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ヴィレッジヴァンガードコーポレーション(2769)

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ヴィレッジヴァンガードコーポレーション(2769)

主要財務データ

image:Village-Vanguard-Financial-Model-JP.png

直近更新内容

概略

2012年2月3日、株式会社ヴィレッジヴァンガードコーポレーションは2012年1月の月次売上高を発表した。

(月次売上高の項目へのリンクはこちら、会社HPへのリンクはこちら


2012年1月6日、同社は2012年5月期第2四半期の決算を発表した。

(決算短信へのリンクはこちら、2012年5月期第2四半期の項目へのリンクはこちら


2012年1月5日、同社は12月の月次売上高を発表した。


2011年12月5日、同社は11月の月次売上高を発表した。


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業績動向

月次売上高動向

出所:会社データよりSR社作成

:同社の既存店売上高データは、オープンから13ヵ月以上経過した店舗を対象としている。

出所:会社データよりSR社作成

四半期実績推移

image:VVjp-quarterly.png

image:Village-Vanguard-Quarterly-Income-Statement-JP.png

image:Village-Vanguard-Titicaca-Quarterly-Income-Statement-JP.png


2012年5月期第2四半期

2012年1月6日、同社は2012年5月期第2四半期の決算を発表した。通期会社予想の変更はない。

2012年5月期第2四半期累計期間において、売上高は20,164百万円(前年比9.1%増)、営業利益は1,495百万円(同6.5%増)、経常利益は1,554百万円(同8.4%増)、四半期純利益は751百万円(同32.6%増)であった。

会社予想対比では、売上高が会社予想を0.5%下回ったが、営業利益は3.4%、経常利益は5.4%、四半期純利益は4.7%それぞれ会社予想を上回った。営業利益に関していえば、ヴィレッジヴァンガード単体は計画を7.4%下回ったものの、チチカカが計画を60.8%上回るなど好調で、ヴィレッジヴァンガード単体の不振を補った格好だ。

  • ヴィレッジヴァンガード単体

第2四半期累計期間で売上高が18,169百万円(前年比5.7%増)、営業利益は1,154百万円(同9.3%減)であった。

出店による店舗数の増加によって、売上高は増収となったが、会社予想(18,283百万円)を下回って着地している。同社はこの点について、既存店売上高が2012年5月期に入ってからも前年割れが続くなど不調であったことが主因であると述べている。

同社はこうした既存店の不振について、店舗の魅力が失われたためであり、対策として各店舗が商品提案力を磨くことに取り組んでいるとコメント。具体例として、陳列方法やPOPによる商品提案の技術向上を挙げている。

同社は「各店舗内の空間を顧客が楽しみ、その結果として、購買意欲が高まった顧客がモノを購入していく」という独自の販売戦略を貫いている。そのため、「各店舗の魅力」が同社の業績をみる上では非常に重要となる。以前は、新たな魅力ある店舗が3-4年周期で生まれ、多様化した魅力ある店舗が同社の成長を牽引していた。しかし、2007年頃より次第に「売れる商材を、売れる順から、売れる場所に置く」データ主義による売れ筋商材への極端な偏重がみられるようになった結果、店舗や品揃えの多様性が失われ、既存店売上高が低迷するようになったと同社はみている。ここ数年の各種施策によって、品揃えは多様化し、2011年5月期に既存店売上高は持ち直したものの、2012年5月期に入って再び既存店売上高が低迷している。

既存店売上高の低迷を打開するための新たな施策を同社は色々と打ち出している。2011年10月1日より、エリア・マネージャーの管理する全国34エリアの運営体制を変更し、地域と関連しなかった2ブロックから、地域単位の4ブロック制としている。同社はこれによって、地域間での情報や人材の共有が潤滑になり、今まで店舗毎に蓄積されがちだったノウハウを地域で共有し、よりよい売り場作りに活かすことを意図している。

その他施策としては、2011年11月18日に東京・渋谷に路面店をオープンさせている。同社はこの出店には、東京の路面店10店舗をそれぞれ競わせること、また路面店とインショップを競わせることによって、競争原理による店の実力向上を図るという狙いがあると述べている。路面店とインショップを比較した際、インショップはその店というよりは建物全体の集客力に負うところも大であるのに対し、路面店はまさにその店の集客力が問われることになる。また、東京は路面店(小売店)の激戦区でもある。そのため、東京の路面店に実力のある店長を配し、新たな魅力ある店づくりをさせることによって、他の店舗に対する起爆剤としての役割を期待しているということになる。

渋谷の路面店に関していえば、当初1ヵ月で3,000万円/月程度の売上実績となった模様。同社の旗艦店である下北沢店が当初1,500万円/月程度の売上でスタートし、5-6年かけて5,000-6,000万円/月程度の売上に至った点を鑑みれば、まずまずの出足であると同社はコメントしている。

営業利益が減益となった要因としては、たな卸資産の評価減(評価減:145百万円)、店舗の増加による人件費の増加や営業推進部商材の原価率の上昇、などが挙げられる。また、営業利益は会社予想の1,245百万円を下回った。

たな卸資産の評価減に関しては、期初予想に既に織り込まれていたが、背景について説明すると、上記のような(以前の)データ主義の結果として、同じモノを大量に仕入れ、デッドストックとして積み上がっていた在庫、いいかえると「過去の負の遺産」に対しての評価減を行ったとのである。同社はこうした在庫評価減が2013年5月期以降も発生する見込みであるとして、2013年5月期上期で155百万円程度、2014年5月期上期で100百万円程度の在庫評価減が発生するだろうとの見通しを提示している。

営業推進部商材の原価率の上昇は営業利益が会社予想を下回った一因でもある。「社内問屋」の役割を果たす営業推進部の取扱商材が前年同期に比べて増加しつつある点は同社の狙い通りであったが、同時に意図せざる商材原価率の上昇という問題も生じた。要因としては、営業推進部の商品の仕入れルートは、1)直送商品、2)国内仕入商品、3)輸入商品の3つに分けられるが、このうち相対的に原価率の高い1)直送商品の比率が上昇したことが挙げられる。2)国内仕入商品及び3)輸入商品は一括して仕入れる(倉庫に送ってもらう)のに対し、1)直送商品は店に直接送ってもらう分、配送コストが掛かる。商品バラエティを増やすために、1)直送商品を積極的に取り入れた結果であり、データ主義を改めるために無理やり商品数を増やした弊害ともいえる。同社は商品バラエティを増やすと同時に原価率の低減を図ることによって、今後はこうした問題の解消が可能とコメントしている。

  • チチカカ

第2四半期累計期間で売上高は1,974百万円(前年比51.9%増)、営業利益は383百万円(同112.9%増)であった。同社によれば、2011年5月期下期より大型店の出店を積極的に行っており、その大型店が売上増加に寄与したほか、季節に合わせたプロパー衣料の販売が好調であったことから既存店売上高も前年比11.6%増と堅調であったとのことだ。また、売上高に対する本部経費比率を圧縮したことも増益に大きく貢献したと述べている。 既存店が好調な背景としては、同社がチチカカを買収して以来行ってきたマーチャンダイジングの工夫による顧客層を拡大、2011年5月期より行っているエスニック・アパレルの季節変動(夏は売れるが冬は売れない)の平準化努力、等が挙げられよう。

計画対比でいえば、売上高が会社予想を3.0%(56百万円)上回った格好。内訳に関しては、既存店が0.6%(8百万円)、新店が5.1%(27百万円)、卸売及びFCが25.1%(18.百万円)、それぞれ計画を上振れた。

営業利益は、会社予想を60.8%(145百万円)上回った。会社予想を上回った要因としては、売上高の上振れに加え、売上総利益率が会社予想の63.0%に対し、68.4%の実績となったためである。同社は会社予想上、雑貨の構成比上昇・アパレルの構成比低下によるプロダクト・ミックスの悪化をみていた(売上総利益率はアパレルが60-70%程度、雑貨が40%程度)が、引き続きアパレルの販売が好調であったことや為替が円高で推移したことなどが売上総利益率の上振れにつながったとコメントしている。

  • 店舗数

ヴィレッジヴァンガード単体は、第2四半期累計期間中に東京・渋谷における路面店を含む直営店18店を出店し、直営店3店を閉鎖。その結果、2012年5月期第2四半期末の店舗数は直営店358店、FC店22店の合計380店となった。

チチカカは、第2四半期累計期間中に直営店11店を出店し、直営店1店を閉鎖。その結果、2012年5月期第2四半期末の店舗数は直営店71店、FC店2店の合計73店となった。

以上の結果、同社グループの2012年5月期第2四半期末の店舗数は直営店432店、FC店24店の合計456店となった。

ヴィレッジヴァンガード単体の既存店売上高の不振が続いている状況下でも新規出店を続けている理由について、同社は、出店ペースを以前よりも下げて、人材的に問題のない出店ペースとしていること、新規店舗の収益性が既存店舗の収益性が高いこと、などを指摘している。


2012年5月期第1四半期

2011年10月7日、同社は2012年5月期第1四半期の決算を発表した。

売上高は10,158百万円(前年比8.5%増)、営業利益は853百万円(同9.1%増)、経常利益は878百万円(同11.0%増)、四半期純利益は404百万円(同50.9%増)。

