投入を行ってきた場合、同社の業績に追い風となる可能性もある。



通期(2011年12月期)見通し

Image:9441JP-FY09-12-Forecast.png

同社は2011年12月期第3四半期累計期間の実績について、概ね会社予想(2011年7月29日に修正)通りであるとコメントしている。

同社の通期会社予想では、スマートフォン中心機種の新モデルは2011年秋に発売されるというのが前提であった。この点については、2011年10月14日に「iPhone4S」が発売されたことで、概ね同社の想定通りであったと思われる。

一方、KDDI株式会社(東証1部)が新たに「iPhone4S」を発売することは、さすがに同社の想定外であったと推測される。「携帯電話契約数(社団法人 電気通信事業者協会発表)」をみると、2011年10月のMNP(番号ポータビリティ)ネット流出入ではKDDIが6.9万人増(9月:0.9万人増)、ソフトバンクモバイルが0.7万人増(9月:3.6万人増)、株式会社NTTドコモ(東証1部9437)が7.5万人減(9月:4.5万人減)となっている。また、加入者純増数は、ソフトバンクモバイルが24.8万人(9月:27.6万人)、KDDIが19.7万人増(9月:12.5万人増)、NTTドコモが9.0万人増(9月:20.1万人増)である。すなわち、KDDIが「iPhone4S」を発売したことによって、ソフトバンクモバイルのMNPでの純増数が影響を受けた様子が見て取れる。ただし、ソフトバンクモバイルの加入者純増数は引き続き高位を保っている。SR社はこの点に関し、ソフトバンクモバイルが新たに導入したキャンペーン(注)の影響が大きいとみている。

こうした点は同社の2011年10月の総販売台数(速報値)にも示されており、新規販売台数が前年比1.2%増であった一方、機変販売台数は同82.7%増となっている。同社の想定よりも新規販売台数の伸び率が低く、機変販売台数の伸び率が高かったようだ。ただし、結果的に総販売台数が同37.6%増と非常に高い伸びを示しており、総販売台数は同社の計画線上で推移している模様だ。

上記の通り「iPhone4S」が同社の計画通りに発売されたことや「iPhone4S」発売初月である10月が順調な滑り出しとなったこと、今のところ「iPhone4S」の在庫不足の問題も顕在化していない模様であること等より判断して、2011年12月期通期会社予想の達成確度は高いものとSR社はみている。

予測し難いのが2012年12月期の業績であろう。ソフトバンクモバイルの行っているキャンペーンが需要の先食いを生じさせている側面も否めず、その反動が懸念されるところではある。一方、これまでの実績より判断し、ソフトバンクモバイルが2012年中においても何らかの形で需要刺激策を講じる可能性も高いように思われる。同社の2012年12月期の業績を占う上では、iPhoneの新機種の発売タイミングやソフトバンクモバイルの施策が重要であるとSR社は認識している。

注:iPhone3G/3GSの端末保有者がiPhone4Sに機種変更する場合は、残っている端末分割支払い金を月額料金から控除する実質無償機種変更キャンペーンや2011年11月末までiPhone保有者や購入者に対して  iPad2の月額使用料が100MBまでゼロ円、上限4,743円(税抜)となる新たな料金を導入している。


将来見通し

ベルパークの業績は、ソフトバンクモバイルの業績に連動する傾向にある。ただし、ソフトバンクモバイルとは別に、 同社固有の変動要因として、店舗運営の効率化、同社店舗のシェアアップ、M&Aなどによる外部成長が挙げられよう。同社によれば、携帯電話販売業界では淘汰・再編が進む傾向にあり、中小企業が大手に吸収される中、徐々に市場の参加企業数も縮小してきている。SR社は、この状況下におけるベルパークの買収による成長戦略は適切であると考える。

ちなみに、同社は中期経営計画を公表していないが、西川社長がモーニングスター社のインタビュー(2010年10月22日掲載)において、「ざっくりとしたイメージで3年後に300店舗までいけたらと考えている」と答えている。



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事業内容

ビジネス

ベルパークは、ソフトバンクモバイル・ブランドのショップを運営している。主要事業は、携帯電話端末と加入プランおよび関連コンテンツ、サービス、フォトビジョンなどの付属品の販売である。同社はソフトバンクモバイルの専売代理店である。

同社の販売網は、主要都市部(東京、大阪、名古屋)を網羅し、直営店とFC店で構成されている。店舗網は合計179店(2010年12月末時点)であるが、店舗網の拡大にはM&Aが大きく寄与してきた。

現在のところ、事業別セグメントは開示されていない。同社は「純粋」な移動体通信機器販売会社である。


ビジネスモデル

同社のビジネスは、ソフトバンクモバイルの携帯電話端末と加入サービスの販売を中心としている。ベルパークの収益は携帯電話端末の販売、加入プランの販売あるいは変更に伴う手数料、付属品の販売、業務受付に伴う手数料、そして「継続手数料」(加入者が同社の取り次ぎでソフトバンクモバイルと締結した契約について、加入者の毎月の使用料金に応じて支払われる手数料)で構成される。

ベルパークの収益の主な変動要因は、端末販売台数である。加入者数によって、契約時点で獲得できる収益と、継続手数料収入が決まる。継続手数料は、同社の取り次ぎで契約した加入者がソフトバンクモバイルに対して生み出す収益(ARPU(1人当たり通信料収入)ベース)を基に計算され、60ヵ月間支払われる。ARPUはソフトバンクモバイルが決定するが(正確なARPUの数字は開示されていない)、ARPUの何%を支払うかの手数料率は公表していない。しかし、SR社ではその料率を1桁台半ばであろうと推測する。

  • ベルパークは解約率を開示していない。しかし、ソフトバンクモバイルの第3世代機種契約(後払い)の四半期の解約率の中央値は約0.99%であった(2010年12月31日までの6四半期の数字 。なお、ソフトバンクモバイルは3月締めの会計年度を採用している。出所はこちらを参照)。ベルパークの店舗には経験を積んだ正社員が配置され、携帯電話ショップとしてはユニークな特徴といえることから、SR社はベルパークの解約率は少なくともソフトバンクモバイルの平均解約率とほぼ同様と推測する
  • ソフトバンクモバイルとベルパークの代理店契約は1年ごとに更新されるが、SR社は、手数料は四半期ごとに見直されていると理解している

ソフトバンクモバイルにとっては、ベルパークが生み出す新規加入者数だけでなく、その加入者が質の高い顧客かどうかという点も重要である。ソフトバンクモバイルでは、契約後約6ヵ月以内に加入者が解約した場合は解約返戻金を課しており、その場合、ベルパークはソフトバンクモバイルに対し契約者分の手数料を返還しなければならない。

販売代理店がソフトバンクモバイルにもたらす加入者の「質」が手数料交渉の鍵であり、ベルパークの業績向上戦略の一つは、販売スタッフへの投資によりソフトバンクの要求する利益率の高い顧客を獲得することである。これまでの成功、および今後業界内で勝ち抜いていく秘訣は人材開発にあると同社は述べている。
市場が成熟する中、ソフトバンクモバイルの販売チャネルで要求される専門スキルの変化がARPUの内訳の変化(下図参照)によっても示されている。



上図からは音声ARPUの減少傾向とデータARPUの増加傾向、すなわち合計ARPUに占めるデータ通信料の比重が増してきていることが読み取れる(注)。
注:2006年より前に関しては、ARPUの中に携帯電話端末の価格が含まれている。しかし、2006年より、消費者に対し通信料金と端末代金について明確な説明を提供することが求められ、以来ソフトバンクモバイルのARPUデータには端末の売上代金は含まれていない
データARPUの増加傾向については、データ通信料の値上げ、データ通信を多く必要とする機能やコンテンツ、あるいは加入者の利用頻度の向上などの要因が考えられる。通信料引き上げは考え難く、よりパワフルな機能や利用頻度の伸びがARPU増の理由であろう。調査によれば、拡張機能があっても利用者がそれを使いこなせなければ通信事業者(キャリア)にとってのメリットはほとんどなく、携帯の新機能を教えない限り利用者の使い方にあまり変化がないことが示されている。したがって、加入者に携帯電話の利用方法を教育していくことがARPU増加の鍵であり、ベルパークのようなキャリアショップ中心の販売会社の重要性が増すことになる。