会社予想対比では、売上高が会社予想を0.4%下回ったが、営業利益は4.8%、経常利益は5.5%、四半期純利益は3.7%それぞれ会社予想を上回った。

  • ヴィレッジヴァンガード単体

売上高は9,306百万円(前年比5.9%増)、営業利益は755百万円(同2.2%増)であった。出店による店舗数の増加によって、売上高は増収となったが、既存店売上高は前年比3.0%減であった。同社はこの既存店の結果を、店舗の魅力が失われたためであり、この結果を踏まえ、各店舗が商品提案力を磨くことに取り組んでいるとコメント。具体的例として、陳列方法やPOPによる商品提案の技術を上げることを挙げている。

2011年10月12日にSR社は同社に対してインタビューを行ったが、その際、同社は上記ヴィレッジヴァンガード単体の実績について、良くも悪くも現状を表していると総括している。すなわち、売上は弱い一方、販売管理費はコントロールが効いているので、営業利益は計画を達成できるということだ。売上の弱さの要因について、同社は各店舗から革新性が失われたためと評している。

打開策として、2011年11月18日に東京・渋谷に都内では9店舗目となる路面店をオープンさせる予定となっている。同社によれば、渋谷に路面店をオープンする意味合いは、経営陣として「攻め」の姿勢を強調すると同時に、各店長間の競争意識を刺激するためだとしている。すなわち、エース級の人材に渋谷の路面店の店長を任せ、他の都内の路面店8店舗と競わせた上で、渋谷も含めた都内路面店9店舗の店舗風景をそれ以外の店長にも公開し、評価させていく予定とのことだ。さらに、渋谷路面店が社内の基準を上回る実績を上げれば、都内のその他の大きな商圏に新たに路面店を展開することも考えているとコメントしている。

  • チチカカ

売上高は827百万円(前年比42.6%増)、営業利益は109百万円(同63.3%増)であった。同社によれば、前期下期より大型店の出店を積極的に行っており、その大型店が売上増加に寄与したほか、既存店売上高も前年比8.3%と好調であったとのことだ。また、売上高に対する本部経費比率を圧縮したことも増益に大きく貢献したと述べている。

チチカカが2011年4月から8月にオープンした9店舗のうち、7店舗が50坪以上の大型店舗である。同社によれば50坪以上の店舗の営業利益率は50坪未満の店舗の営業利益率を2.1%程度上回るとの分析結果が出ているとのことであり、大型店舗に合わせた品揃えの体制を整備した上で、大型店の出店を強化していくとコメントしている。

また、今後へ向けての成長戦略として、専任エリア・マネージャーの導入を進めている。同様の施策はヴィレッジヴァンガード単体においても実施済だが、店舗に所属しないで担当エリアのマネジメントに専念できるエリア・マネージャーを増やすことにより、店舗の訪問頻度を増やし、リスクの発見・回避をしやすくすることが狙いである。2012年5月期においてはエリア・マネージャー9人中2人を既に専任化する予定である。新たに店長を任せることのできる人材の育成等が課題であり、現時点で全面的に導入するのは難しい模様だが、将来的には全面的な導入を考えているとのことだ。


過去の四半期実績と通期実績は、過去の財務諸表



2012年5月期会社予想

image:VVjp-FY-est.png


2012年5月期の会社予想は連結ベースで売上高が前年比9.7%増の43,671百万円の計画。内訳は、ヴィレッジヴァンガード単体の売上高が前年比6.5%増の39,714百万円、連結子会社チチカカの売上高が前年比48.9%増の3,807百万円となっている。

営業利益の会社予想は前年比6.6%増の3,724百万円。ヴィレッジヴァンガード単体の営業利益は前年比3.4%増の3,468百万円、チチカカの営業利益は前年比37.1%増の324百万円の会社予想である。

ヴィレッジヴァンガード単体の売上高に関しては、既存店売上高が前年比1.4%減(上期:1.9%減、下期:0.9%減)の計画。既存店売上高の予想に関しては、直近の既存店売上高の動向を踏まえて作成したと同社はコメントしている。新規出店は25店舗、退店は2店舗を計画しており、純増店舗数は23店舗となる見込みである。出店ペースに関して、同社は「本来ならば40-50店舗の出店をしたいところだが、既存店売上高が前年割れであれば、組織の規模拡大を図るべきではない」として、20数店舗の出店計画としている模様。従って、仮に既存店売上高が前年比プラスで推移するようであれば、出店計画を見直す可能性もあるということになる。

同社が2012年5月期において掲げるテーマは3つ。1)(顧客が)毎日来たくなる店づくり、2)営業推進部の売上シェアアップによる商品バリエーションの拡充、3)たな卸資産のコントロール、である。2)営業推進部の売上シェアアップによる商品バリエーションの拡充、3)たな卸資産のコントロールについては、2011年5月期以前から掲げられている課題であるため、1)(顧客が)毎日来たくなる店づくりについてのみ以下に補足する。

同社の分析によれば、1店舗1日当たりの平均売上高が2009年5月期以降減少傾向にあるが、特に土日祝日の売上よりも、平日の売上の落ち込みが大きい。従って、(1店舗1日当たり)土日祝日の売上高÷平日の売上高は、2008年5月期に183.2%であったものが、2011年5月期には191.4%と上昇、つまり土日祝日と平日の売上差異が年々拡大傾向にあるという結果が出ている。

さらに、こうした曜日毎の売上差異拡大の背景として、同社は各店舗の「売り方」が「店の雰囲気重視」から「特定の商品群への依存」へと変化してきたためとみている。すなわち、「毎日にぎわっている店」は、アイテム数が多く、店の楽しい雰囲気で顧客にモノを買ってもらうという傾向があり、売上高は安定している。一方、「土日に稼ぐ店」は、特定のキャラクターや商品群への依存度が高く、売上高のボラティリティ(変動率)が高い傾向があるという。

同社は、毎年安定して着実に業績を上げていくスタンスであり、店の雰囲気で売上を拡大していく店舗群、すなわち「毎日にぎわっている店」を増加させる一方、特定の商品群に依存した「土日に稼ぐ店」を減少させようとしている。同社は2011年5月よりそうした取り組みを始めている。本来、同社の各店舗で志向されていたのは、店長のスキルによって各店舗で楽しい雰囲気をつくり上げ、ファンとなる顧客層とその来店頻度を高め、売上を拡大するというプロセス(いわゆる「遊べる本屋」)であった。そのため、今回の試みは本来のヴィレッジヴァンガードへの回帰ともいえる。

同社の業績を俯瞰すると、2008年5月期までは安定・高成長を実現してきたが、2009年5月期以降、成長率が低下してきている。成長企業が一定の規模に到達した際に伸び率が鈍化するのは良くみられる事象ではあるが、SR社はこうした状況を打破する策として、各店長のスキルアップが重要と考えている。その意味において、同社の今回の試みが成功するか否かは、同社の中長期的展望を俯瞰する上で、非常に重要と判断している。


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事業内容

ビジネス 

同社のコア事業は、独特な雰囲気の「遊べる」店舗において多種多様な商品を複合的に陳列・販売する小売店の運営である。取扱商品にはノベルティ・グッズ、書籍、衣料、CD・DVD・ゲームなどのメディア関連が含まれ、商品の平均販売価格は約1,000円となっている。腕時計や電気製品といった比較的高い価格帯(10,000円以上)の商品もあるが、売上の大半はバラエティ・グッズの販売からきている(店舗と商品例を参照されたい)。


ビジネス・モデル

同社は、多くの小売他社とは大きく違うビジネス・モデルのもとに事業展開を行っている。すなわち、店舗間において画一的な店舗設計をするための「ひな形」は存在せず、通常、組織のトップレベルで行われる意思決定事項(仕入れ、商品ミックス、陳列)の多くが、同社の場合は各店舗の店長に委ねられる。

各店舗の店長に責任と自律性を与えることで、各店舗に柔軟な顧客対応を促している。仕入れや販売時に効果的な判断をするため、店長は顧客動向を注視し、何が買われているのか見極める必要がある。より広い顧客層へのアピールを狙った一般的な本社主導のセールス・マーケティング手法よりも、店長が顧客をより知り尽くしていることが店舗毎のカスタマイズ化を通じて他社との差別化要因となっている。

同社の取扱品目は以下の通り分類できる:

SPICE(雑貨)・書籍・NM(ニューメディア、CD・DVD等)・その他(チチカカは商品ミックスの異なるエスニック雑貨や衣料・の輸入販売を行う連結子会社)。

同社が扱う商品例を示すのが以下の写真である。


出所:会社データよりSR社作成

このの写真から、同社が取り扱う異なるタイプの商材(書籍、CD、その他ギフト)や、マーケティングのアプローチを垣間見ることができるだろう。ここで陳列されている商材には、「バー」という共通のテーマがあることに注目されたい。

出所:会社データよりSR社作成

SPICE(雑貨)は、最も売上構成比が高い品目で、2011年5月期で連結ベースの売上高に占める割合は72.9%である。品目別売上高の構成比(対連結売上高)と前年比増減率の推移は以下の図の通りである。

image:Village-Vanguard-Product-Sales-Breakdown-JP.png


品目別の具体的な売上総利益率は開示されていないが、相対的な売上総利益率の高低は同社より示唆されている。

  • SPICE(雑貨):売上総利益率は相対的に高い(連結での平均売上総利益率を上回る)
  • 書籍:売上総利益率は相対的に低い
  • NM(ニューメディア。DVD、CD等):売上総利益率は相対的に低い
  • その他(FCからのロイヤリティ等):売上総利益率は相対的に高い

特定品目の売上総利益率を分析しても、同社の事業運営の仕組みを理解する上ではあまり有用ではない。というのも、各店長は、収益性や財務効率に注意を払うのではなく、何が売れるかを見極めることに全力を注ぐよう指示されているため、特定品目に注力することによって店舗の売上総利益率を挙げるような店舗経営は行われていないからである。同社が他社と比較して高い水準の売上総利益の維持ができている背景として、ユニークな価格設定と仕入先との間で交わされる売買契約が挙げられる。

各店長に仕入れが任されているため、本社で一括して仕入れる比率は一定程度に限られる。また、店頭での値下げではなく、問屋からの情報をもとに、在庫品が比較的よく掃ける「最良の平均小売価格」を見つけだす。商材ごとの小売価格が比較的一定しているため、問屋との交渉は当該店舗が見込む売上総利益を中心としたものになる。そしてこの売上総利益は、問屋からの卸売価格によって決まる。店舗―問屋間で交わされる信用取引契約は、当該の問屋から店舗が仕入れる商材のすべてに適用される。

各店舗の店長は、同社のビジネス・モデル上極めて重要であり、情熱的・意欲的な人物のみが登用されるように企図されている。また、各店員の採用は、現場の店舗毎に行われており、店舗で求人広告を見た顧客がそれに応募し、従業員になるケースが大半である。まず、従業員はアルバイトとして、各地域の法定最低賃金で採用される。賃金条件を踏まえれば、従業員が当該店舗で働きがいを見いだせなかった際に長い期間とどまるとは考えにくく、次第に従業員に適任かどうかがふるいにかけられることになる。アルバイトから勤続1年で正社員になることを希望することができるが、実際はアルバイトから正社員になるまでに概ね4年の期間を経ている。

店長は正社員の中から選出され、概して店舗における経験が豊富で、かつ売上を伸ばすために何が効果的かを知っている人材である。店長から次の段階として専任エリア・マネージャー(現在約30名)がいる。専任エリア・マネージャーは自分が運営する店舗を持たず、約10店舗の運営管理を行うことになる。専任エリア・マネージャーは週3回程度各店舗を訪れ、各店長へのアドバイスや指導を行う。さらにその上の段階としては、ブロック・マネージャー(8人)という職責があり、ここでは本部に駐在し担当ブロックの店舗管理を行うことになる。そして、これらのすべてを一人の営業トップが管理するのが同社の営業部門の構造である。2010年2月まではエリア・マネージャー(約70名)は自分の店舗を運営しながら、自分の店舗以外の5~6店舗の指導を行うプレイング・マネージャーだった。この体制ではエリア・マネージャーに選抜されるのは優秀な成績を収めた店長であることから自分が運営する店舗では店舗プレーヤーとしての能力を発揮できた。しかし、指導を任された自分の店舗以外の5~6店舗については店舗訪問の頻度が少ないため直接的継続的なマネジメントが難しいという問題があった。このため2010年6月からは70名いたエリア・マネージャー(プレイング・マネージャー)のうちの30名を専任エリア・マネージャーに変更し、店舗への訪問頻度を大幅に増加させた(以前の訪問頻度は月1回)。

値引きをして商材の回転を早めるという概念は同社の企業文化には存在しない。店長自らが仕入れた商材は、顧客の購買意欲を刺激する雰囲気を店舗内につくることで、(店舗に古くからある商材であっても)売り切っている。同社の店舗の店長たちはそれぞれ自らの経営・営業手腕にプライドを持ち、互いに腕を競い合う傾向が強い。


部門別事業内容

同社の連結決算の対象となるのは、同社(単体)並びに100%連結子会社である株式会社チチカカ(エスニック雑貨・衣料を販売)、Village Vanguard (Hong Kong) Limited、株式会社Village Vanguard Webbed(EC事業)の計4社である。チチカカの店舗は、買い物の楽しさを提供するというコンセプトの点ではヴィレッジヴァンガードの店舗と似ているが、扱う商材は異なる(南米産のエスニック雑貨・衣料)。

株式会社ヴィレッジヴァンガードコーポレーション(単体)は、「ヴィレッジヴァンガード」、「QK」、「new style」、「ヴィレッジヴァンガードダイナー」をチェーン展開し、その運営を行っている。

  • 売上高並びに利益の中核をなすのは「ヴィレッジヴァンガード(遊べる本屋)」である。また、その店舗は郊外型大規模ショッピングモール内のインショップ店、および路面店の2種類に分類される。 これらの店舗で取り扱われる商材は日常品というよりも、顧客が衝動的に購入するような嗜好品が多い。商材は店舗ごとに異なり、ターゲットとなる顧客は買い物そのものを楽しむことができる
  • キッズをターゲットとしたショップ「QK」は、同様にエンターテイメント性の高い買い物体験をキッズに提供することを狙いとしている
  • 「new style」の商号で運営する店舗は、生活雑貨その他を主な取扱商品としている。中核の「ヴィレッジ・ヴァンガード」より洗練されたイメージ店舗形態であり、独特なセンスの30代に訴求する店舗と位置づけられる
  • ヴィレッジヴァンガードダイナーは1950年代のアメリカのカジュアル・レストランがモチーフとなっている

同社は実在の店舗のほか、書籍、CD、アクセサリー等(約2,500点)を販売するウェブサイトも運営している。


image:Village-Vanguard-Sales-by-Category-JP.png

SPICE(雑貨)
売上高構成比が高く(2011年5月期は72.9%)、平均以上の売上総利益率であることに鑑みれば、SPICE(雑貨)が同社の利益の絶対額に占める比率は高く、全社の利益を左右するといっても過言ではない。SPICEで取り扱われる商材は仕入れ方法によって2つのパターンに分類され、それぞれ売上総利益水準が異なる。各店長が仕入れについての決定権を100%委譲されており、本部を通じて仕入れる(同社の営業推進部より仕入れる)か外部業者から仕入れるか選択している。本部を通じて仕入れると外部業者からの仕入れるよりも売上総利益率が10%ほど高いようだ。
本部を通じた仕入れは2011年5月期におけるSPICE(雑貨)売上の28.7%を占めている。残る71.3%は外部業者からの調達である。両者の間には10%ポイント前後の売上総利益率格差として、単純に考えれば、本部仕入れが100%であればSPICE(雑貨)の売上総利益率は現在の水準から10%近く上昇するはずである。しかし、同社のビジネス・モデルを鑑みればそれはあり得ない。前述の通り、店長が各店舗の仕入れを決定できる権限を100%委譲されており、当該店長の当該店舗における販売戦略に合致する商品のみが仕入れられるシステムが確立しているためである。各店長からすれば同社の営業推進部は数ある仕入先のひとつに過ぎない。それぞれの各店舗毎の販売戦略はそれぞれ異なるうえ、臨機応変に変化するため、単一の仕入先(この場合には本部の営業推進部)が仕入先全体に占める比率は一定割合以上を大きく占めることは考えにくい。
2010年4月に同社は、商材の多様化を実現しつつ売上総利益率を向上させる施策として、営業推進部の2チーム化を行った。同社は、2010年5月期に21.0%であった全社売上高(単体)に対する本部仕入品の構成比を2012年5月期までに段階的に30%まで引き上げる目標を掲げている。
書籍
書籍の売上構成比は低下傾向にあり、 2003年5月期の26.4%に対し、2011年5月期では11.0%であった。売上構成比が同期間7.5%の上昇(2003年5月期の65.4%から2011年5月期では72.9%)となったSPICE(雑貨)とは対照的である。ただし、「遊べる本屋」を標榜する同社にとっては、これは自然なプロダクト・ミックスの変化に過ぎない。同社が書籍を売ることによるメリットには以下が挙げられる。
1)書籍は気軽に手にとって見られる商材であり、顧客が店舗に入りやすくなるため、客足の増加に役立つ
2)顧客の滞在時間が長くなりSPICE(雑貨)等の売上高に相乗効果が期待できる
3)書籍は安定的な売上高推移になる傾向があり、他品目にみられる売上高の変動を相殺することができる
4)再販制度を通じ、売れなかった書籍は版元に返品がきくため、書籍の在庫リスクは比較的低い
NM(ニューメディア)
NMはニューメディアの略称であり、その内容はCD、DVD等の販売である。2011年5月期の売上構成比は7.8%であった。同社のNM事業はミュージック専門店とは競合しない。というのも、NMの取扱品目は概して同社独自のタイトルか、その他の商材を補完する特別なテーマ性をもたせたタイトルであり、他の商材と複合的に陳列されるからである。
その他
2011年5月期の売上構成比は1.9%であった。FCからのロイヤリティー収入が含まれており、ロイヤリティー収入の受け取りに対応する売上原価は存在しないため、売上総利益率は100%である。


チチカカ(連結子会社)