ベルパークは携帯電話端末の販売に関し、新規契約と機種変更台数の2種類の情報を公表している。こちらに示す通り、ここ数年の新規契約の機種変更に対する比率は安定してきている。

SR社の理解では、同社はソフトバンクモバイルから携帯端末を仕入れている(売上原価)。ベルパークはキャリアと新規加入者との間の代理店機能を果たしており、顧客が端末を購入すれば、ベルパークはわずかな利益を得る。また、同社はFC店の仲介機能も有しており、ソフトバンクモバイルから受けた支払をFC店への支払に充てている。

携帯電話端末販売の収益構造はやや複雑である。加入者がショップにて携帯電話を購入し割賦払いを選択した場合(多くがこのケース)、販売代理店は携帯電話の端末代金を加入者に代わってキャリアから受け取る。通常、販売代理店において端末を販売する際に、いくつかの初期手数料やオプション加入などの受取収入により1台ごとの収益が異なってくる。販売代理店、キャリア双方にとって、より大きな収益源はその後毎月発生するARPUである。したがって、キャリアにとっては初期に端末販売で損失が出たとしても、これが質の高い顧客を獲得するためのインセンティブとなるわけである。機種変更の売上は、追加サービスの購入がない限りは、どの携帯電話代理店でもその利益率は全般的に低い。しかしながら、端末販売から得られる粗利と獲得したARPUの一定料率が獲得できる。

新規顧客の契約手続きは1時間弱で完了する。販売スタッフが顧客の具体的な利用ニーズを聞き、ふさわしい通話プランや選択可能な機種を提案する。顧客が選択し、契約を結び、販売が完了すると、関連情報がソフトバンクモバイルから提供されるシステムに入力される。一見したところ、販売スタッフの数が対応できる顧客数を制限するため、接客に必要な時間が売上増の制約要因になるように思える。しかし、このように結論付けることは、ベルパークがソフトバンクモバイルから得る手数料が、音声とデータ通信料金の合計ARPUに基づいて決まる点を見逃していることになる。ベルパークにとっては、新規契約者が購入決定前に加入できる付加オプションのすべてについて確認できる機会を提供しようというインセンティブが働くわけである。

  • ソフトバンクモバイルが提供するシステムについて補足すると、2005年の個人情報保護法施行により、ソフトバンクモバイルはPOSシステム(Point of sale system、販売時点情報管理)の情報を関連会社と共有できなくなった。しかし、顧客情報はベルパークの販売モデルに大きく影響するため、同社は対策として独自のPOSシステムを開発し、営業とマーケティングの取り組みを強化してきた

売上総利益の大部分は、携帯電話端末の販売台数で決定される。販売台数の増加で手数料の件数が増え、売上高が増える。

同社の販売費および一般管理費(販管費)の対売上比率はこれまで15.7%(2006年12月期~2010年12月期平均)で推移してきており、一見したところ同社のコストは変動費の要素が強いように思える。しかし販管費の内訳をみると、人件費の構成比が最も大きく(販管費の約60%を占めてきた)、これらの費用は「半変動費」と呼ぶ方がふさわしいだろう(日本では社員の解雇が法的に難しいことから、人件費は変動費というよりも固定費に近いといえよう)。

変動費としては賃借料や広告宣伝費が挙げられる。同社の賃借料は過去数年、販管費の14.8%と安定している。また、広告宣伝費の占める割合は少なく、2004年12月期から2009年12月期までの平均は販管費の7.1%であった。

コスト構造で固定費が相対的に少ないということは、営業利益が売上総利益によりほぼ決まるということを意味する。SR社は、最も粗利が高いのは携帯端末の新機種での新規加入であると理解している。この点、新規加入と機種変更の売上の割合を見ることで、同社の営業利益の変動を一部説明することができる。新規加入の売上比率が高いということは、将来的に費用が抑えられた状態で継続手数料水準が増加することを示唆している(解約率は一定であると想定)。また、新機種を購入するユーザーは、高ARPUユーザーとなる傾向があると同社は述べている。



店舗の立地

同社は、直営ないしはFC経営の179店(2010年12月末時点)の販売網を有する。新規出店の立地は、ソフトバンクモバイルが大半をコントロールしている。ベルパークの店舗施設はほとんどが賃貸であり、新規出店費用は比較的安価(同社によると、敷金、改装費、端末在庫1ヵ月分も含め約5,000万円)である。

直営店とFC店では、相対的に直営店が好ましい選択肢といえる。同社は効率的なショップ運営のノウハウを蓄積してきており、FC契約よりもコントロールしやすい直営店の方がこのノウハウが生かせるからだ。しかし、今後もFC経営の店舗は増えるであろう。店舗網の拡大は同社の戦略であり、FC形態での既存店舗の獲得が戦術上、必要となってくるためである。2009年12月期はパナソニック テレコムのソフトバンク部門のM&Aなどによって、33店舗のFC経営の店舗が増えたが、その大半の店舗で目覚ましく販売成績が改善し、同社の販売台数を押し上げた(詳細は沿革の項の項を参照)。



同社の店舗は、東京、名古屋、大阪の都市近郊に集中している。つまり、比較的可処分所得が高く、最新ハイテク機器への興味を持つ利用者の居住する地域に、多くの店舗が立地している。この点が、同社がiPhone販売に成功に理由かもしれない(具体的な販売台数は未公表)。


人材への投資による差別化

同社の店舗網における人員配置方針は、多くの競合大手と異なっている。同社ショップのスタッフは、正社員の比率が高い。平均的なショップでは3~4人の正社員が店舗運営を行い、3~4人の契約社員と1、2人のアルバイトの店員がいる。新入社員は新人研修と毎年のスキルアップの研修を受講する。

  • 同社は人員配置と研修プログラム、その結果として得られる社員の質が同社を同業他社と差別化する重要な要素であるとみている
  • 正社員や契約社員のスキルに応じて販売の量と質が向上すれば、この戦略に基づくリスクを相殺できるといえる(日本の労働法や、広く普及している雇用慣行などから経営側には雇用社員数を調整できる力があまりなく、労務費は真の変動費ではなく半固定費となるため)

同社のスタッフ育成施策の効果を測定する一つの方法は、競合他社と成果を比較することである。ソフトバンクモバイルは2010年2月に、ショップスタッフを対象とした個人アワードを実施した。評価基準には、販売実績台数、収益性、顧客からのフィードバックなどが含まれた。関東エリアでの表彰者85名のうち、41名がベルパークのスタッフであった。さらに、トップクラスのショップスタッフとして表彰された15名のうち9名は同社のスタッフで、 ナンバーワンとして表彰されたのもまた同社のスタッフであった。 このような表彰制度が販売員の才能・スキルについて正確な評価を下している限り、スタッフ育成を重視する同社の施策は確かな成果を生んでいると結論付けて良いだろう。


アップル専門店

2010年1月、同社は東京都吉祥寺にアップル専門店を開店した。同社はiPhoneの販売経験を有しているが、アップル専門店で販売する商品は携帯電話の枠を超え、コンピュータ、プリンター、その他エレクトロニクス機器など多岐にわたる。同社が、その専門店で成功を収めた場合には、新たなビジネスの成長領域が生まれることになる。


収益性ハイライト、財務比率

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同社のROE(当期純利益/自己資本)をみると、収益性は高い(当期純損失となったのは2004年12月期の一度のみ。二度実施したM&Aに伴う「のれん代」一括償却が主因)。