2011年5月期の連結売上高に占めるチチカカの売上構成比は6.4%であった。チチカカは市場規模が小さいため大手が参入しにくいエスニック雑貨・衣料の輸入販売事業(小売ならびに卸売)に特化している。相対的にコストが安い南米等発展途上国で仕入れて、相対的に販売単価の高い日本の価格で販売する事業であるため、売上総利益率は相対的に高くなる傾向がある。また、チチカカの店舗数は、2011年5月期末実績の62に対して100店舗前後まで拡大余地があると推定されている。そのため、今後は徐々に同社のセールス・ミックスの向上に貢献するものと考えられる。


店舗網

2011年5月期末の連結店舗数:430

  • 直営店舗数:343
  • ヴィレッジヴァンガード」:296
  • 「QK」:5
  • 「new style」:32
  • 「ヴィレッジヴァンガードダイナー」:10
  • FC店舗数:22
  • チチカカ店舗数:64(うち直営店62店舗、FC店2店舗)
  • Village Vanguard Hong Kong店舗数:3

同社は全国の都心部および郊外に出店しているが、ファッションビルやショッピングモール内に出店しているのがインショップ店、単独で出店するのが路面店の2つの店舗形態がある。


店舗の平均像

同社は店舗を自社で保有しておらず、すべてが賃貸物件である。直営店舗の平均像は以下の通りである。

  • 保証金:5百万円
  • 床面積:90坪(300平方メートル)
  • 在庫投資:50百万円
  • 什器・備品等の設備投資額:15百万円
  • 月次売上高:10百万円(年間120百万円)
  • 什器・備品等の設備投資に対する月次減価償却:0.3百万円(年間3.6百万円)
  • 月次営業利益:1.66百万円(年間20百万円)、営業利益率: 17%
  • ROI: 35% ≒ (営業利益20百万円+減価償却費3.6百万円)÷(保証金5百万円+在庫投資50百万円+設備投資15百万円)
  • 投資回収期間:約3年 SKU数(Stock Keeping Unit : 製品ラインナップ):約40,000
  • 従業員:正社員1名、パートタイム社員6~7名

インショップ店においては、賃料が売上高に連動する(常に売上の一定比率を占める)ため、限界利益率が必然的に低くならざるを得ない。そのため、ROI向上のためには資産効率を改善させていくしかない。しかし、資産効率を改善させるには在庫投資を減少させながら売上高を維持・拡大していかねばならず、これは至難の業といえるであろう。一方、路面店においては賃料が一定であり限界利益率は相対的に大きくなる。ただし、賃料の支払いが一定であるがゆえに、開店初年度の売上高水準との比較においては負担が大きく、開店初年度の路面店は収支均衡となる傾向がある。ただし、3年目以降に関しては売上高の増加に伴い、インショップ店以上のROI水準となる場合が多い。


「ヴィレッジヴァンガード」:店舗内の商材陳列(出所:同社説明会資料よりSR社作成)


「ヴィレッジヴァンガード」:インショップ店(出所:同社説明会資料よりSR社作成)


「ヴィレッジヴァンガード」:路面店(出所:同社説明会資料よりSR社作成)


店舗展開

2011年5月末現在における同社の連結ベースの総店舗数は430店である。

image:Village-Vanguard-Store-development-JP.png


新規出店のための資金調達手段は、予想ROE と自己資本比率の状況次第である。ROEが15%以上、自己資本比率が50%以下であった場合は、エクイティ・ファイナンスが選好されるだろう。一方、ROEが15%を下回り自己資本比率が比較的高い場合は、借入や社債発行が選好されるだろう。


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市場とバリューチェーン 

マーケット概略

同社によれば、国内にショッピングセンター数は2,500前後あり、そのうち500前後が同社の主力事業である直営インショップ店舗の展開に適しているとのことである。同社は300店舗弱をインショップ店舗で出店しているため、同社の見解に基づけばインショップ店数をさらに倍近くまで増加させる余地があることになる。

また、2011年5月期末の路面店店舗数は約30店舗に過ぎず、インショップ以上に新規出店の余地があるものと思われる。ただし、ある程度の集客が見込まれるインショップ店とは異なり、一般的に路面店の方が集客の不確実性が高い。そのため、路面店の出店スピードはインショップ店よりも相対的に遅くならざるを得ない側面もある。


顧客

同社はおよそ10~30歳代の男女を主要顧客層として捉え、会社や学校などで使う実用的なものではなく、主に嗜好性の高い商材を中心に取り扱っている。


参入障壁

同社の店舗に対する初期投資額は平均値でおよそ70百万円だが、これに加えて若干の運転資金があれば同社と同様の店舗の運営に参入することができる。また、より多くの投資資金を想定すれば同社と同様のチェーン店展開に対して参入障壁はないと考えられる。ただし、その店舗をいかに進化させ続けることができるかは全く別問題であり、ここに同社の事業に対する参入障壁が存在すると考えられる。

ここでの進化とは、常に店舗の内装や商材の陳列に変化を加え、売上向上への工夫を怠らないことである。同社によれば、具体的には3年間で全く違う店舗にまで変化しているのが正常な状態であるとされている。さらには、300を超える店舗のそれぞれにおいて、それぞれが異なる独自の方式で進化できるのが同社の強みであり、これもまた同社の事業に対する参入障壁であると考えられる。


競合環境

同社のビジネス・モデルは独自性が高く、狭義には競合他社は存在しない。ただし、広義には株式会社雑貨屋ブルドッグ(JASDAQ 3331)、株式会社パスポート(JASDAQ 7577)、株式バルス(東証1部2738)等が同社の競合他社であると考えられる。同業他社は小売企業であるが、直接の競合となる企業は見つけにくい。加えて、同社の販売方針はいずれの同業他社の販売方針と比較しても異質ともいえるものであり、ビジネス・モデルという観点に立てば同社は上記同業他社とは単純には比較できないと考える。


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経営戦略 

オンリーワン

同社は「遊べる本屋」をキーワードに、書籍やコミック、CD、DVD等、輸入玩具、インテリア雑貨、アパレル雑貨等を複合的に販売する「ヴィレッジヴァンガード」を主軸に事業展開している。同社は、いままで世の中になかった独創的なオンリーワンの空間を消費者に提供し続けることにより、「モノを買う」という小売業の基本の在り方からその先にある「モノを買うという行為そのものの楽しさ」を提供することをめざしている。

同社では、主要顧客層である10~30歳代の男女のニーズに対応するためには、直接顧客と接している店頭スタッフが商品を選定し発注することが重要であると考えている。そのため、商材の選定や発注数量を本部が一括して決定する体制を採らず、各店舗のスタッフが商品とその数量を決定し発注を行っている。

従って、店舗別の仕入れに基づいた各店舗毎の多様性が同社の最大の特徴である。例えば、中高生の集まる駅ビル内のインショップ店においてはファンシーな店づくり、ショッピングモール内のインショップではファミリー層をねらった店づくり、また、路面店においてはその地域の特性を反映した店づくり等が挙げられる。

同社は一時、販売実績データを活用し「売れ筋商品」の販売に特化しようと試みたが、芳しくない結果に終わった。仕入れおよび販売の効率が一時的に高まるが、店舗の均一化やスタッフの販売意欲の低下から、各店の特徴が弱まり、結果として業績に悪影響が出ることが判明したのだ。同社では、こうした結果を鑑み、2010年5月期に入ってからは完全に販売実績データの利用を停止しており、再びこれを活用した販売戦略が採られる予定は今のところない。

また、2011年5月以降、それまで高まりつつあった特定商品群、キャラクターなど「商品への依存」を止めて、従来の「顧客を楽しませる店づくり」へと回帰を進めている。


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過去の財務諸表

概略 

2011年5月期業績

2011年7月15日、同社は2011年5月期の決算を発表した(上表を参照)。

同社は2011年7月5日に2011年5月期業績についての会社予想を上方修正しており、実績は同予想値とほぼ同水準での着地となった。

2011年5月期の売上高は前年比8.6%増となった。ヴィレッジヴァンガード単体の既存店売上高は東日本大震災の影響もあって前年比0.2%減となったが、新規出店が寄与したほか、連結子会社チチカカの売上高が好調に推移したことが増収要因となった。

営業利益は前年比5.7%増となった。エリア・マネージャーの専任化や営業推進部の2チーム化に伴う増員の影響で販売管理費は前年比11.4%増となり、営業利益率は8.8%と2010年5月期の9.0%から8.8%低下した。しかし、増収効果や棚卸ロス改善などが増益に寄与した格好だ。

当期純利益は前年比8.3%減であったが、これは資産除去債務会計基準の適用(特別損失261百万円計上)、東日本大震災による損失計上(特別損失56百万円計上)などに伴い特別損失を計481百万円計上していることによる(2010年5月期の特別損失は144百万円)。

2011年5月期の通期実績を同社の以前の会社予想値(2011年1月7日に発表した修正値)と比較すると、売上高は連結ベースで計画比0.3%増とほぼ想定通りであった。内訳は、ヴィレッジヴァンガード単体が計画比0.2%減と若干未達であったものの、チチカカが計画比8.9%増となるなど好調で、ヴィレッジヴァンガード単体の不振をカバーした格好だ。営業利益は連結ベースで計画比14.3%増と会社予想を上回った。営業利益に関しては、ヴィレッジヴァンガード単体が計画比12.8%増、チチカカが計画比34.0%増となった。

ヴィレッジヴァンガード単体に関していえば、売上高が会社予想を下回った格好だが、主因は東日本大震災の影響で第4四半期会計期間の既存店売上高が計画に届かなかったことにある。第4四半期会計期間の既存店売上高は会社予想が前年比0.7%減であったが、実績は同5.2%減となった(震災のあった3月は同7.9%減)。同社は東日本大震災で店舗を閉めた影響から、250百万円から300百万円ほど売上高が減少したと分析している。ただし、通期ベースの営業利益は売上総利益が計画比0.9%増となったほか、販売管理費が計画比2.0%減となったことから、会社予想を上回った。販売管理費が計画よりも抑制されたのは、想定していたほどエリア・マネージャーなどの旅費交通費が発生しなかったこと、および火事防止のために白熱灯を店舗で外した影響から水道光熱費が想定を下回ったことによる。

チチカカの業績

エスニック雑貨などを手掛ける子会社チチカカの2011年5月期実績は、既存店売上高が前年比16.3%増(計画:前年比9.4%増)となるなど好調に推移した。この好調さの背景として、同社は商品ジャンルの拡充を図ったことが理由とコメントしている。すなわち、従来の中南米がルーツのエスニックデザインに加えて、よりベーシックなファッショントレンドを加えてラインナップを拡充、新規客層の開拓を進めたことが功を奏したとみている。また、チチカカの商品コンセプトとの相性がいいショッピングセンターに重点的に出店を行ったことも寄与した模様だ。


地震の影響について

(2011年4月4日にインタビュー)

2011年3月11日に発生した「東北地方太平洋沖地震」の影響について、同社によれば震災および計画停電に伴う一部店舗の営業時間変更直後は売上が落ち込んだものの、その後は持ち直し、足下(2011年4月4日現在)はむしろ売上高が堅調に推移しているとのことである。同社によればヴィレッジヴァンガード単体の詳細は以下のようになる(店舗の詳細は日々同社ホームページで更新されている)。

  • 臨時休業店舗数は9店舗。うち5店舗が復旧の目処がたっていない(2011年4月4日時点)
  • 計画停電や地震の被害によって営業時間を通常より変更している店舗数は38店舗(2011年4月4日時点)
  • 2011年3月の既存店売上高は前年比8.1%減。うち、震災による休業・営業時間変更のない既存店舗は前年比1.3%増、震災によって休業・営業時間変更をした既存店舗は前年比24.8%減
  • 計画停電によって営業時間を変更した既存店売上は計画停電初日(3月14日)に前年比71.9%減(同曜日比較)と大幅に落ち込んだが、3月26日以降は前年比プラスに回復。4月に入ってからは前年比5%超の伸びを示している

同社によれば、3月の売上高は計画に対し約280百万円程度未達であったとのことである。もっとも、第3四半期累計期間の実績が会社計画を上回っていること、足下の既存店売上が堅調であることなどを加味すれば、2011年5月期の会社計画に対しては引き続き余裕含みであるといえるだろう。同社は足下が堅調である理由について、詳細は不明ながら、身近な娯楽として同社の店舗が選好されているようだと分析している。


2011年5月期第3四半期の実績

2011年4月1日、同社は2011年5月期第3四半期の決算を発表した(上表を参照)。

2011年第3四半期累計期間の売上高は前年同期比9.9%増となった。売上高の増加には新規出店(第3四半期累計期間の純増は単体ベースで20店)が寄与した格好。また、既存店売上高も前年比0.8%増となっており、エリア・マネージャーの専任化などの施策が功を奏した格好だ。一方、もう一つの施策の柱である、「社内問屋」の役割を果たす営業推進部の2チーム化について、同社は取扱商材の出荷量は前年比で増加しているが、店舗における商品バリエーションの増加、売り場の活性化には十分に結びついていないとコメントしている。

営業利益は前年比8.7%増となった。エリア・マネージャーの専任化や営業推進部の2チーム化に伴う増員の影響で販売管理費は増加、営業利益率は9.3%と前年同期の9.4%から0.1%低下した。しかし、売上高が計画を上回り、販売管理費が計画よりも抑制されたことで、営業利益は計画を14.5%上回る実績であった。

当期純利益は前年比7.3%減であったが、これは資産除去債務会計基準の適用などに伴う特別損失を368百万円計上していることによる(前年同期の特別損失は97百万円)。

チチカカの業績

エスニック雑貨などを手掛ける子会社チチカカの第3四半期累計期間の業績は、既存店売上高が前年同期比18.8%増を達成(計画:前年比12.0%増)するなど好調に推移した。この好調さの背景として、同社は商品ジャンルの拡充を図ったことが理由とコメントしている。すなわち、既存店の売上動向を商品ジャンル別にみると、「衣料」が好調であり、7月から12月にかけての月次売上高が前年比で平均31%増となっている。この理由として、従来の中南米がルーツのエスニックデザインに加えて、よりベーシックなファッショントレンドを加えてラインナップを拡充、新規客層の開拓を進めたことが功を奏したとみている。

第3四半期末現在の同社グループの店舗数は413店(直営店388店、FC店25店)になった。同じく単体の店舗数は354店(直営店331店、FC店23店)だった。

トピックス

営業推進部2チーム化: ヴィレッジヴァンガード単体では、営業推進部の2チーム化により、商品リリースの質やスピードの改善、結果としての売上総利益率改善(売上原価低減)を図ろうとしている。第3四半期累計期間で同社が当初期待したほどの効果は出ていない模様だが、第3四半期会計期間に入ってようやく、成果が出始めたようだ。

EC事業: 2011年5月期よりEC(電子商取引)事業を「株式会社Village Vanguard Webbed」として子会社化している。同社によれば、EC事業を分離、独立事業化した目的は、意思決定の迅速化と経営責任の明確化を図るためであるとのことだ。同社のEC事業の商品取扱高は200百万円、全体の売上に占める比率は0.7%と低い(2010年6月から2010年12月まで)。同社は2014年5月期までに同比率を10%、商品取扱高で5,000百万円をめざすとしている。同社はそのために、「遊べるECサイト」をコンセプトとして、「演出の面白さ」と「品揃えの面白さ」を追求していきたいとコメントしている。「演出の面白さ」の例としては、顧客1人1人の商品レコメンドや動画へのリンク、「品揃えの面白さ」の例として、同社が選定した商品だけでなく、顧客が自ら制作したオリジナル商品の出品などを考えているとのことである。


2011年5月期第2四半期の実績

2011年1月7日、同社は2011年5月期第2四半期(上期)の決算を発表した(上表を参照)。また、通期業績予想の上方修正、通期配当予想の増額修正を発表した。修正後の通期業績予想に対する上期の進捗率は以下の通り。

  • 売上高: 46.6%(通期会社予想: 39,678百万円)
  • 営業利益: 45.9%(同3,055百万円)
  • 経常利益: 46.4%(同3,088百万円)
  • 純利益: 39.8%(同1,420百万円)

2011年5月期上期の売上高は前年同期比9.3%増となった。売上高の増加には新規出店(上期の純増は13店)が寄与した格好。もっとも、同社は計画対比でみれば、既存店売上高が前年比0.2%増と計画の同1.5%増を上回った一方、新店は計画を下回ったとコメントしている。既存店の売上高について、同社では、2010年5月期の下期より自店を持たない専任マネージャー制度を導入し、よりきめ細かい指導を行ったこと、「社内問屋」の役割を果たす営業推進部の2チーム化で店舗における商品バリエーションが増え、売り場の活性化につながったことなどを理由として挙げている。同社によると、エリア・マネージャー専任化については、導入直後の2010年3月には担当店舗の既存店売上高が対前年比で100%を超えていないエリア・マネージャーが全体の約80%に達していたが、2010年12月には約24%まで減少するなど、一定の成果が出ている。一方、営業推進部2チーム化については、新規契約業者数も増え、営業推進部が導入した新商品の数も増加している。しかし、全体の売上高に占める営業推進部調達商品のシェアは目標を下回るなど、店頭での売上には充分結びついていない模様である。

営業利益は前年同期比4.0%増となった。売上高の伸びを下回ったのは、販売管理費が上記施策などにより706百万円、前年同期よりも増加した(前年同期比12.4%増)ことによる。ただし、営業利益は当初計画を25%上回る実績であった。要因として、同社は、上記売上実績が計画を超過達成となったことに加え、販売管理費が当初予想を下回ったことや在庫ロス率の改善を指摘している。在庫ロス率に関しては、営業管理部によるチェック体制が強化されたことなどにより計画比0.6%改善したとのことである。

エスニック雑貨などを手掛ける子会社チチカカの上期の業績は、既存店売上高が前年同期比16.7%増を達成(計画:前年比5.0%)するなど好調に推移した。また、上期に新規出店した5店舗も立ち上がりが好調であった。既存店の好調の背景として、昨年苦戦を強いられた秋冬商品に関し、今期はアウター等の秋冬商品を計画的に前倒し展開したためと同社は説明している。また、新店が好調であった理由として、チチカカの商品コンセプトとの相性がいいショッピングセンターに重点的に出店を行ったことなどが奏功したとコメントしている。