デュポン式分析は、ROEを売上高利益率(当期純利益/売上高)、総資産回転率(売上高/総資産)、財務レバレッジ(総資産/自己資本)に分解してみるものである。

同社とティーガイア社のROEをデュポン式分析によって比較すると、ベルパークの2009年12月期とティーガイア社の2010年3月期のROEの数値は類似しているが、売上高利益率はベルパークのほうが高い。ティーガイアはレバレッジによって高いROEを達成しているが、これには負債を増やした分だけ財務上のリスクを伴う。

Image:9441JP-DuPont.png

ベルパークのみをみた場合、2001年12月期から2009年12月期までのROEの改善は売上高純利益率(当期純利益/売上高)の増加と財務レバレッジの上昇が寄与してきた。2010年12月期は売上高純利益率の低下を主因に、ROEも低下した。


SW(Strengths, Weaknesses)分析

強み(Strengths)

  • サービスの専門性:同社の戦略の特徴の一つとして人材への投資が挙げられる。今後差別化したデータARPUの比率が高まる中、顧客に対して携帯電話の利用方法などを説明する重要性は増している。そのため、販売員のスキル向上は、競合他社に比べて強みとなっていくであろう。
  • 財務的強み:同社は上場企業であり、主要銀行との関係も築いている。さまざまな資金調達手段を選択できるうえ、優良な買収企業としての評判も得ていることは、買収による「外部成長」戦略を実行していくうえでの強みである。
  • 事業統合:同社は2000年12月期末から2010年12月期末までの間に店舗数を2.65倍に拡大し、同期間にROEを大幅に改善させている。同社は、買収した店舗にその専門性を注入できるスキルを有しているようである。これは市場統合の時期においては優位点となり得る。
  • 「ソフトバンクモバイル」ブランドのみを扱うスペシャリスト:ソフトバンクモバイルは2006年に市場に参入して以来、積極的にマーケットシェアを拡大してきた。ベルパークはソフトバンクモバイルの成長の恩恵を契約手数料の拡大を通じて受けてきた。

弱み(Weaknesses)

  • 「ソフトバンクモバイル」ブランドのみを扱うスペシャリスト:携帯電話端末および通話プラン、アクセサリーなど、ベルパーク販売する商品の100%がソフトバンク・ブランドである。同社の業績は同端末およびプラン、アクセサリーの人気に連動している。一方、複数キャリアの商品を扱う代理店は、潜在的顧客に対して広範な品揃えを有する。
  • 相対的な規模の小ささ:同社はソフトバンクモバイルにとって比較的小規模の代理店であり(多様な商品を扱う代理店に比べて)、店舗数はソフトバンクモバイルの全店舗数の6.9%である(ベルパーク:179店、ソフトバンクモバイル:2,588店(2010年12月時点))。競合の代理店の方が携帯電話端末のシェアが高く、より規模の経済を享受し得る(携帯電話端末の数量割引)。

ベルパークとソフトバンクモバイルの間での専売契約は強みとも弱みとも解釈できるが、両社の利益を考えた場合、(その関係は仮に平等でなかったとしても)共生的関係と考えられる。

ソフトバンクモバイルにとっては、ベルパークを通じて販売現場からの生きた情報を得られるという点が大きなメリットがある。ベルパークはソフトバンクモバイルにとって最大の独立専売代理店であることから、ベルパークからのフィードバックは重要である(信頼できるテストマーケティング環境であることが証明されている)。同社が提供する情報の価値からして、少なくとも他のソフトバンクモバイル代理店と同等の扱いを受けていると想定するべきであり、ベルパークの規模を考えれば、実際は他の代理店よりも比較優位性があるものと思われる。

両社の関係はある意味、大手清涼飲料メーカーと地域のボトラー企業との関係に似ている側面もある。大手清涼飲料メーカーの場合は、明らかにボトラー企業よりも力が強いが、こうした関係は両社に利益を与えるものである。

ソフトバンクモバイルにとってのベルパークの重要性は、ベルパークが運営するソフトバンクモバイルショップの店舗数の比率と販売台数の比率によっても確認することができる。ソフトバンクモバイルの総店舗数は2,588店舗(2010年12月時点)に対してベルパークのソフトバンクショップの店舗数は179店舗(2010年12月時点)の約6.9%である。一方でベルパークの総販売台数630,117台(2010年12月期)は、同時期(2010年3月期第4四半期~2011年3月期第3四半期)のソフトバンクモバイルの総販売台数10,176千台の約6.2%であり、一見すると販売台数の比率が下回って見える。しかしながら、ソフトバンクモバイルの総販売台数にはソフトバンクショップ以外の家電量販店、併売店、法人販売等の販売台数が相当含まれていることを考慮すると、ベルパークの販売台数比率は一概に低いとは言えない。以上のことからベルパークは、店舗規模を上回る効率的な運営により、ソフトバンクモバイルに対する高い貢献度を示唆しているとSR社は考える。


グループ企業

同社は関連会社の清算などにより2009年12月期より単体決算となった。同社は、2008年にジャパンプロスタッフ社の株式を売却して以来、携帯電話販売事業に特化してきた。


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市場とバリューチェーン 

マーケット概要

日本の携帯電話市場は極めて競争が激しい。携帯電話の端末価格や加入プランの価格はキャリアが決定するため、販売代理店は価格では戦えず、少ない新規顧客の獲得を巡って競うため、残された手段はサービスとショップの利便性だけである。

日本の携帯電話市場は飽和状態にある。日本の全人口に対する携帯電話加入者数を比較すると、その普及率は約95%である(出所:総務省、社団法人電気通信事業者協会、2011年1月末)。また、日本の携帯電話市場は比較的歴史が浅く、最初に大きく拡大するきっかけとなったのは、1995年の阪神淡路大震災で固定電話通信網が一時的に不通になり、携帯電話の利点が日の目を浴びたことであった。その後、1990年代後半に市場は大きく拡大し、携帯電話の総加入者数は1995年の200万人から1997年には2,700万人に成長した。この爆発的成長をとらえるべく、初期の店舗網は商品が消費者の目に最大限さらされるような店舗設計とし、短期で加入者数を増やすことを目標とした(例:新規契約手続きのみで、他のサービスはほとんど提供しないキオスクタイプのショップ)。



総務省のデータによれば、2000年以降の携帯電話加入者数の伸び率は中央値で約7%となっているが、明らかに伸び率は鈍化してきている(下記グラフ参照)。



市場の発展

携帯電話サービスを最初に始めた企業はNTT(日本電信電話、携帯電話サービスはその後 NTTドコモが行っている)で、1979年に東京と大阪でサービスを開始した。1980年代後半には競合他社のDDIセルラーとIDO(日本移動通信)が市場参入し、現代の市場形成に向けての種まきが行われた。


1990年代半ばの規制緩和により新電電(NCC、新興電信電話会社)が幾つか設立され、さらに競争が激化した。その主な変化は、キャリアが従来のレンタルモデルではなく、携帯電話端末販売への補助金を出せるようになった点だ。デジタルフォン、デジタルツーカー、ツーカーセルラーなどのNCCは1994年に市場に参入した。その後1990年代後半には一連のM&Aの波により業界再編が進んだ。1999年にはデジタルフォンとデジタルツーカーが合併し、Jフォンとなった。同年、DDIセルラーがツーカーセルラーを買収し、その後2000年にはIDOと合併してKDDIとなった。Jフォンは2001年にボーダフォングループの一員となり、2003年には公式に会社名をボーダフォンとした。2006年にはソフトバンクがボーダフォンを買収し、その後会社名を変更している。

今日の「ビッグ3」のマーケットシェアも過去10年で変化している。2001年12月には57%だったNTTドコモのシェアは47%に低下、一方、ソフトバンクのシェアは同期間に16%から20%に上昇、KDDIのシェアは22%から27%に上昇している(2010年12月)。とりわけソフトバンクは2006年にボーダフォンから事業を買収して以来、大幅にシェアを拡大させている。



日本の携帯電話のマイルストン

1979年

日本に初めて携帯電話技術(1G)が到来。この技術はアナログ無線信号を使用しており、初期の携帯電話は重くて扱いにくかった。

1993年

デジタル技術(2G)が市場にもたらされる。その技術的優位性と以前より向上した扱いやすさにより、すぐに1Gをしのいで標準の選択肢となった。

2001年

3Gの発売(新技術を初めて使用する)により、データ通信の比率が上がり、ネットワーク機能が強化された。

2009年

3.9Gの展開計画が承認され、2010年にキャリアが使用する技術の基礎が敷かれた。


将来的な市場成長

加入者数の伸び率が鈍化傾向にあるため、既存加入者をめぐっての競争が激化している。キャリア間の相対的なマーケットシェアが徐々に安定化するなか、利益を伸ばす手段はスマートフォンやデータ通信カードなど新領域の拡大、ARPUの引き上げやコスト削減である。キャリアは音声以外のサービスの提供に重点を置き、加入者の利用頻度を高める努力をしてきた(データや着うた、着メロ、星占い、漫画などのコンテンツ)。

  • 収益のドライバーが通話から他のサービスにシフトすることは、利用者と直接接点を持つ同社のような販売代理店に大きく影響してくる。調査によれば、携帯電話の利用者は新機能を手にしたとしても、すぐに自分の習慣を変え、その機能を取り入れて使うことはなく、何らかのトレーニングが必要なようだ。そのため、顧客教育が今後のキャリアにとって重要であり、販売代理店にとっては利用者に新機能の使い方をトレーニングすることが新たな付加価値を生むことになる。

キャリア間での価格競争とコスト削減努力が販売会社への圧力となり、以下のような再編・統合へとつながっている。

  • 同社がパナソニックテレコムの事業を取得。
  • テレパークとエム・エス・コミュニケーションズの合併によりティーガイア(T-GAIA)(東証3738)が誕生。
  • アイ・ティー・シー(ITC)(東証9422) が日立モバイルの携帯電話機販売事業を取得。

キャリア間の競合が緩和する可能性は低く、携帯電話販売会社の優劣は、規模の経済や販売面で提供し得る専門性に応じて決まることになろう。キャリアのコスト削減は今後も続く可能性が高く、販売代理店レベルでのM&Aは今後も継続するであろう。


顧客

同社の販売チャネルは大きく3つに分けられる。「ショップ(ソフトバンクモバイル・ブランドのショップ)」、「代理店および量販店」、「法人向け」である。

自社ショップでの販売 – ショップ販売は、同社にとって主要な販売チャネルである。売上高に占める比率は2005年12月期に74.2%であったものが2010年12月期には80.1%まで高まっている。同社がショップでターゲットとする顧客は、基本的にソフトバンクモバイルの加入者であり、価格に敏感な傾向がある。
顧客情報に関し、2005年の個人情報保護法施行によりソフトバンクモバイルがPOSシステムの取引情報を関連会社と共有できなくなった。そのため、同社も他の販売会社も詳細な顧客属性を把握する能力が著しく削がれてしまった。しかし、同社は大手のシステム・インテグレーターの協力により独自のPOSシステムを導入し、販売データを活用して、販売力を強化すべく努力している。
代理店および量販店 - 同社は、代理店および量販店に対して商品を供給している。このチャネルは構成比率が低下していた(2005年12月期の20%から、2008年12月期は3.8%)が、パナソニック テレコムを買収した2009年12月期以降はショップ経由に次ぐチャネルとなった(2010年12月期は18%)。
法人向け – 法人顧客に対する販売は、ソフトバンクモバイル自身が法人販売に注力しているため、同社は徐々に縮小させている。同社によれば、既存の関係は維持していくが(端末販売数量を維持するため)、キャリア間の競争、代理店間の競争が激化しており、粗利益単価も低下しているとのことであり、将来的にも拡大させる意思はないようだ。

同社は、M&Aを通して自社ショップ数を拡大してきている。SR社は、ベルパークが「代理店および量販店」および「法人向け」チャネルに追加投資する可能性は低く、これらのチャネルの拡大はM&Aなどの外部成長ではなく、内部成長によるだろうと考える。


供給先

携帯電話事業のバリューチェーンで最も支配的なのは、キャリアであろう。キャリアはその巨大なネットワーク運営者としての存在感から、供給先(携帯電話端末メーカー)および程度は低いが顧客(加入者)にさえも一定の条件を突き付けている。最大のキャリアはNTTドコモ、KDDIおよびソフトバンクモバイルで、3社合計で移動体通信市場の90%以上を占めている。ビッグ3の中での相対的シェアは過去10年で変化してきており、NTTドコモがシェアを下げている(「市場の発展」の項を参照)。

ベルパークに対する主要な供給先は、ソフトバンクモバイルである。ベルパークとソフトバンクモバイルの間の代理店契約は、毎年自動更新される。ソフトバンクモバイルは、キャリアショップを通じて、顧客と日々接しているベルパークをソフトバンクモバイル専売独立販売代理店であるがゆえ、率直なやり取りができていると見ている。ソフトバンクモバイルは、ベルパークを他の代理店の効果測定や具体的なマーケティングキャンペーンの有効性の評価のベンチマーク(基準)として見ているようである。


参入障壁

携帯電話販売事業への参入障壁は、表面的にはそれほど高くない。しかし、現実的には携帯電話キャリアの出店方針が制約となっている。例えばソフトバンクモバイルでは、目標店舗数を定めているため、新規参入が限定される。

その他、既存企業の販売網が既に敷かれ、異なる販売チャネル間での競争も激しい。そのため、これから参入を考えている企業は、迅速に経験を蓄積し、既存の企業と同等の利益率を獲得する必要がある。そのため、大規模な新規参入は現実的に極めて困難と考えられる。


競合他社

同社と直接対抗する競合他社には、ソフトバンクモバイル・ブランドのショップ(2010年12月時点で2,588店)を経営する他の企業や消費者がソフトバンクモバイルの携帯電話やサービスを購入できる他の販売チャネル(ヨドバシカメラ、ヤマダ電機などの家電量販店)などがある。

ソフトバンクモバイル・ブランドのショップ経営企業:

  • テレコム・エクスプレス社 ― ソフトバンクの子会社で36店舗を有する。
  • テレコム・サービス (ソフトバンクモバイルとエレクトロニクス販売事業の光通信(東証9435)との合弁会社)― 1,402店舗の販売網。
  • ティーガイア (東証3738)―キャリア数社のショップを運営。最大の販売代理店網を有す。65店の直営ソフトバンクモバイルショップを所有する。主要株主は、三菱商事、三井物産、住友商事。
  • ITCネットワーク (東証9422) ―NTTドコモを中心とした主要キャリアのショップを運営。店舗総数184店。ソフトバンクモバイルショップは6店舗運営。
  • ITX (JASDAQ2725)―主要事業はキャリアのショップ運営。総店舗数は481店(2010年3月時点)。

その他ソフトバンクモバイルの携帯電話販売チャネル:

家電量販店 ― ヤマダ電機 (東証9831)、ビックカメラ(東証3048)、ヨドバシカメラ (非上場)など。この種の店舗におけるサービス水準は専門ショップに比べて低く、アフターサービスの選択肢も限られている。

メーカー系列のショップ ― 携帯電話端末メーカーの子会社が代理店となり、主要キャリアのショップを運営している。NECモバイリング(東証9430)、ダイヤモンドテレコム(非上場、三菱電機の100%子会社)などがその一例である。


代替

ショップの代替は少ない。可能性としては、キャリアから顧客へのネット販売やテレマーケティングなどの直販チャネルが考えられるが、これまでのところ、業界においてはショップ経由での携帯電話販売が大半である。