第2四半期末現在の同社グループの店舗数は403店(直営店377店、FC店26店)になった。同じく単体の店舗数は347店(直営店323店、FC店24店)だった。


2011年5月期第1四半期の実績

2010年10月1日、同社は2011年5月期第1四半期の決算を発表した(上表を参照)。上半期の会社予想に対する第1四半期累計期間の進捗率は下記の通りである。

  • 売上高: 51.3%(上半期会社予想18,229百万円に対して9,360百万円)
  • 営業利益: 69.7%(同1,122百万円に対して782百万円)
  • 経常利益: 70.4%(同1,124百万円に対して791百万円)
  • 純利益: 59.8%(同448百万円に対して268百万円)

同社は、第1四半期実績は概ね会社通りに推移しているとして、会社予想を変更していない。第1四半期末現在の同社グループの店舗数は388店(直営店362店、FC店26店)になった。同じく単体の店舗数は335店(直営店311店、FC店24店)だった。 第1四半期の売上高は前年同期比8.4%増となった。この点について、同社では、2010年5月期の下期より自店を持たない専任マネージャー制度を導入し、よりきめ細かい指導を行ったこと、「社内問屋」の役割を果たす営業推進部の2チーム化で店舗における商品バリエーションが増え、売り場の活性化につながったことなどを理由として挙げている。同社によると、エリア・マネージャー専任化については、導入直後の2010年3月には担当店舗の既存店売上高が対前年比で100%を超えていないエリア・マネージャーが全体の約80%に達していたが、2010年8月には約40%まで減少するなど、一定の成果が出ている。一方、営業推進部2チーム化については、新規契約業者数も増え、営業推進部が導入した新商品の数も増加しているものの、全体の売上高に占める営業推進部調達商品のシェアは目標を下回り、営業推進部が導入した新商品の売上が全体の売上に占める比率も前年同期比で低下するなど、店頭での売上には充分結びついていない模様である。

営業利益は前年同期比2.2%減となったが、これは上記、専任マネージャー制度導入や営業推進部の2チーム制の影響などにより販売及び一般管理費が321百万円、前年同期よりも増加したことによる。一方、計画対比では営業利益は予想を11.5%上回った。これは主に、想定したほどエリア・マネージャーなどの旅費交通費が発生しなかったこと、および水道光熱費が想定を下回ったことにより、販売管理費が計画を約50百万円下回ったことが主因である。

四半期純利益は前年同期比42.0%減であったが、資産除去債務会計基準の適用などで269百万円の特別損失を計上したことが大きく影響した。

チチカカの業績

エスニック雑貨などを手掛ける子会社チチカカの第1四半期の業績は、既存店売上高が前年同期比11.5%増を達成するなど好調に推移した。出店業態別の店舗管理を導入し(店舗業態別にエリア・マネージャーを配置)、ショッピングセンターに重点的に出店を行ったことなどが奏功した。第1四半期の売上高は579百万円(計画比9.3%増)、営業利益は66百万円(計画比88.1%増)と大きく上ぶれた。

第1四半期末のチチカカの店舗数は50店(直営店48、フランチャイズ2)となった。なお、2011年5月期の計画は2010年3月期の51店舗(直営店49、フランチャイズ2)に対し、出店が8店舗、退店が3店舗である。


2010年5月期通期実績

2010年7月16日、同社は2010年5月期通期決算を発表した(上表を参照)。

売上高は36,649百万円(前年同期比10.3%増)、営業利益は3,306百万円(前年同期比5.9%増)、経常利益は3,357百万円(前年同期比5.9%増)、当期純利益は1,832万円(前年同期比7.7%増)であった。

同社の通期業績予想値に対する達成率は以下の通り。

  • 売上高: 97.4% (通期業績予想 37,640百万円に対し)
  • 営業利益: 95.0% (通期業績予想 3,481百万円に対し)
  • 経常利益: 95.4% (通期業績予想 3,519百万円に対し)
  • 当期純利益: 92.7% (通期業績予想 1,976百万円に対し)

2010年5月期末の単体ベースの店舗数は334店舗(出店34、閉店12)であった。うち309店舗が直営店、25店舗がFC店である。出店ペースは2009年5月期に比べ減速し、2010年5月期には出店34店舗(直営店32店、FC2店)となった。退店は12店であった(直営店6店、FC6店)。連結ベースの店舗数は385店(直営店358店、FC27店)であった。

引き続き景気が低迷する厳しい状況であったのに加え、出店ペースも落ち着いたことにより2010年5月期の売上高増加ペースの減速感はより鮮明になった。年度ベースの既存店売上高は前期比4.9%減となった。同社は既存店売上高の不振は店舗の均質化にあるとして、同社の元々の強みであった各店舗の「個性」を取り戻すために、エリア・マネージャーの専任化および営業推進部チーム化の2つの施策を行った。同社のこれまでの店舗マネジメントは、70名のプレイング・マネージャーが自分が店長を務める店舗以外に5~6店舗を所管する形で行われていたが、2010年6月からは70名のプレイング・マネージャーのうち30名を自店を持たない専任のエリア・マネージャーとして、店長の指導・管理に当たる形に変更した。2番目の施策としては、社内卸業者として雑貨商材仕入を行う営業推進部を2チーム化して競争原理を導入し、商材バリエーションの増加、全社売上に占める営業推進部の仕入商材の比率を増加させることで売上総利益率向上をめざす。同社によると、営業推進部が仕入れた雑貨商材の売上総利益率が約55%であるのに対し、外部から仕入れた雑貨商材の売上総利益率は45%である。2010年5月期の営業推進部仕入品の売上高構成比は21.0%であるのに対し、計画では2011年5月期に27.5%、2012年5月期には30.0%に向上させたいとしている。

既存店における収益性の悪化に加え、費用面ではエリア・マネージャーの専任化による人件費増や、営業推進部の増強等に伴う旅費交通費の増加が販売管理費を押し上げたこともあり、売上高の伸び率が10.3%であるのに対して、営業利益の伸びは5.9%に留まった。


2010年5月期第3四半期の実績

2010年4月2日、同社は2010年5月期第3四半期の決算を発表した。第3四半期累計数値の進捗率は下記の通りである。

  • 売上高: 72.2% (通期予想の37,640百万円に対し27,193百万円)
  • 営業利益: 73.3% (同3,481百万円に対し2,550百万円)
  • 経常利益: 73.5% (同3,519百万円に対し2,588百万円)
  • 純利益: 71.0% (同1,976百万円に対し1,402百万円)

同社は第3四半期の売上高は概ね会社推定通りであったとしている。同四半期の既存店売上高は引き続き減少したものの(月次売上高動向を参照)、既存店売上高が底打ちした可能性を同社は指摘している。同社によれば、2月は計画を上回り、3月の低迷の一部は前年に比べて日曜日が1日少なかったこと(6%減のうち、約3%の減収要因)に起因しているという。

同社はまた、直営店の粗利率が第2四半期の40.1%に対し第3四半期は41.1%に改善したことを指摘している。粗利率の改善は商品ミックスの変化を反映したものだが、(たな卸しは年2回のため)ロスは織り込まれていない。一方、販管費は予算を下回った。第3四半期の営業利益は前年同期比4.5%増となったが、695百万円の新店増益分が268百万円の既存店の減益によって一部相殺される形となった。営業利益率は横ばいであった。経常利益は会社予想を上回り、純利益は前年同期比6.0%増の641百万円となった。

第3四半期末の単体ベースの店舗数は325店(出店4、閉店3、全てが「ヴィレッジヴァンガード」店舗)であった。うち300店舗が直営店、25店舗がFC店である。また連結ベースの店舗数は374店(直営店舗数347、FC店舗数27)となった。

通期予想は変更されていない。

同社は通期の決算がほぼ会社予想通りとなるとしている。第4四半期の売上高予想(前年同期比20.3%増、上記表を参照)は強気と見られるものの、売上高が通期予想の想定を下回る結果となっても、保守的なコストの前提が売上高未達部分をカバーする公算が高く、通期の収益目標は達成可能であるとSR社はみている。

チチカカの業績

同社によると、チチカカの既存店売上高は引き続き増加となった。ただし、全店ベースの増収率は同社の強気な計画を下回った。同社は、増収を背景に全般的な利益が今後も改善する見通しであると指摘している。

店舗数の拡大については、同社は2010年5月期の予想出店数を(2店舗)増加させている。第3四半期末のチチカカの店舗数は49店(直営店舗数47、フランチャイズ店舗数2)となった。


2010年5月期第2四半期の実績

「概ね予想通り」。営業利益・経常利益ともに予算超過。通期予想は修正なし。既存店はマイナス傾向変わらず。

同社は2010年1月8日に2010年5月期の第2四半期の業績発表を行った。同社によると、業績は概ね計画通りに推移しており、通期業績予想の修正はなかったとのことである。第2四半期末現在の同社グループの店舗数は370店(直営店340店、FC店30店)になった。同じく、単体の店舗数は326店(直営店299店、FC店27店)だった。

第2四半期の売上高は前年同期比10.9%増だったが、既存店売上高の減少傾向は、短期的には引き続き懸念材料である。12月の既存店売上高は前年同期比で3.4%減であったが、直近数ヵ月より小幅な減少であった。同社によると、12月の既存店売上高は同社予想を上回ったが、これは単月の実績に過ぎず、トレンドについて「改善」という結論を出すには時期尚早との見方を示している。既存店売上高とロス率は引き続き懸念項目である。第2四半期累計の既存店売上高は、前年同期比で6.5%の減少だった。