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経営戦略 

同社のマーケットへのアプローチは、携帯電話市場のある一つのセグメント、つまりソフトバンクモバイルにフォーカスすることである。同社は販売代理店事業においてユニークなスキルを持っていると主張している。そそれは人材開発への投資と、店舗レベルでのユニークな人事方針により達成される差別化策である。

同社の成長戦略は、新規出店または既存店取得による店舗数の増加にある。これまでM&Aがが店舗拡大に大きく寄与してきたが、ソフトバンクモバイルが総店舗数の上限を決めていることを鑑みると、今後もこの傾向は続くであろう。


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過去の財務諸表

概略 

売上高の成長:同社の売上高は2001年12月期から2010年12月期までの期間で4.8倍に増えている。

貸借対照表の拡大:貸借対照表は2001年12月期から2010年12月期に4.2倍へと成長した。借入金による調達もあって、自己資本比率(自己資本/資産)は2001年12月期の60%から2010年12月期には53.2%に下がっている。

キャッシュフロー:営業キャッシュフローは2001年12月期から2010年12月期まで概ね上昇傾向にあり、変動も限定的である(2005年12月期の営業キャッシュフローはマイナスであった)。調査対象期間のフリーキャッシュフローはかなり変動があり、事業拡大への投資を反映している。


前期以前の業績概況(参考)

2010年12月期通期業績

2011年2月14日、同社は2010年12月期の決算発表を行った。

2010年12月期 業績のレポートカード

同社の通期業績予想値に対する達成状況は以下の通り。

売上高

目標: 56,000百万円(前年比19.4%増)

実績: 60,168百万円(同28.3%増)

営業利益

目標: 2,800百万円(前年比21.7%減)

実績: 2,905百万円(同18.8%減)

経常利益

目標: 2,800百万円(前年比21.1%減)

実績: 2,894百万円(同18.5%減)

当期純利益

目標: 1,500百万円(前年比26.7%減)

実績: 1,660百万円(同18.9%減)

総販売台数、売上高はいずれも過去最高となった。ただし、ソフトバンクモバイル社からの手数料条件が2009年12月期に比べて悪化したこと、プロダクトミックスの悪化(1台当たり売上総利益率の低い「Photo Vision」が総販売台数に占める比率が上昇、新規販売台数に占める「Photo Vision」の比率は2009年12月期の6.4%から2010年12月期は20.7%へ上昇)などによって売上総利益は前年比4.5%増と小幅な増益に留まった。加えて、積極的な人材採用や店舗数の増加(2009年12月期より期中平均で27店舗増加)などから販売管理費が前年比16.8%増となったことから、営業利益は前年比18.8%減となった。ただし、売上高、営業利益、経常利益、当期純利益のいずれも当初予想を上回った。売上高が当初計画を上回ったのは、総販売台数が約63万台と当初計画の同57万台を上回ったことによる。


2010年12月期第3四半期

2010年10月29日、同社は2010年12月期第3四半期の業績を発表した(上表参照)。通期の会社予想に対する第3四半期累計期間業績の進捗率は以下の通り。

売上高: 79.5%(通期予想56,000百万円)

営業利益: 83.7%(同2,800百万円)

経常利益: 83.4%(同2,800百万円)

純利益: 90.0%(同1,500百万円)

同社によれば、第3四半期(会計期間)の業績は、売上高が前年同期比で16.3%増収となったが、ソフトバンクモバイルとの手数料条件が悪化したことや、プロダクトミックスの悪化(1台当たり利益率の低い「Photo Vision」が総販売台数に占める比率が上昇)から売上総利益率が前年同期比で低下したほか、積極的な人材採用等から販売管理費が膨らみ、営業利益が前年同期比40.8%減益となった。

第3四半期における同社のソフトバンクショップ数は合計178店舗(直営128店舗、フランチャイズ50店舗)であった。直営のソフトバンクショップを新たに2店舗出店し、好立地への移転を3店舗実施している。なお、ソフトバンクモバイルは2010年秋からスマートフォン時代の最先端ショップとして「ソフトバンク・プレミアム・ショップ」を選定している。2010年10月1日時点で400店舗が選ばれているが、同社の店舗はこのうち56店舗である。ソフトバンクモバイルの総店舗に占める同社の比率が約7%(2010年9月)である点を踏まえれば、同社の店舗の質の高さを示唆する一つの数値例といえるかもしれない。ちなみに、上記56店舗のうち、14店舗でiPadの販売ができることになる。

第3四半期(会計期間)の販売台数は新規販売台数91,272台(前年同期比46.9%)、機種変更台数79,195台(前年同期比16.5%)、総販売台数170,467台(前年同期比31.0%)であった。

通期業績予想に変更はなかった。しかし、SR社は次のような理由から通期業績が会社予想を上回る可能性が高いと考える。 第一に、同社の総販売台数計画(通期)は60万台だが、第3四半期累計期間の総販売台数は470,822台となり、進捗率は78.5%と順調であること。第二に、予約に対して販売が追いつかない状況にあったiPhone4の入荷が10月でみたされたため、第4四半期の販売台数は堅調であろうと推測されること。最後に、同社は特に言及していないが、SR社は2010年10月に手数料条件の見直し(改善)が実施されたものと推測しているためである(根拠は下記「2010年12月期第2四半期」を参照)。

SR社では、今後を占ううえで、NTTドコモ(東証 9437)、KDDI(東証 9433)が2010年の秋以降、スマートフォンを次々と投入しており、これが2010年年末商戦に与える影響に着目している。一方、同社は、スマートフォンが次々と発売されることについて、デメリットよりもメリットが勝るとみている(下記「2010年12月期第2四半期」を参照)。


2010年12月期第2四半期

2010年7月30日、同社は2010年12月期第2四半期の業績を発表した(上表参照)。通期の会社予想に対する第2四半期累計期間業績の進捗率は以下の通り。

  • 売上高: 51.1%(通期予想56,000百万円)
  • 営業利益: 57.7%(同2,800百万円)
  • 経常利益: 57.7%(同2,800百万円)
  • 四半期純利益: 62.4%(同1,500百万円)

同社によれば、第2四半期は、売上高は前年同期比で増収となったが、ソフトバンクモバイルとの手数料条件が悪化したことや、プロダクトミックスの悪化(1台当たり利益率の低い「Photo Vision」が総販売台数に占める比率が上昇)から売上総利益率が前年同期比で低下したほか、積極的な人材採用等から販売管理費が膨らみ、営業利益が前年同期比41.2%減益となった。

第2四半期における同社のソフトバンクショップ数は第1四半期と変わらず合計176店舗だが、好立地への移転を1店舗実施している。

通期業績予想に変更はなかった。ただし、同社は2010年8月2日に開催した第2四半期決算説明会において、業績予想の前提は見直しをしたとコメントしている。具体的には、携帯電話総販売台数の計画を期初の57万台から60万台へ上方修正する一方、下期のソフトバンクモバイルとの手数料条件に関しては、期初想定よりも低く推移すると見直しをしている。

携帯総販売台数に関しては、第2四半期までの累計販売台数が約30万台と当初想定のペースよりも堅調に推移していることが反映された格好である。一方、手数料条件に関しては、第2四半期の条件が期初想定よりも悪化したことを受けて、そうした厳しい条件が下期まで続くことを新たに想定している。ただし、手数料条件の見直しを受けて、同社のような比較的競争力のある販売店においても採算が悪化している。そのため、同社は今後、ソフトバンクモバイルと販売店の間の条件の改善が図られることを期待している、と説明会で述べている。

この点に関し、SR社も手数料条件の見直しがなされる蓋然性は高いと考える。手数料条件の悪化によって代理店の収益が圧迫された状態が続けば、販売店が人材採用等の前向きな投資ができずに疲弊することが考えられる。また、ティーガイア社等の他の通信事業者を扱っている有力な販売会社がソフトバンクモバイル以外の通信事業者の端末販売に力を入れる可能性もあり、最終的には通信事業者であるソフトバンクモバイルにも悪影響が及ぶためである。

営業利益率をみる限り、第2四半期は4.3%と第1四半期から2.4%低下しており、手数料条件悪化の影響がうかがえる。SR社では、手数料条件が第3四半期、第4四半期と改善の方向へ向かうと想定する。ただし、手数料が引き下げられて間もないことを踏まえれば、従前の手数料水準まで改善すると考えるとは想定し難い。

こうした想定の下、SR社では、通期の会社計画は十分達成が可能であると判断している。会社計画に対する上振れ要因として、現状、予約に対して販売が追いつかない状況にあるiPhone4の入荷が第3四半期でみたされること、下振れ要因としては、第4四半期以降のiPhone4の販売失速が考えられる。ただし、iPhone4の販売失速に関して、現状では可能性が低いと思われる。また、手数料条件に関して、同社が具体的にどういった前提を置いているか定かではないが、仮に見直しがなされるようなことがあれば計画の上振れ要因となろう。

同社は、今後の携帯電話端末について、「アンドロイド」を搭載したスマートフォンが続々と発売されるとみている。また、フィーチャーフォン(従来型の端末)で「アンドロイド」を搭載したタイプの端末(「コンベンション」と「アンドロイド」を足して、通称「コンベロイド」と呼ばれているもよう)が出てくるとみている。したがって、今後同社が扱う端末は大きく分けて、スマートフォン(iPhone、Desire等)、コンベロイド、フィーチャーフォンのカテゴリーとなる見込みである。

「アンドロイド」を搭載したスマートフォンが発売されることに関して、同社では、iPhoneとの競合によるデメリットというよりは、スマートフォンの携帯端末に占めるシェア向上に伴うメリット、すなわちデータARPUの増加を通じた通信事業者および販売店への収益貢献の方が大きいとみている。また、スマートフォンの普及によって、携帯端末の処理能力向上がより一層求められることになるため、機種変更のサイクルが現在の40ヵ月超から短縮化するだろうとも述べている。

同社は、モバイルインターネットの進化による多様な新商品群の展示や混雑度の高まりに応じるために、店舗の大型化を進めている。ソフトバンクモバイルの店舗面積に関する考え方は不明だが、同社は販売店として都心店舗の大型化がブランドイメージの向上に不可欠と考えているようだ。店舗構成を面積別にみると、50坪以上の店舗が約1割、30坪以上の店舗が約7割、残りが30坪未満である(2010年8月時点)。同社は面積で50坪以上が大型化の目安とした上で、2010年に入り店舗の大型化を進めている。


2010年12月期第1四半期

2010年4月30日、同社は2010年12月期第1四半期の業績を発表した(上表参照)。上半期の会社予想に対する第1四半期の進捗率は以下の通り。

  • 売上高: 53.7%(上期予想30,000百万円)
  • 営業利益: 71.9%(同1,500百万円)
  • 経常利益: 72.0%(同1,500百万円)
  • 四半期純利益: 76.6%(同800百万円)

同社によると、2010年12月期第1四半期の業績は概ね会社予想と合致するものだった。売上高は前年同期比で大幅増(上表を参照)だった。これは、iPhone 3GSの人気継続、ソフトバンクモバイルの学割キャンペーンへの好反応、2010年3月31日付のソフトバンクモバイルによる第2世代携帯電話サービスの終了に関連する買い替え需要など(販売台数実績は「月次動向」の表を参照)が要因であった。

販売費および一般管理費(販管費)の対売上高比率は前年同期比で低下したが(当四半期11.6%、2009年12月期第1四半期は14.9%)、販管費の実額は2009年12月期第1四半期の1,403百万円から当四半期に1,872百万円と増加した。費用の増加は、会社予想通り人件費の増加が主な原因だった。今四半期は堅調な売上高が利益率を押し上げた。

第1四半期における同社のソフトバンクショップ数は、新店1店舗が加わり、176店舗(直営126店舗、フランチャイズ50店舗)となった。また、Apple製品を扱うApple Premium Reseller KICHIJOJI STOREを1月9日にオープンした。


第2四半期累計(上半期)会社予想に変更なし

第2四半期見通し

同社は、第2世代携帯端末からの買い替え需要(ソフトバンクモバイルは2010年3月31日付で第2世代携帯電話サービスを終了している)が第2四半期業績の重要な変動要因だとしている。 第2世代携帯電話サービスの終了が売上高に及ぼす影響の度合いと期間は不明である。4月の機種変更販売台数は前月比で37.1%減少したが、同社は、5・6月に関しても慎重な見通しを示している。ソフトバンクモバイルによると、2009年12月期の第2世代携帯電話サービスの契約者数は推定約600,000人(300,000人はプリペイド契約)である。

(同社は、手数料に関する詳細については言及しておらず、ここに展開する議論は、「実績」と明示されていない限り、すべてSR社の推測に基づくものであることを了承されたい)

2010年4月に、ソフトバンクモバイルは2009年10月よりも大幅な手数料の引下げを実施したものと思われる。手数料の引下げ自体は想定内であるものの、改定後の手数料は携帯端末販売代理店の期待する水準を下回ったのではないかとSR社では推測している。ベルパークはそのような展開をある程度見越した上で会社予想を立てているようだ。実際、2001年から2009年の会社予想の達成度 (「損益計算書」の表を参照)をみると、手数料の変更を受けて同社が事前の会社の目標営業利益を上回ることができなかったのは2度だけである。事前予想にあらかじめ織り込まれていたバッファー部分が縮小してきたと考えるのが妥当と思われるため、2010年12月期に関しては、実績が会社予想を大幅に上回ることはなく、会社予想にある程度近い数字におさまる可能性が高いとSR社では予想している。第2四半期に関しては、商戦期がなく前述の第2世代携帯電話サービス終了による不確実性もあり、不調が予想され、売上高・営業利益ともに上半期の会社予想を下回る可能性も全く否定はできないとSR社では考えている(2010年12月期通期予想に関する後述の議論も参照)。

次世代「iPhone 4G」

インターネット上で、iPhoneの次世代機種、「iPhone 4G」が2010年6月(6月27日が発売日としばしば言及されている)に発売開始になるとの話題が散見される。新iPhone 4Gのスペックもオンライン上で紹介されているが、同社は、こうした噂や憶測に関しては一切の言及をしていない。


通期(第4四半期)決算

2010年2月10日、同社は通期決算(非連結)を発表した。

2009年12月期は同社にとって、財務ならびに戦略の両面において力強い成長を遂げた一年であった。売上高は46,890百万円(前年比44.6%増)、営業利益3,576百万円(同153.7%増)、経常利益3,550百万円(同154.5%増)で、当期純利益は2,046百万円(同82.3%増)であった。同社は、52店舗を傘下に持つパナソニックテレコムからの代理店事業譲り受けたことなどM&Aを通じ、ソフトバンクショップを65店舗増加した。店舗数は前年末比で60%近く増えたことになる。

増収の背景要因としては、ソフトバンクモバイルが実施したマーケティングキャンペーン(例、「ホワイト学割」プラン)の奏功や、アップル社製「iPhone」の新型端末投入、同じく新規に投入したデジタルフォトフレーム「PhotoVision」の販売好調などがある。携帯電話の販売台数は、強い機種変更需要が追い風となり、46万2,282台(前年比40.1%増)となった。

2008年12月期に4.4%だった営業利益率が7.6%まで上昇し、販売費および一般管理費(販管費)の対売上比率が前年より約3.5%低下した。営業利益は153.7%増益の3,576百万円(2008年12月期は1,409百万円)、経常利益は154.5%増益の3,550百万円となった(2008年12月期は1,395百万円)。