第1四半期以降にロス率低減計画が打ち出されたが、第2四半期累計のロス率は3.7%で、2009年5月期第2四半期の3.4%を上回る予想外の結果だった。

同四半期の営業利益は548百万円(前年同期比46.5%増)だった。第2四半期累計では13億円(前年同期比22.0%)となる。新店による営業利益増606百万円は既存店営業利益減により252百万円(既存店の収益性悪化により146百万円減、退店により107百万円減少)が差し引かれた。営業利益に影響を与えたその他の要因は、店舗運営以外の経費増による170百万円減とその他売上(フランチャイズおよび関連会社への商品販売他)増による営業利益31百万円増だった。

同四半期の純利益は299百万円(前年同期比39.7%)だった。第2四半期累計では761百万円(前年同期比21.2%)となる。税率を45.0%と仮定した場合、税金等調整前当期純利益と経常利益の差はごくわずか(約9百万円の特別損失)であった。

同社(単体)の第2四半期の売上高は前年同期比9.6%増、第2四半期累計の売上高は161億円、前年同期比13%増となった。営業利益ならびに経常利益は、第1四半期、第2四半期ともに会社予想を上回った。第2四半期の当期純利益は、会社予想を若干下回った。

以下に示すのは、同社により提供された既存店売上高に関する追加データを複製したものである。


(出所:会社データよりSR社作成)


(出所:会社データよりSR社作成)


期首既存店:期首時点でオープン13ヵ月以上経過済みの既存店である店舗

期中デビュー既存店:期中にオープン13ヵ月経過を迎え、既存店となる店舗

既存店合計:期首既存店と期中デビュー既存店の売上高合計

同社のデータを見ると、2009年5月期から2010年5月期にかけ、期中デビュー既存店の売上高に変化が起きたことがわかる。2009年5月期の既存店合計データに加わった期中デビュー既存店は、前年比で売上高がプラス成長となり、既存店売上高全体の伸びに貢献した。一方、2010年5月期に既存店合計データに加わった期中デビュー既存店は逆効果を招き、前年比で売上高がマイナス成長となって既存店売上高を押し下げた。


(出所:会社データよりSR社作成)


上半期末の店舗数は326。第2四半期には、8店舗の出店と2店舗の閉店があった(すべて、「ヴィレッジヴァンガード」の店舗)。

チチカカの売上高は会社発表の計画をわずかながら下回ったが、利益は予算超過だった。営業利益率は第2四半期に前年比で向上した。

上半期末時点のチチカカ店舗数は46(直営店舗数44、FC店舗数2)であった。


2010年5月期第1四半期実績

予算超過の売上高で利益も予想比オーバー。既存店売上高は相変わらず前年比マイナス。

同社は10月2日に2010年5月期の第1四半期の業績発表を行った。全体としては、十分な結果と思われる。連結売上高は前年同期比17.5%増だった。同社によると、単体売上高は82億7千万円で、予算比101%であったという。販管費が予算に比べて1%オーバーしたものの、営業利益は予算を3%ほど上回った模様だ。全体的に、売上総利益率や販管費率がよくコントロールされたとSR社では推定している。

課題は相変わらず既存店売上であり、同四半期に前年同期比で6%程度減少した。同社は、必要であれば短期的なパフォーマンスを犠牲にしても個々の店舗の独創性を復活させたいという意思を掲げた。店長に他店舗売上データを見せないことによって店長らが自店の顧客の声を聞き、自前でマーチャンダイジングを行うことがその一つの手法だという。従って、足元で弱含んでいる既存店売上は同社にとっては想定の範囲内であり、「独特なビジネスモデルを堅持しよう」という戦略の短期的な結果であるといえる。

子会社のチチカカは予想以上に弱い売上高にもかかわらず、コストを抑制したことによって予算比116.9%の営業利益を記録した。連結ベースの総店舗数は同四半期末時点で360店だった。VVの11店舗の出店と1店舗の閉店があった。


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損益計算書 

image:Village-Vanguard-Income-Statement-JP.png


2008年8月までの91ヵ月間、月次ベースの既存店売上高は継続的に前年同期比でプラスを維持した。一方では、新規出店にかかる初期費用も毎年発生していたが、継続的な既存店売上高の拡大があり、新規出店にかかる初期費用を吸収した上で、安定的な利益成長を遂げてきた。ただし、2009年5月期においては、期中に既存店売上高が前年比でマイナスとなったほか、通期ベースでも既存店売上高は前年比0.2%増にとどまり、既存店からの利益寄与は例年よりも低下せざるを得なかった。また、「まちづくり3法」施行を前に駆け込みでショッピングモール内のインショップ店新設をした結果、例年を大きく上回る出店増となり、出店費用が嵩んだ。顕著な例としては、埼玉県のイオンレイクタウン内に業態の異なる6店を出店したと同時に、周辺のショッピングモールにも出店したことが挙げられる。新店舗の立ち上げは、本来周辺店舗の人員の助けを得て進められるが、この例では、同一地域への集中出店のため、社外からの人材派遣を多用せざるを得なくなり、その分費用が嵩んだ側面もあった。結果として、2009年5月期においては、売上高販管費率が32.0%という過年度においてみられないほどの高水準になっている。以上より2009年5月期は過年度と比較して、利益成長が相対的に低くならざるを得なかったと考えられる。


過去の会社予想と実績の差異

2008年5月期までの5年間では、売上高並びに利益の実績は会社予想を例外なく上回り着地している。2009年5月期においても、売上高は会社予想を2.4%上回る着地となったものの、営業利益で1.9%の未達となり、経常利益で1.5%、当期純利益で4.0%の未達となった。さらに2010年5月期には既存店売上高の低迷の影響を受け、売上、利益とも期初計画に対して未達となった。2011年5月期においては、過去2期間の反省も踏まえ、経費を中心に保守的な会社予想が組まれたこともあり、営業利益ともに期初予想を上回って着地した。

image:Village-Vanguard-Forecast-Accuracy-JP.png


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貸借対照表 

image:Village-Vanguard-Balance-Sheet-JP.png


自己資本

2002年5月期から2011年5月期までの推移を振り返った場合、同社の総資産は7,441百万円から29,009百万円にまで拡大している。同様に自己資本比率は17.1%から54.4%にまで高まっている。この自己資本比率の上昇は一部エクイティ・ファイナンスによる寄与も含まれるが、大半は同社が安定的に高いROEを維持、内部留保を蓄積してきた結果によるものと考えられる。増益率が鈍った2009年5月期から2011年5月期においてもROEは10%超の高水準を維持している(過年度との比較では最も低い水準だが)。同社の基準によれば、自己資本比率50%を維持できるのであれば、フリーキャッシュフローを過度に気にせず、好機があれば新規出店を進めるというスタンスである。


在庫管理の重要性

同社の資産における構成比が高いのは、たな卸資産である。2011年5月期実績では、総資産の58.4%を占めている。逆に、有形固定資産の占める比率は8.8%に過ぎない。同社は店舗展開の過程で資産の自己保有を極力回避しており、有形資産の大半は店舗における什器並びに備品等(1店舗当たり15百万円前後)によって占められている。従って、同社にとって在庫管理は最重要課題であり、同社のビジネス・モデルの特徴ともいえる。また、独特のマーケティング手法を用いてこの在庫管理をうまく成し得ていることが同社の強みである。「たな卸資産の評価に関する会計基準」を導入した2008年5月期においては、269百万円のたな卸資産評価損を計上(特別損失)したと同時に、202百万円のたな卸評価減を売上原価に計上した。ただし、同期の売上総利益が11,225百万円、たな卸資産が10,928百万円であることを踏まえれば、こうした会計基準変更に伴う損失は相対的に小さいと考えられる。また、2009年5月期、2010年5月期、2011年5月期には、たな卸評価損をそれぞれ79百万円、183百万円、334百万円を売上原価に計上するにとどまっている。

貸借対照表上の負債については、短期債務の比率が高いのが特徴的である。もっとも、当座比率を見ると、2011年5月末で67.7%と流動負債の大半を満たすだけの(たな卸資産以外の)流動資産を保有していることがわかる。


発行済株式数

2011年5月期末における同社の発行済株式数は38,468株である。 同社の資金調達方針においては、エクイティによる調達を行うのは資金調達のニーズに迫られROEが15%以上を達成できる見通しである場合に限られ、それ以外では、デット・ファイナンスが選択される。現状に鑑みれば、2011年5月期実績でみればROE(当期純利益/期中平均株主資本)は11.2%であり、短期的にはエクイティ・ファイナンスの可能性は低いと考えられる。また、過去の実績に鑑みても同社のエクイティ・ファイナンスの規模は最低必要金額に限られており、将来的にも既存株主の持分比率が大きく棄損されることは考えにくい。

image:Village-Vanguard-Per-Share-Data-JP.png


株主還元

同社が配当を実施しだしたのは2006年5月期だが、株式分割を調整すれば、2009年5月期まで、配当は1株当たり1,400円で安定であった。新店舗展開に対する内部留保を厚く保つためか、配当性向は歴史的に低く設定されており、2006年5月期から2009年5月期までの配当性向は3%から5%の範囲内に留まった。一方、2010年5月期、2011年5月期と1株当たり2,800円の配当が実施されており、同社は過去に比べ出店ペースが落ち着いてきたことにより、ある程度のキャッシュフローが手元に残るようになったためと説明している。


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キャッシュフロー計算書 

image:Village-Vanguard-Cash-Flow-JP.png


継続的にキャッシュを生み出す既存店

同社は2005年5月期に自己資本比率50%超を達成して以来、2011年5月期まで50%超を維持している。同社の基準としては、フリーキャッシュフローを過度に意識せずに、好機があれば新規出店を積極的に行うことである。実際、同社は積極的な新規出店を継続し、結果として2008年5月期と2010年5月期を除く過去6年間におけるフリーキャッシュフローは流出超であった。同社の既存店は継続的にキャッシュを生み出しているが、それをやや上回る水準での新規出店に向けた投資が毎年度実行されていた。にもかかわらず、自己資本比率50%超の維持も実現されている。


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その他情報

沿革

1986年創業

現代表取締役会長である菊地敬一氏が、1986年11月に個人商店として本店(名古屋市天白区)を創業し、書籍・雑貨(当時の売上高比率は書籍が6割で雑貨が4割)の販売を開始した。その後、1988年10月に有限会社ヴィレッジヴァンガードを設立し、1991年6月に同社初のFC店舗5号店(現在閉店)を開店した。また、店舗形態としては、同社初のインショップである生活創庫名古屋店(直営店舗、現在閉店)を1995年4月に開店した。

また、出店地域としては、1996年9月に関西へ初出店である神戸ハーバーランド店(直営店舗)を開店、1997年6月に関東へ初出店であるリズム店(FC店舗、現在閉店)を開店、1997年8月に北海道へ初出店である札幌店(FC店舗、現在閉店)を開店、1997年11月に九州へ初出店であるラフォーレ小倉店(直営店舗)を開店した。また、旗艦店としては、1998年4月に東京都世田谷区北沢のマルシェ下北沢に下北沢店(直営店舗)を開店した。

  • 1998年5月:株式会社ヴィレッジヴァンガードコーポレーションに組織形態および社名を変更。
  • 1999年3月:静岡県静岡市川合に直営およびFCを併せて50店舗目であるパレード静岡川合店(FC店舗、現在閉店)を出店。
  • 2000年6月:愛媛県松山市一番町に四国で初出店であるラフォーレ松山店(直営店舗、現在閉店)を出店。
  • 2000年9月:青森県八戸市三日町に直営50店舗目である八戸レック店(直営店舗、現在閉店)を出店。
  • 2001年9月:北海道札幌市北区に直営およびFCを併せて100店舗目である札幌パセオ店(直営店舗)を出店。
  • 2002年11月:本社を愛知県愛知郡長久手町塚田526番地から愛知県愛知郡長久手町長配2丁目1313番地に登記変更。
  • 2003年2月:初の飲食事業であるダイナー阿佐ヶ谷店(直営店舗)を出店。
  • 2003年4月:日本証券業協会に店頭登録銘柄として登録(日本証券業協会は2004年12月にジャスダック証券取引所に移行)。
  • 2004年1月:本社を愛知県愛知郡長久手町長配2丁目1313番地から愛知県愛知郡長久手町大字長湫字上鴨田12番地1に登記変更。
  • 2004年4月:北海道旭川市に直営100店舗目であるイオン旭川西店(直営店舗)を出店。
  • 2005年11月:茨城県水戸市に直営150店舗目であるイオン水戸店(直営店舗)を出店。
  • 2006年11月:東京都杉並区に直営200店舗目であるダイナー西荻店(直営店舗)を出店。
  • 2007年5月:有限会社チチカカ(連結子会社)の全株式を取得し、100%子会社化するとともに株式会社へ組織変更。
  • 2009年9月:Village Vangurard (Hong Kong)LimitedをEra-BeeLimitedと合弁で設立


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ニュース&トピックス 

2011年10月

2011年10月7日、同社は2012年5月期第1四半期の決算を発表した。

(決算短信へのリンクはこちら、2012年5月期第1四半期の項目へのリンクはこちら


2011年9月

2011年9月7日、同社は同日開催の取締役会で、株式分割および株式分割に伴う定款の一部変更の日程を延期することを決議したと発表した(リリース文へのリンクは こちら)。

これによって、株式分割の基準日は2011年9月30日となる。同社は本件に関し、内部管理体制の不備が引き起こしたとして、取締役の責任を明確にするために、取締役会で、以下の通り処分を決定したとしている。

代表取締役会長 菊地 敬一氏:月額報酬50%を3ヵ月減給

代表取締役社長 白川 篤典氏:月額報酬30%を3ヵ月減給

取締役 吉岡 敏夫氏:2011年9月30日に辞任


2011年8月

2011年8月22日、同社は株式分割および株式分割に伴う定款の一部変更の実施を同日付の取締役会で決議したと発表した(リリース文へのリンクはこちら)。

同社は2011年9月20日を基準日として普通株式1株につき、2株の割合をもって分割する(発行済株式総数は38,468株から76,936株へ)ほか、本株式分割に伴い1株当たりの期末配当金予想を従来の2,800円から1,400円に修正するとしている。


2011年7月

2011年7月15日、同社は2011年5月期決算を発表した。


2011年7月5日、同社は2011年5月期通期業績予想の上方修正を発表した。また、6月の月次売上高を発表した。

2011年5月期通期業績予想の修正は以下のようになる。

  • 売上高:39,807百万円(前回予想39,678百万円)
  • 営業利益:3,494百万円(同3,055百万円)
  • 経常利益:3,570百万円(同3,088百万円)
  • 当期純利益:1,679百万円(同1,420百万円)

売上高については、東日本大震災の影響により、単体の売上高は概ね計画通りであったが、連結子会社チチカカの既存店売上高が前年比16.3%増と大幅な増収を達成したことにより、前回予想を上回る見込み。加えて、棚卸ロス率の改善や経費抑制によって営業利益も計画を上回って着地する見込みであると同社はコメントしている。


2011年4月

2011年4月7日、3月11日に発生した「東北地方太平洋沖地震」による影響について業績動向セクションを更新した。


2011年4月1日、同社は2011年5月期第3四半期決算を発表した。


2011年2月

2011年2月17日、同社は子会社を設立、同社のEC事業を譲渡することを決議したと発表した。同社は2011年3月1日に100%子会社の株式会社Village Vanguard Webbedを設立、2011年4月1日をもって同社のEC事業を譲渡するとコメントしている。ちなみに同社のEC事業の経営成績は2010年5月期で売上高169百万円、営業利益2百万円であった。


2011年1月

2011年1月7日、同社は2011年5月期第2四半期決算、通期業績予想の上方修正および通期配当予想の増額修正を発表した。


2010年10月

2010年10月1日、同社は2011年5月期第1四半期の決算を発表した。


2010年7月

2010年7月16日、同社は2010年5月期通期決算を発表した。また、同日の取締役会において、2010年5月期の配当については予定していた普通配当1,400円に同社直営店300店舗達成記念配当1,400円を加え、2,800円(前期比100.0%増)の配当を実施することを決議した。


2010年6月

2010年6月1日、同社は2010年8月27日付で現代表取締役社長の菊地敬一氏が代表取締役会長に就任し、現常務取締役の白川篤典氏が代表取締役社長に就任すると発表した。


2010年4月

2010年4月2日、同社は2010年5月期第3四半期の決算を発表した。


2010年1月

2010年1月8日、同社は2010年5月期第2四半期の決算を発表した。

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大株主 

同社の筆頭株主は、同社の創業者にして現代表取締役会長である菊地敬一氏である。菊地眞紀子氏名義の持ち株(発行済株式数の5.61%)と同氏の持ち株(23.10%)を合わせれば28.71%に及ぶ(2011年5月末現在)。


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トップ経営者 

同社のトップ経営者は、代表取締役会長である菊地敬一氏(1948年生まれ)である。同氏は1973年に株式会社 日本実業出版社に入社し、1978年に株式会社大和田書店に移り、1986年に同社の母体となる個人商店を設立している。そして1998年5月、同氏は株式会社ヴィレッジヴァンガードコーポレーションの代表取締役に就任、2010年8月に代表取締役会長に就任した。

代表取締役社長の白川篤典氏(1967年生まれ)は、国際証券株式会社(現三菱UFJ証券株式会社)並びに日本アジア投資株式会社を経て、2003年3月に同社に入社している。2006年8月に常務取締役、2010年8月に代表取締役社長に就任した。

同じく日本アジア投資株式会社出身の取締役である木南仁志氏(1973年生まれ)は、同社の子会社であるチチカカの代表取締役を兼任している。


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従業員 

2011年5月末現在の同社連結ベースの従業員数は420名、臨時雇用者の年間平均雇用人員は2,695名である。また、単体ベースでは従業員数は307名、臨時雇用者の年間平均人員は2,481名である。

2011年5月期の単体ベースの従業員の平均年齢、平均勤続年数、平均年数は以下の通り。

  • 平均年齢:32.5歳
  • 平均勤続年数:4.3年
  • 平均年収:4,589千円


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IR活動 

年2回の決算説明会

同社は、年2回決算説明会を行っている。中間決算並びに年度決算が発表された後、菊地代表取締役会長を中心に、同社の白川代表取締役社長ならびに吉岡管理本部長が、実績内容や将来の見通しに関して機関投資家に向けてのプレゼンテーションを行い、質疑に応えている。


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ところで



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