当期純利益は前年比82.3%増の2,046百万円だった。

第3四半期業績

2009年10月30日、同社は2009年12月期 第3四半期(非連結)決算を発表した。売上高 33,949百万円、営業利益2,630百万円、経常利益 2,613百万円、当期純利益 1,523百万円であった。

第2四半期業績

2009年7月30日、同社は2009年12月期第2四半期(非連結)決算を発表した。売上高 20,270百万円、営業利益 1,402百万円、経常利益 1,392百万円、当期純利益 743百万円であった。

売上高は、ソフトバンクモバイルが実施した「ホワイト学割with家族」およびアップル社製「iPhone 3G」の端末購入価格の値下げと同端末利用者のパケット通信料引き下げという、2度にわたるマーケティングキャンペーンに下支えされた。また、同社は第2世代携帯電話から第3世代携帯電話への買い替え需要と割賦契約が満期を迎えるユーザーの買い替え増が売上高に寄与しているとコメントしている。

第1四半期業績

2009年4月30日、同社は2009年12月期第1四半期(非連結)決算短信を発表した。業績は、売上高 9,436百万円、営業利益 488百万円、経常利益 478百万円、当期純利益 259百万円であった。


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損益計算書 

Image:9441JP-PL.png


売上高は2001年12月期から2010年12月期まで平均すると前年比16.7%増で伸びてきた。

2002年12月期の減収は、消費者支出の弱含みと加入者数の伸びが鈍化した結果である(加入者数は2002年12月期が前年比8.4%と2001年12月期の12.0%からに鈍化した(こちらを参照))。このような状況下、同社はコスト管理を引き続き徹底し(対売上高販管費率に注目)、店舗数を若干減少させた。

2005年12月期の48.0%増収は、店舗数の増加(7店舗追加)と1店舗当たりの平均売上高の伸び(2004年12月期の343百万に対し、443百万円)の結果である。1店舗当たりの売上高の伸びは、アフターセールスの収益を最大限にすることに着目した戦術転換の結果と、同社は説明している。2009年12月期、2010年12月期の増収には、発売されたiPhoneシリーズの売れ行きが好調であったことや買収による店舗網拡大が寄与している。

同期間の売上総利益率は16.3%から22.1%の範囲でほぼ安定している。2009年12月期を含めた6年間を考えると、売上総利益率はやや右肩上がり(2004年12月期から4.1%上昇)で改善、おそらく店舗数増加による数量割引等によるコスト削減が反映されているものと思われる。

2004年12月期の特別損失は、2回の買収に伴うのれん代償却の結果である。内訳は株式会社田中通商が運営していた東海地域の事業51百万円と株式会社ニッカ(関東地域)に関連した467百万円である。

当期純利益に関して、特筆すべきは2004年12月期に計上された純損失であるが、上記の特別損失に起因する。


Image:9441JP-Perf-vs-Actual.png


期初の会社予想と実績とを比較したところ、予想が保守的な傾向などを示す明らかなパターンは見出せなかった。2008年12月期から2010年12月期にかけて営業利益の実績が会社計画を上回る傾向にあるが、アップル社製iPhoneの人気によるところも大きい。

2007年12月期以前の営業利益の予想は公表されていない。


貸借対照表 

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資産

同社の資産の大半が流動資産である。これは販売代理店の特徴でもある。同社は2001年12月期から2010年12月期の9年間、常にネットキャッシュ(現金から有利子負債を差し引いた金額)をプラスに維持してきた。そして、貸借対照表上の現金を運転資金(運転資金=売掛金+たな卸資産-買掛金)の必要額以上に保つようにしている。たな卸資産の水準は1ヵ月から2ヵ月分の在庫水準で推移している。

売掛金勘定は、ソフトバンクモバイルから得る端末売上である。売掛金回転期間は比較的短く、一般に2ヵ月以内で支払われる。


負債

同社は、2007年12月期までほぼ有利子負債がゼロの会社であった。2008年12月期に借入により2,860百万円を調達したが、2010年12月期までに有利子負債は、975百万円まで減少している。2008年12月期の半ばには、同社には手持現金残高が約1,600百万円あったため、一見この資金調達は不要のように思える。しかし、金融危機による信用収縮の進行を懸念した結果、同社は、保守的に長期資金調達手段を確保しておこうとしたのであろう。


自己資本

自己資本の変化は主に当期純利益、純損失および配当金の支払いを反映している。


一株当たりデータ

Image:9441JP-Per-Share.png

同社は、過去に株式の流動性を向上し株主の幅を広げるための取り組みを行った。2002年2月20日には1株→3株への株式分割を行い、2004年2月20日に再び1株→3株の分割を実施している。


キャッシュフロー計算書 

Image:9441JP-CF.png


営業活動によるキャッシュフロー

営業キャッシュフローは、2001年12月期から概ね増加傾向にある。2005年12月期の営業キャッシュフローのマイナスは、たな卸資産増加(227百万円)や買掛金/未払金の減少等の結果である。営業キャッシュフローが2007年12月期に低水準となったのは、たな卸資産の増加(1,509百万円)によるものであり、この状況は次年度にはほぼ元の状態に戻っている(2008年12月期には、たな卸資産を1,180百万円削減)。2009年12月期の営業キャッシュフローは、高水準の純利益(2,046百万円)を映している。


投資活動によるキャッシュフロー

投資キャッシュフローは、調査対象期間のほとんどがマイナス(支出)であった。ほとんどは事業運営に直接関わるものであり、一部有価証券への投資があるが、少額にとどまっている。2007年12月期と2009年12月期に多額の支出があるが、これらは事業拡大(関連会社に関わる購買または固定資産の拡大)に関するものである。2005年12月期の498百万円の支出は、主に固定資産の取得(183百万円)と投資有価証券(100百万円)である。2009年12月期の815百万円の支出は、パナソニック テレコムの事業取得に関連している。


財務活動によるキャッシュフロー

財務キャッシュフローはほとんどの期間で少額にとどまるが、2001年12月期と2008年12月期は例外である。2001年12月期の449百万円の支出は長期借入金の返済(同社は2000年のM&Aに伴い、非買収会社の借入金を引き継ぎ2001年12月期首時点で398百万円近くの借入金があった)によるところ大である。2008年12月期の2,502百万円の収入は主に借入(約2,860百万円)によるものである。


単純フリーキャッシュフロー

単純フリーキャッシュフローは、2001年12月期以来増加傾向にある(運転資金=売掛金+棚卸資産-買掛金で算出)。2005年12月期に単純キャッシュフローがマイナスとなったのは運転資金による。また、2007年12月期の運転資金増加は、総店舗数から閉鎖店舗の数を差し引いた新規出店数が70%近く増えていることが要因と推測される(2006年12月期の62店から2007年12月期の105店)。

キャッシュ・コンバージョン・サイクルは2001年12月期から2009年12月期までの8年間で全般的にやや長期化している。たな卸資産回転期間は2001年12月期以来2倍になっており、かたや売掛債権回転期間および仕入債務回転期間はわずかな増加であった。分析内容を以下に示す。


Image:9441JP-cash-conversion.png


当該期間中、同社は積極的に店舗網を拡大してきた。その在庫水準の引き上げも拡大路線に関連したもののようである。店舗数に対する棚卸資産の割合を下表に示す。ただし、このデータから明確な結論を引き出すのは難しい。年間データを使用しているため、たな卸と出店のタイミングのずれにより、ある程度の誤差が生じるからである。とはいいつつも、1店舗当たりの手持在庫は増えているようである。分析では、さらに在庫の対売上高比較まで含めている。


Image:9441JP-inventory-ratio.png

  • 注:本分析では、店舗ごとの在庫比較では期末時点のたな卸資産の数字を、対売上比較では平均在庫水準の数字を使用している。


POSシステムの導入などにより、同社は在庫水準引下げを達成できた場合、フリーキャッシュフローの変動も少なくなるであろう(過去のフリーキャッシュフローの水準には運転資本の変動が影響を与えてきたため)。

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その他情報

沿革

同社は、1993年に移動体通信サービスおよびネットワーク商品の販売業務を目的として創立された。創業直後の同社は困難を極めた。バブル崩壊のあおりを受け、ショップ1店舗、正社員2名にまで事業は縮小、資本金もほとんど残っていなかった。また、キャッシュフローの状況も厳しく、商品ライン(ほとんどがポケベル)でも採算性がある品目は一握りしかなかった。西川社長は同社の業績好転を中核社員達の献身的な努力のおかげと称えている。


西川社長は1996年に会社を取得した(トップ経営者の項を参照)。西川社長が経営権を譲り受けた当時、店舗網はすべてFC店であった。直営店1号店の出店は1998年9月までなかったが、その後同社では直営店が好ましいモデルとされた。


店舗網はウェストリンク社取得後の1999年に急速に拡大した。店舗数は1999年の9店から2000年12月期には400%増の49店となった。M&Aによる成長が同社の拡大を後押しした。


2000年5月、同社はJASDAQに上場した。


同社の積極的な店舗拡大は2000年12月期から2003年12月期の間に一時ストップしている。店舗数は若干減少し、店舗のブランド戦略もやや修正された。当時、同社の自社ブランド・ショップは新規加入だけを対象としていたが、市場の飽和に伴い、段階的に閉鎖を進め、機種変更やアフターサービスにも対応できるキャリア・ブランドのショップ(当時はJ-フォンショップ、その後、Vodafoneショップ)を増やしていった。


同社は、2006年に店舗網の拡大を再開した。2007年に締結した関西の代理店をFCとするFC契約により、店舗数は2006年12月期末の62店から2007年12月期末には105店となった。同社は、既存店取得による直営店での店舗数増加を選好しているが、 関西への進出と販売網を70%拡大できる機会は抗しがたい魅力であった。同社は端末販売台数を伸ばし、規模の経済によるコスト削減効果へとつながった。


2008年6月、同社は当時完全子会社であった株式会社ジャパンプロスタッフの株式50%を株式会社ピーアンドピー(JASDAQ2426)に売却した。ジャパンプロスタッフはベルパークのレガシー事業であり(旧J-フォンサービス)、携帯電話ショップ店員のスペシャリストの採用や派遣サービス会社として設立された。収益性を維持することが難しく、その持株を売却することにより中核事業に再び焦点を当てている。


同社は、2009年6月1日にパナソニックテレコムの一部事業を520百万円で取得し、これに伴い店舗数は52店増加した。うち22店は直営ショップ、30店がFC店である。


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ニュース&トピックス

2011年7月

2011年7月29日、同社は2011年12月期第2四半期決算を発表した。また、同時に2011年12月期通期の会社予想の下方修正を発表した。


2011年4月

2011年4月28日、同社は2011年12月期第1四半期決算を発表した。


2011年2月

2011年2月14日、同社は2010年12月期の決算発表を行った。


2010年12月

2010年12月27日、同社はウィルコムPHS端末の販売代理店事業を開始(2011年1月の予定)することを同日開催の取締役会で決議したと発表した。同社は、本件事業が2011年12月期以降に同社業績に与える影響は軽微であるとコメントしている。


2010年10月

2010年10月29日、同社は2010年12月期第3四半期(非連結)決算を発表した。また、同日の取締役会において、2010年12月期の配当について予定していた普通配当2,600円に同社設立10周年記念配当1,000円を加え、3,600円の配当を実施することを決議したと発表した。


2010年7月

2010年7月30日、同社は2010年12月期第2四半期(非連結)決算短信を発表した。

2010年7月7日の日本経済新聞の朝刊によると、NTTドコモは2011年4月以降に発売するすべての携帯端末を対象に「SIMロック」を解除する予定である。「SIMロック」の解除により、携帯端末を他社の通信回線で使えるようになる。記事によると、NTTドコモは解除に慎重な姿勢を崩さないソフトバンクに揺さぶりをかけて解除を促し、「iPhone(アイフォン)」などの利用者を獲得したい考えである。


2010年4月

2010年4月30日、同社は2010年12月期第1四半期(非連結)決算短信を発表した。


2009年12月

2009年12月11日、同社が発表したニュースリリースによると、2010年度に人気のショッピングタウン吉祥寺にApple専門店Apple Premium Reseller KICHIJOJI STOREをオープンすることを発表した。


2009年11月

2009年11月末に発表されたニュースによると、ソフトバンクモバイルがウィルコムの買収を検討しているとのことである。これが実現すると430万人のPHS加入者がネットワークに加わる。この動きによりソフトバンクモバイルの推定加入者数は25百万人となる(2009年11月のTCAのデータによるとマーケットシェアは23%に拡大する)。


2009年10月

2009年10月5日、同社は業績予想および配当予想を上方修正した。修正内容は以下の通り。

売上高: 44,436百万円に上方修正(前回発表予想の42,000百万円から5.8%増)

営業利益: 3,034百万円(同2,120百万円から43.1%増)

経常利益: 3,002百万円(同2,100百万円から43.0%増)

当期純利益: 1,668百万円(同1,050百万円から58.9%増)

配当予想は1株当たり2,600円に増額した。これは期首予想1,300円の100%増を示している。

上方修正の理由は、以下の通りである。

  • iPhone 3GS(2009年6月26日発売)の大好評の売れ行き。
  • ソフトバンクモバイルの「のりかえ割」(他のキャリアからソフトバンクモバイルへMNP(ナンバーポータビリティ)で乗り換えた場合、最大15ヵ月間は基本使用料無料)による加入者純増。
  • 割賦契約が満期を迎えるユーザーの買い替え増、第2世代携帯電話サービスの終了予定による第3世代携帯電話への堅調な買い替え需要。(マーケット概要参照)



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トップ経営者 

西川 猛― 代表取締役社長、1956年生まれ。1979年に東京大学法学部を卒業後、住友商事に入社し自動車輸出部門に配属される。その後、東京大学時代の先輩に誘われ住友商事を退職し、携帯電話のベンチャー企業、日本携帯電話株式会社に転職。日本携帯電話は、1993年に携帯電話サービスの加入申込取り次ぎ業務を目的とした子会社を設立し(後のベルパーク)、西川氏はその監査役に任命された。その後、西川氏はその子会社の立て直しの陣頭指揮を執り再編に成功、1996年には「提示された買取額が思っていたよりも安かった」と同社をMBOで買い取った。

西川社長はベルパークの株式の50%弱を保有しており、同社の戦略立案に関与するキーパーソンである。


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従業員 

同社は609名の正社員と396名のパートおよびアルバイト社員を有している。社員の平均年齢は28.4歳、平均年収は448万円、平均勤続年数は3.4年である(以上、2010年12月期有価証券報告書より)。


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株主 

ベルパークの大株主は西川社長である。西川社長が直接保有している株式と、自身が株主である株式会社日本ビジネス開発を通じて間接的に保有している株式を合わせた、実質的な保有比率は50%弱となる。

同社は、過去に株式の流動性を向上し株主の幅を広げるための取り組みを行った。2002年2月20日には1株→3株への株式分割を行い、2004年2月20日に再び1株→3株の分割を実施している。


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配当および株主優待

配当性向について、特に傾向があるわけではない。同社は、配当の基本方針を事業に必要な資金と安定配当とのバランスであると述べている。

株主優待としてQUOカード(2,000円相当)を年度末最終日(12月31日)の株主名簿に記載された株主に1株主に1枚配付している。

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IR活動 

同社は、年に2回アナリスト向け決算説明会を開催している。

IR ウェブサイト: http://www.bellpark.co.jp/ir.


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ところで

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最新の質問

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